伝説のカリフォルニア・ジャムへ向け、全米侵攻の狼煙を上げた1974年の第III期DEEP PURPLE。その初陣とも呼ぶべきツアー冒頭の現場。そんな本作に永久保存されているのは「1974年3月4日デトロイト公演」。その伝説オーディエンス録音です。第III期の全米侵攻と言えば、リリースされた『PITTSBURGH 1974』も記憶に新しいところですが、本作はさらに遡った初期の記録。その辺の状況を把握するためにも、まずは当時の全体像からショウのポジションを探ってみましょう。1973年《9月:第III期始動→11月『紫の炎』完成》・12月9日~17日:欧州#1(5公演)←※BURN IN BRUSSELS 19731974年・1月20日~26日:欧州#2(5公演)・3月3日~4月9日:北米#1(26公演)←★ココ★・4月18日~6月27日:英国(24公演)←※公式LIVE IN LONDON他・8月24日~30日:北米#2(4公演)←※HARTFORD 1974他《9月『嵐の使者』完成》・9月18日~28日:欧州#3(9公演)←※MUNICH 1974・11月13日~12月17日:北米#3(19公演)←※LONG BEACH ARENA 1974他 1975年・1月25日『SUNBURY 75』《3月14日『銀嶺の覇者』完成》・3月16日~4月7日:欧州#4(12公演)←※公式MADE IN EUROPE他《リッチー・ブラックモア脱退》全米侵攻の開始を捉えた最古の記録 これが第III期DEEP PURPLEの歩み。『紫の炎』完成直後からライヴ活動を開始していますが、「欧州#1」「欧州#2」はあくまで新ラインナップの肩慣らし的な短期レッグ。本格始動は年の改まった「北米#1」からでした。前述の『PITTSBURGH 1974』も本作も、この「北米#1」の記録。さらに日程をフォーカスしてみましょう。「北米#1」の詳細・3月3日:デトロイト公演(初日)*3月4日:デトロイト公演(2日目)←★本作★・3月5日:バッファロー公演*3月6日『PITTSBURGH 1974』・3月8日~4月4日(19公演)*4月6日『CALIFORNIA JAM 1974』他・4月7日:テンペ公演*4月9日『LIVE IN SAN DIEGO 1974(公式)』……と、このようになっています。当初2月9日に開始予定だった全米ツアーは、ジョン・ロードの病気により数度のスケジュール組み換えを経てキャンセル。3月から仕切り直しとなりました。デトロイトのコボ・ホールで同一会場2連続公演が組まれ、本作はその2日目。初日の録音は存在が確認されていないため、事実上、本作こそが1974年北米ツアーの最古記録。約1ヶ月後にはカリフォルニア・ジャムで全米を熱狂させることになるバンドが新大陸に上陸。その初々しいポテンシャルを真空パックした録音なのです。録音本来の輝きを取り戻した細密マスタリング この日の録音は従来からトレーダー間では知られていたのですが、ライヴアルバム化されることはほとんどありませんでした。ところが、今回は新たに最高峰更新マスターが登場。その新マスターとは、著名コレクター「Lucifer Burns」氏がアナログ・カセットから新たにデジタル化した最新トランスファー。本作は、その話題の新マスターを「GRAF ZEPPELIN」が細密マスタリングを施した最高峰更新盤なのです。実際、そのサウンドは過去最高。実のところ、旧来のトレーダー音源でも(若干遠目ながら)まずまず良好な客録として知られており、それこそ2日後のピッツバーグ録音よりもクリアとさえ言われるほどの録音でした。しかし、録音自体は優れていても素材の良さが活きていたとは言い難かった。従来マスターはヒスノイズと低域の歪み、そして劣化に起因するピッチの狂いや音ヨレが全編に蔓延。「知る人ぞ知る」以上の存在にはなり得なかったのです。もちろん、本作は違う。最新トランスファーで精度アップしただけでなく、「GRAF ZEPPELIN」のマスタリングで録音そのものの潜在力を徹底的に掘り起こしている。いつものようにあらゆる手法が凝らされていますが、今回効果が大きかったのはノイズ処理。耳障りだったヒスノイズ――特に左チャンネルで盛大に鳴り続けていた高域のシャーという持続音――を帯域補正と連動するかたちで適正に処理。ただ削るのではなく、演奏音が息づく帯域を慎重に見極めた上で、楽音に影響を与えない限界ギリギリまで不要成分を剥がし取る。演奏音を歪ませないノイズ処理の鉄則が、ここでも徹底されています。もちろん、各種バランス調整も素晴らしい。