公式『YESSHOWS』にも採用され、「YESSONGSの続編」とも呼ばれてきた大定番サウンドボードがブラッシュアップ。「GRAF ZEPPELIN」による最高峰更新サウンド2CDでリリース決定です。そんな本作に刻まれているのは「1978年10月28日ウェンブリー公演(夜の部)」。そのステレオ・サウンドボード録音です。70年代末期のプロ記録と言えば、公式映像『LIVE IN PHILADELPHIA 1979』を筆頭に、名盤『DEFINITIVE RICHFIELD 1978』『THE GUARDIAN OF HEAVEN』もお馴染み。まずは、当時の活動概要を俯瞰しつつ、それぞれの位置関係を確認してみましょう。1978年;“TORMATO Tour”・8月28日ー10月8日:北米#1(38公演)←※DEFINITIVE RICHFIELD 1978・10月26日ー28日:英国(4公演)←★ココ★1979年:“TEN TRUE SUMMERS Tour”・4月9日ー5月8日:北米#2(27公演)←※THE GUARDIAN OF HEAVEN・5月24日ー6月30日:北米#3(32公演)←※公式PHILADELPHIA 1979「1978年のYESSONGS」とも称された大定番SBD これが1978年/1979年のYES。ほぼほぼ北米だけを巡っていました。そんな中で唯一の例外だったのが“TORMATO Tour”最終盤に設定された「英国」レッグ。わずか3日間でウェンブリー・アリーナ4連続公演だけが行われ、本作が記録されたのはその最終公演です。そんなステージはBBC Radio 1の名物番組“Friday Rock Show”で放送され、数々の既発群を生み出してきた定番でもありました。何より素晴らしいのはサウンド・クオリティと収録時間の両立。『DEFINITIVE RICHFIELD 1978』は長尺ながらサウンドはオフィシャル級とは言い難く、『THE GUARDIAN OF HEAVEN』は音が良い一方で2音源をCD1枚に収めた長さが食い足りなくもありました。ところが、ウェンブリー放送は名門BBCだからこその公式級サウンドが圧倒的で、冒頭で触れたように「Don't Kill the Whale」や「I've Seen All Good People」が『YESSHOWS』が採用されたほど。しかも収録時間も約1時間58分という大ボリュームであり、まさに「TORMATO Tourの象徴」「YESSONGSの続編」と呼ぶに相応しいベスト・サウンドボードだったのです。頂点音源に相応しい「GRAF ZEPPELIN」による細密マスタリング本作は、そんな大定番サウンドボードの最高峰更新盤。従来ベストは『WEMBLEY 1978 FINAL NIGHT』だったわけですが、本作はそのコピーやリマスターではありません。あの名作の元マスターを「GRAF ZEPPELIN」が磨き直したものなのです。当店のお客様なら「GRAF ZEPPELIN」マスタリングの異様な精度も体感されていると思いますが、本作もその技が生きている。1/1000秒の狂いも許さないピッチ補正や帯域分析を経た上でのバランス調整など、あらゆる酒豪を駆使しして「当時の出音」を再現しているわけですが、今回特に効果的だったのは位相補正でしょうか。位相ズレは認識にされにくかったりしますが、ポイントなのはステレオ感。位相がわずかでもズレるとステレオ感が偏ってしまうのです。ウェンブリー放送にしても、従来マスターはおおよそ左に寄っていましたが、本作はビシッとセンターに揃っている。従来盤で気にならなかった方でも、本作を体験した後に既発に戻ると頭を左に引っぱられるような感覚になると思います。もう1つ挙げるならノイズ処理。元マスターから極上なのでプチノイズの類はほとんどなかったのですが、わずかにハムノイズが乗ってもいました。本作はそれを丁寧に除去。曲間や静かなパートでもほとんど気にならないほどノイズレスな美しさを実現しているのです。また、これは単にノイズの軽減だけではありません。処理にあたっても演奏音へ影響しないように細心の注意が払われている。そのため、既発では細く変性していた重低音もぶっとく強力。クリス・スクワイアのランニング・ベースもブイブイとカッコ良く、本来のドライヴ感を存分に味わえるのです。そんな最高峰更新サウンドで描かれるのは、70年代のエッセンスを濃縮した“TORMATO Tour”。この時期の基準と言えば、公式映像『LIVE IN PHILADELPHIA』が最も有名。比較しながら整理してみましょう。 トーマト・Circus Of Heaven/Don't Kill The Whale(★)/On The Silent Wings Of Freedom(★)その他・サード・アルバム:The Clap(★)/Starship Trooper/I’ve Seen All Good People・こわれもの:Heart Of The Sunrise(★)/Roundabout・その他:Siberian Khatru/Awaken(★)/メドレー(★:Time And A Word/Long Distance Runaround/The Fish/Perpetual Change/Soon)※注:「★」印は公式映像『LIVE IN PHILADELPHIA 1979』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。フルセットに対して「Future Times/Rejoice」「Madrigal」がカットされてはいますが、それでも約118分。約50分しかなかった『LIVE IN PHILADELPHIA 1979』とは比較にならない充実感です。上記のスケジュールを見ての通り、各レッグからサインドボード/プロショットが登場しておりますが、サウンドと長さの総合点で王者なのは間違いなくウェンブリーのFMサウンドボード。本作は、その頂点に立つプレス2CDなのです。『LIVE IN PHILADELPHIA 1979』を一蹴するサウンド、『YESSHOWS』も問題外にする統一感、そして両者を完全に凌駕する曲数ボリューム。数々の公式作品さえも超えて「YESSONGSの続編」に最も相応しいライヴアルバムです。リマスター・メモ ハムノイズを除去し曲間や静寂部で格段の違いが確認できます。なお、ベースが前回盤に比べかなりブイブイしてますが、この方がクリスぽいのでカットしてません。位相ズレの修正。左寄りだったのが解消「1978年10月28日ウェンブリー公演(夜の部)」のステレオ・サウンドボード録音。大定番FM放送を「GRAF ZEPPELIN」が磨き直した最高峰更新盤です。従来マスターよりも厳密に位相が補正され、ハムノイズが軽減。重低音もぶっとく、ナチュラルに甦っています。『LIVE IN PHILADELPHIA 1979』『YESSHOWS』も凌駕し、「YESSONGSの続編」に最も相応しい究極のライヴアルバムです。Wembley Arena, London, UK 28th October 1978 Evening Show STEREO SBD Broadcast on the BBC Friday Rock Show UPGRADE Disc 1 (60:20) 01. Introduction by Tommy Vance 02. Close Encounters Of The Third Kind 03. Siberian Khatru 04. Heart Of The Sunrise 05. The Circus Of Heaven 06. Time And A Word 07. Long Distance Runaround 08. The Fish incl. Survival 09. Perpetual Change 10. The Gates Of Delirium incl. Soon 11. Don't Kill The Whale Disc 2 (57:24) 01. Clap 02. Starship Trooper 03. On The Silent Wings Of Freedom 04. Awaken 05. I've Seen All Good People 06. Roundabout 07. Outro STEREO SOUNDBOARD RECORDING Jon Anderson - Vocals Steve Howe - Guitar & Vocals Rick Wakeman - Keyboards Chris Squire - Bass & Vocals Alan White - Drums