来日公演の記憶も新しい最新“INVINCIBLE SHIELD Tour”。その生演奏を脳みそに流し込んでくれるマトリクス・アルバムが2タイトル同時リリース決定です。本作は、そんな2連作リリースの前編。「2024年4月5日リヨン公演」のIEM傍受とオーディエンス録音をマトリクスさせたオリジナル音源です。制作に手間のかかるマトリクスだけあってショウ本番からは少々時間が経っていますが、この音源は本邦初公開の最新アルバムでもあります。まずは、現在進行形の活動概要に照らしつつ、本作のポジションを探ってみましょう。2024年《3月8日『INVINCIBLE SHIELD』発売》・3月11日ー4月8日:欧州#1(16公演)←★ココ★・4月18日ー5月22日:北米#1(21公演)・6月5日ー7月24日:欧州#2(23公演)・9月13日ー10月26日:北米#2(25公演)・12月5日ー12日:日本(5公演)←※TOKYO 2024他 2025年・4月16日ー5月7日:中南米(5公演)“SHIELD OF PAIN Tour”・6月14日ー7月25日:欧州#3(19公演)これが現在までに公表されている2024年/2025年の概要。日本は2024年最後の公演地だったわけですが、本作のリヨン公演は逆のツアー初期。「欧州#1」の14公演目にあたるコンサートでした。そんなショウを記録した本作は、鮮やかシャープなマトリクス・サウンド。記録家本人から譲られた本作だけのオリジナル・マスターで、くっきりハッキリした芯が距離感ゼロで耳元に飛びこみ、ディテールも超細やかならセパレート感も絶大。元ソースは公開されていないので配分は分析できませんが、明らかにIEMの旨みが全開です。さらにIEMらしさが滲むのが所々で入るスタッフの声。そもそもIEMとは観客に聴かせる音声ではなく、バンド・メンバーやスタッフがショウを進行させるために聴くもの。そのため、担う役割によってミックスが異なるケースもあり、その人に向けた指示や入りのタイミングを計るカウント声が記録されることもある。こうした作業声もショウの裏側が透けるIEMの醍醐味のひとつなのです(もちろんベラベラとしゃべり続けるわけではなく、1つひとつは一瞬なので音楽を邪魔することはありません)。そんなマトリクス・サウンドで描かれるのは、ツアー初期のフルショウ。先日の来日公演とも異なりますので、比較しながら整理しておきましょう。リッチー・フォークナー加入後(4曲)・インヴィンシブル・シールド:Panic Attack/Crown Of Horns/Invincible Shield・ファイアーパワー:Lightning Strike(★)クラシックス(13曲)・ブリティッシュ・スティール:Rapid Fire/Breaking The Law/Metal Gods(★:with グレン・ティプトン)/Living After Midnight(with グレン・ティプトン)・復讐の叫び:You've Got Another Thing Comin'/Electric Eye・その他:Love Bites/Saints In Hell/Turbo Lover/Victim Of Changes/The Green Manalishi/Painkiller/Hell Bent For Leather ※注:「★」印は日本公演で演奏しなかった曲。……と、このようになっています。前作『FIREPOWER』の「Lightning Strike」も美味しいですが、それ以上に重要なのがアンコールの「Metal Gods」「Living After Midnight」でしょう。ここではオリジネイター:グレン・ティプトンが登場し、日本では実現しなかった重厚な共演を聴かせてくれます。グレンは体調の良いときにだけ参加すると言われていますが、現在のところ今回のツアーで確認されているのは「欧州#1」での5回(バーミンガム/ロンドン/リヨン/アッサーゴ/パリ)だけ。今週の2タイトルは、そのうち2回分の生演奏を脳みそに刻み込んでくれるのです。未だにフル・サウンドボードが実現していない“INVINCIBLE SHIELD Tour”。本作は、その代わりを務める待望のIEMマトリクス・アルバムです。本作でしか聴けないビビッド・サウンドを封じ込めた2枚組。「2024年4月5日リヨン公演」のマトリクス・アルバム。本作オリジナルのIEM傍受+オーディエンス音源で、そのサウンドは鮮やかシャープ。くっきりハッキリした芯が距離感ゼロで耳元に飛びこみ、ディテールも超細やかならセパレート感も絶大。元ソースは公開されていないので配分は分析できませんが、明らかにIEMの旨みが全開です。“INVINCIBLE SHIELD Tour”では5回しか確認されていないグレン・ティプトン参加のアンコールも脳みそに流し込んでくれるサウンドボード代わりの新名盤です。Halle Tony Garnier, Lyon, France 5th April 2024 IEM/AUD(from Original Masters) Disc:1 (45:25) 1. Invincible Shield Tour Anthem 2. Panic Attack 3. You've Got Another Thing Comin' 4. Rapid Fire 5. Breaking the Law 6. Lightning Strike 7. Love Bites 8. Saints in Hell 9. Crown of Horns 10. Turbo Lover Disc:2 (52:03) 1. MC 2. Invincible Shield 3. Victim of Changes 4. The Green Manalishi (With the Two Prong Crown) 5. Painkiller 6. The Hellion 7. Electric Eye 8. Hell Bent for Leather 9. Metal Gods (with Glenn Tipton) 10. Living After Midnight (with Glenn Tipton)