帯域分析を経ての補正によって低域の歪みが整理され、音像がすっきりと見通しの良いものへ変貌。加えて入念なピッチ補正も一律の修正ではなく、散見された音ヨレも偏執的精度で1つひとつ丁寧に直されている。さらには1/1000秒の狂いも許さぬ位相修正を施した上で全編モノラル化している。同時リリースの『NEW YORK 1973 FINAL NIGHT』解説でも触れましたが、この時代のオーディエンス録音は「モノラル・マイク+ステレオ・テープ」が基本で、本作も大元はモノラル録音。モノラル化によって本来のサウンドを取り戻すだけでなく、盤石の安定感を回復しています。第III期パープルによる全米侵攻開始の刹那 そして、本作で最も興味深いのが、録音から滲み出る客席の空気かもしれません。前年の『MADE IN JAPAN』北米ヒットでバンド人気は急上昇していたものの、第III期への移行で演奏曲はほとんど総入れ替え。しかもフロントマンは無名の新人2人。「MADE IN JAPANのパープル」を期待して足を運んだファンも戸惑いを隠せないのか、演奏中も曲間も比較的静かだったりします(録音を聴く私たちにとっては有り難い話ですが)。しかし、だからこそ聴きどころがある。2日後の『PITTSBURGH 1974』ではすでに手探りから一歩踏み出していましたが、本作はツアー2公演目。演奏はいっそう手堅く、慎重にステージを固めようとしている。その中でもグレン・ヒューズは随所で彼ならではのハイトーンや叫び声を差し込み、(後年のように奔放に暴れるスタイルにはまだ至っていませんが)新バンドのフロントマンとしての存在感を主張しています。カリフォルニア・ジャムでの大成功を経て、カヴァデールもグレンも自信を深め、やがてバンドのアンサンブルは大きく変貌していく。本作に刻まれているのは、その一大転換点のさらに手前。新バンドとしてアメリカに乗り込んだ最初の夜、まだ観客の戸惑いすらも肌で感じ取れる生々しい現場の空気なのです。第III期DEEP PURPLEの全米侵攻、その最古の記録が史上初のプレス盤として結実しました。「最新トランスファー+GRAF ZEPPELIN」の細密マスタリングが素材の潜在力を引き出し、カリフォルニア・ジャム以前のバンドの姿を体感できる。『PITTSBURGH 1974』と併せて聴けば、わずか2日間でのバンドの変化までもが浮かび上がる。「1974年3月4日デトロイト公演」のオーディエンス録音。第III期初の全米ツアー2公演目にして米国上陸直後の最古の記録。Lucifer Burns氏の最新トランスファーをGRAF ZEPPELINが磨き込んだ最高峰更新クオリティで初盤化。カリフォルニア・ジャム以前のバンドの手探り感を体感できる文化遺産アルバムです。レーベル初登場音源!貴重音源で定評のある「Lucifer Burns」によるアナログカセットからの最新デジタルトランスファー! 全編徹底リペアのうえ完全モノ化。 帯域補正により盛大だったヒスノイズが適度に処理され、 またピッチ・音ヨレも適宜補正。所々で散見された音ヨレもほぼ気になりません いくぶん泥臭い ウンドですが終始安定感のあるサウンドを堪能できます。Cobo Hall, Detroit, MI, USA 4th March 1974 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND UPGRADE!!! Disc 1 (38:41) 01. Introduction 02. Burn 03. Might Just Take Your Life 04. Lay Down, Stay Down 05. Mistreated 06. Member Introductions 07. Smoke On The Water Disc 2 (44:38) 01. MC 02. Keyboard Solo 03. You Fool No One 04. Guitar Solo 05. Blues 06. You Fool No One (reprise) 07. Drum Solo 08. The Mule 09. Space Truckin' Ritchie Blackmore - Guitar David Coverdale - Vocals Glenn Hughes - Bass & Vocals Jon Lord - Keyboards Ian Paice - Drums





























