比較的流通音源の少ない1990年最後のUSツアーより3月4日カリフォルニア、オークランドでのショーの模様を、近年テーパーにより初公開されたオーディエンス・マスターから収録。オープニング序盤が未収録ゆえコンプリートではないものの、小ホールでの録音ゆえとにかく臨場感バツグンで、各楽器のパランスも良く音質もクリアーなリアル・サウンドは、今まで陽の目を見なかったのが不思議なほど。そして演奏の方も「TUTU」からのナンバーを中心に80年代以降の定番セットで、ビガムやウェルマンのリズムセクションは控えめにリズムキープする中、マイルスのパフォーマンスはキレキレ。なおメンバーが完全にバックバンド化しつつも、各パートでギャレットらをフューチャーするシーンもあり、晩年のレパートリーはやや盛り上がりに欠けるところもありつつ、感動的バラード・ナンバーの聞かせどころではやはり見事なソロを吹きまくる、90年代マイルスの象徴的ライブと云える逸品。Live at Paramount Theatre, Oakland, California, USA March 4th 1990 : from Original Masters DISC 1 : 1. Don't Cry, It's Only the Rhythm (ending only)/2. Perfect Way/3. Star People/4. Hannibal/5. The Senate / Me & U DISC 2 : 1. Human Nature/2. Tutu/3. In the Night/4. Jilli/5. Amandla/6. Wrinkle Miles Davis – trumpet / Kenny Garrett - alto saxophone, flute / Joe 'Foley' McCreary - lead-bass / Kei Akagi – keyboards / Robert Patterson - electronic bass / Ricky Wellman – drums / Erin Davis - electronic percussion