これまでリリースしてきた1995年アールズコート、1996年メインロード、1997年G-MEXなどの名演と並ぶオアシスの最重要ライブが、30周年記念盤として既発を一蹴するパーフェクトな「完全版」としてついにリリースされます!昨年から始まったオアシス音源リリースラッシュの中にあって、このライブの新たなバージョンを待ち望んでいたマニアも多いのではないでしょうか。それが1995年のグラストンベリー・フェスティバルでのヘッドライナー公演!稀代の名盤『(WHAT’S THE STORY) MORNING GLORY?』をリリースして文字通り栄光の一年となった1995年のオアシスにはターニング・ポイントとなるライブが随所で存在しますが、グラストンベリーもその典型と呼べる歴史的な一日であることに異論はないかと。何と言っても新ドラマー、アラン・ホワイトを含んだ全盛期『MORNING GLORY』モードのオアシスがほとんどのファンにとってライブ・ステージ初お目見えとなった日(厳密には2公演目なのですが、実質初お披露目に近い)!その上この時点でまだ同アルバムはリリースされていなかった(三か月以上も先)にもかかわらず、タイトル曲や「Don't Look Back In Anger」を既に演奏してみせたという自信のセットリスト。さらにはリアムの声が正に『MORNING GLORY』モードへと進化。冒頭に記載したように、オアシスの歴史上最も重要なライブの一つして数えられています。このように重要な一日というだけでなく、幸運にもこの日はラジオから放送されたことで最高音質のステレオ・サウンドボード録音がいくつか存在し、1995年を代表するオアシスのライブ音源となっています。実際この日のアイテムを何かしら持っているというマニアも多くいらっしゃるかと思います。とはいえ放送用音源の悲しい性か、当日のライブを一度に、なおかつ完全な形で放送されたことはなく、結果として放送を収録したアイテムもあれだけ大量に生み出された割に何らかの問題を抱えたものばかり…ピッチの狂いに音飛び、さらには曲順違いなど既発には問題が山積みでした。同公演の既発最新リリース盤でも①曲間のトランジションのスムーズさを重視したのかSBD音源の歓声部分をサンプリングしAUD音源に被せて補填しているが、被せの出来が悪く音質に違和感がある上、そもそも別の箇所をサンプリングパッチしているのでフェイク編集である②「I Am The Walrus」はWeinhardミックス(後述)を使用したため、音の統一感が損なわれてしまっていてピッチ修正もしていない。またWeinhardミックスでカットされている冒頭のノエルMCをSBD音源が存在するにも関わらずAUD音源で補填するミスをしている ③Rock 'n' Roll StarのFワードを含むリアムのMCを無理矢理AUDで補填したので音に違和感が生じているといった具合で決定版には程遠く、これほどまで定番に相応しい95年ライブ音源としては由々しき状態が長年に渡って続いていたのでした。でも、そんな杞憂も今週まで。何と言っても今年で歴史的なグラストンベリーの一夜から30周年です。そんな2025年に相応しいベスト・バージョンのリリースに際しての作業を徹底した果てに生み出されたのがこの『DEFINITIVE GLASTONBURY 1995: 30TH ANNIVERSARY EDITION』。このステージの放送に関してはBBCが翌日に放送した「ほぼ録って出しミックス」、さらにリバーブを加えて後日放送された通称「Weinhardミックス」と呼ばれるバージョン、MCの欠落が少ない「衛星テレビ放送ミックス」、そしてシングル「Roll With It」のカップリングで「Live Forever」が採用された「公式ミックス」といった具合に、元は同じサウンドボード録音でもミックス違いが数種類存在します。そこで今回のメイン・フィーチャーは本家BBCの録って出し放送。それも当時の放送、さらに放送用トランスクリプション・ディスク、そして音楽誌NMEの付録CDといった形で切り売りされたBBCミックスを最大限活用し一つにまとめています。このBBCミックスは音質や仕上がりが非常に良く、今回はそれを尊重する形での編集を徹底。いつもの「Remaster & Remix」サブタイトルを冠していないのもその為なのです。加えて衛星テレビ放送ミックスなども活用してBBCミックスのみでは編集カットされてしまっていた「Acquiesce」でのリアムのFワード使用MCなども完全収録を実現しています。もちろんBBCミックス各バージョンのつぎはぎだけなら既に試みられていますし、それだけでは今回のリリースの意味がない。前述したようにその編集痕を隠すようなフェイク気味アイテムすらあった。そこで各バージョンの違和感をなくすリマスター作業も当然必須。今回はさらにネクスト・レベルへと踏み込みつつ、それでいて完璧な内容へと仕上げる伏兵となったのが当日のオーディエンス録音。それをパッチしたアイテムも既にリリースされていましたが、今回の緻密な仕上がりの前では、過去のリリースなどまるで問題にならないレベル。オーディエンス録音のおかげで判明した「Supersonic」やり直しハプニングもスムーズに放送の間に組み込みました。この場面を始めとして、随所で同日のオーディエンス録音がパッチ要員として大活躍していますが、その編集個所のどれもが実にスムーズに繋げられている。このなめらかなドキュメント性も今回の大きなポイント。そしてこの時期のオアシスにしては珍しく「I Am The Walrus」の後にも数曲演奏するという特異なセトリが過去のアイテムの曲順でちょっとした混乱を生み出す結果にもなった訳ですが、もちろん今回は正確な曲順にて収録。こうして既発タイトルのどれもが大なり小なり問題を抱えたままだったグラストンベリー・ヘッドライナー公演が30周年記念に相応しいベストな内容と音質にて降臨! 95年オアシス名演中の名演かつ定番サウンドボード&オーディエンスの決定版として一家に一枚 Remaster of Soundboard & Audience Recording Glastonbury Festival '95, Worthy Farm, Pilton, Somerset, England 23rd June 1995 UPGRADE (76:18) 1. The Swamp Song 2. Acquiesce 3. Supersonic [Aborted] 4. Supersonic 5. Hello 6. Some Might Say 7. Shakermaker 8. Roll With It 9. Slide Away 10. (It's Good) To Be Free 11. Morning Glory 12. Cigarettes & Alcohol 13. I Am The Walrus 14. Don't Look Back In Anger 15. Live Forever 16. Rock 'n' Roll Star Liam Gallagher - lead vocals, tambourine Noel Gallagher - lead guitar, vocals Paul Arthurs - rhythm guitar Paul McGuigan - bass Alan White - drums