豪華ゲストを招いたスペシャル・コンサートが史上最高峰クオリティで蘇りました。本作に収められているのは「1992年10月10日マウンテンビュー公演」。ネイティヴ・アメリカンのためのベネフィット・コンサート“ALL OUR COLORS”でのプロショット。このショウでは、SANTANAを基本としてカルロスの実弟ホルヘ・サンタナやライ・クーダー、さらにスティーヴ・ミラーが参加しています。豪華共演をプロショットで観られるとあって、従来から人気の映像なのですが、本作は海外のコアマニアが制作し、近年になって登場した最高峰バージョン。大元の映像は1stジェネのビデオからダイレクトにデジタル化されており、そこに別の極上サウンドボード音声を被せている決定盤なのです。そのクオリティは、まさに過去最高。時代柄アナログのビデオ撮影には違いないのですが、いわゆる“ビデオ起こし”でイメージするものとは次元が違う。1stジェネの驚異的な鮮度が最大漏らさず引き出され、その美しい画面はまるでレーザーディスクから起こされたかのよう。とても25年前とは思えず、デジタル全盛の2017年の眼で観てもオフィシャル級の映像美です。わざわざ別のサウンドボード・マスターから音声もまた然り。こちらには冒頭数曲でわずかにノイズもあるので「公式級」とは言えないのですが、既発を遙かに凌駕する解像度。卓直結サウンドが脳ミソを直撃するのです。そのクオリティで描かれる白熱のラテン・ロックの素晴らしさ! 常に術らしい演奏を聴かせ続けてきたSANTANAですが、この日は特別なステージに臨む気迫も十分に、インタープレイがどこまでも加熱していく。カルロスのトーンはどこまでも艶やかに踊りつつ、インプロでも作曲されていたかのように歌心たっぷり。それに反応するパーカッション群も強烈にカラフル。1人ひとりが猛烈な打数を、それも即興的に叩き出しているというのにムダがない。一見乱雑のような毛細血管が精密に人体を動かしているように、すべてのノートが絡み合って完全に機能。それがグイグイと熱気を引き上げていくのです。もう、1曲1曲で手がグーになってしまって書き進めない……。SANTANAだけでもそれだけの熱演ですが、本作はそれどころではない。先述した豪華ゲストの共演まで観られるのです。まず登場するのはライ・クーダー。ジョン・リー・フッカーのカバー「The Healer」の冒頭でカルロスに紹介されて登場。挨拶もなく、あの味わい深いギターをつま弾き出す。そのフレーズに対し、カルロスも時にギターで応え、時に讃えるようにギロをかき鳴らす。さらに続く「All Your Love」ではスティーヴ・ミラーも登場。ライ・クーダーも引っ込まず、そのままラストまで三者三様の音色を絡ませていくのです。その光景の豪華なこと。ゲストの2人は鉄壁のアンサンブルにやや戸惑い気味(SANTANA、凄すぎです:笑)でもあるのですが、それでもフリーパートになるやグルーヴを掴んで個性たっぷりのフレーズをまき散らす。ショウ前半に繰り広げられた炎の完全一致アンサンブルとはまた違う、開放的なセッションがまたなんとも楽しい。伝説的な3人がギターで会話していく贅沢な時間をたっぷりと楽しめるのです。カルロス・サンタナ、ライ・クーダー、そしてスティーヴ・ミラー。その豪華共演を描いた大人気プロショットをマニアが丹念に組み上げたベスト・バージョンです。伝説の3人が視線を交わし、フレーズを交わし、音色を重ねる至福のひととき。その最高峰。 "ALL OUR COLORS" Benefit, Shoreline Amphitheatre, Mountain View, CA. USA 10th October 1992 PRO-SHOT(79:30) 1. Peace On Earth / Mother Earth 2. Somewhere In Heaven 3. Viva La Vida (Life Is For Living) 4. Savor 5. Percussion 6. Ry Cooder Intro / The Healer 7. Steve Miller intro / All Your Love 8. Sacred Fire (aka Harmonious Convergence) 9. Why Can't We Live Together? 10. Exodus 11. Final thanks and performers exit stage Carlos Santana - Guitars Walfredo De Los Reyes - Drums Myron Dove - Bass Raul Rekow - Percussion, Vocal Karl Perazzo - Percussion, Vocal Alex Ligertwood - Guitar, Vocal Chester "CT" Thompson - Keyboards, Vocal with Jorge Santana(Trk1-3 & 10-12), Ry Cooder(Trk6-12), Steve Miller(Trk7-12), Norton Buffalo(Trk11-12) and Native Americans(Trk11-12) PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.80min.