マイルス・デイヴィス激動の70年代、特に1973年の最後を飾る2つのコンサートから突然邪悪に豹変するマイルス・バンドには皆驚いた!一月足らずの間に一体マイルスに何があったのか?素晴らしい高音質で蘇ったロッテルダムとバンド・レコーディングのロンドン公演アップデートタイトルが入荷!!誰とも似ていない、誰も演ったことのない音楽、未だにそこだけが異空間にあるような唯一無二の存在、それが1970年代マイルスとそのグループだ!そして最もカッコ良かった(ライヴ)のが、1973年からデイヴ・リーブマン が脱退する1974年のサンパウロ公演までだ。なかでも1973年11月1日のベルリン公演は奇跡の一夜として永遠に語り継がれる(に違いない)。マイルスの場合、同じことはやらず常に違う事を念頭において演奏に臨んでいた。しかし思っていた音が手に入るとなんの躊躇いもなくそれを放棄してまた次の音を求めて模索する。いや〜マイルス、そこがカッコいいんです!奇跡の一夜、ベルリン公演の後から明らかにマイルス変化する。まずそれまで数回しかライヴで披露していない、究極のマイルス・ミュージックを成就する1975年「アガルタ」「パンゲア」の「アガルタ」収録の「プレリュード」や、それまでの曲調にはなかった「フォー・デイヴ」などをライヴにセットインさせて、さらに同じ楽曲であっても日毎にアレンジを大胆に変えるなど、マイルス茨の道へまっしぐら。まあ、マイルスは別にしてバンドのメンバーはたまったもんじゃありません。しかしこれで鍛えられたメンバーのその後の働きといったら半端ないっす!そしてベルリン以降のマイルス・グループに顕著なのが何やら怪しい、どこか病的なサウンドに変化していくのです。その最たるライヴが1973年オーラス、最後の公演となった1973年11月19日ロンドン、レインボー・シアターでのライヴが、元々バンド・レコーディングのマスターだったので音はかなり良好だったが、楽器によっては聞き辛い音質だったのがほぼ改善された、この音源に関しては決定版といえるアップデート版タイトルが入荷!!セットリストはほぼ同じながら楽曲毎のアレンジかだいぶ異なる。ただレインボー公演でしか演奏されていない「プレリュード」も、他の日と比べて相当テンポを落として演奏している。このようにテンポが遅くなると病的な雰囲気が増しましするのは、この手のサウンドの定説だ。しかしマイルスのオルガンの多用、トランペットのフレーズ、デイヴのサックスとフルート、ピートのギターと、約一月前とは楽曲に対するアプローチが明らかに異なる。