ロジャー・ダルトリーや故グレッグ・レイク、故ゲイリー・ムーアなど、英国ロックの英雄達が集ったスーパー・バンドTHE RD CRUSADERS。。本作は、その第一弾となる「2003年10月19日ロニー・スコッツ公演」のマルチカメラ・プロショットです。THE RD CRUSADERSとは、チャリティを目的に結成されたセッション・バンド。名前に「RD」とありますが、これはロジャーのことではなく、ドラマーを務めるリチャード・デズモンド(本業は新聞社のオーナー)のこと。彼の発案で、若者のガン治療をサポートする“TEENAGE CANCER TRUST”のためのチャリティ・コンサートを開催したのです。THE RD CRUSADERSは2003年ー2006年辺りに数回パフォーマンスを行っており、毎回豪華絢爛のメンツで密かな話題となってきました。本作は、そのうち2003年編を収録したプロショットなのです。そのクオリティはオフィシャル級……でありつつ、手作り感も暖かいタイプ。いや、画質・音質は問答無用にオフィシャル級なのですが、現場となったのは倫敦の観光名所としても有名なナイトクラブ“ロニー・スコッツ”。それだけに非常に狭く、カメラ台数もアングルも限られる。99%のシーンは公式作品ばりながら、ところどころで観客がステージ前を横切ったり、誰が歌っているんだ!?とカメラが主役を探したり(苦笑)。むしろ、豪華メンバーと“ロニー・スコッツ”で同席する親密感が嬉しくなる映像なのです。そんな映像美で描かれるショウは、他では味わえないもの。まずメンバーですが、THE RD CRUSADERSの基本はリチャード・デズモンドの他、グレッグ・レイク(ベース)、ズート・マネー(キーボード)、元ARGENTのSSWラス・バラード(ギター)、ピートの弟サイモン・タウンゼンド(ギター)、KINKSとの共演でも知られるニック・ニューウェル(サックス)といった面々。そこにロジャー・ダルトリーやサム・ブラウン、ゲイリー・ムーア、PROCOL HARUMのゲイリー・ブルッカー等が曲によって入れ替わるスタイル。一番多いのは全体の約1/3で歌うロジャーですが、他にもレイク、マネー、バラードも数曲歌います。その共演の豪華さこそが本作の肝。グレッグはベースで出ずっぱりなわけですが、彼とロジャーが並び立ってTHE WHOの名曲群やブルース・スタンダードの数々を披露していく。そして、ショウの中盤で登場するゲイリー・ムーア。「Pretty Woman」「Parisian Walkways」ではゲイリーが歌う事もあって彼のソロ・ステージのようでありつつ、やはり横にグレッグが立つ光景は感慨もひとしお。1981年のグレッグのソロツアー以来、22年ぶりの共演となる両雄。それをマルチカメラ・プロショットで目撃できてしまうのです。さらに、そこにロジャーも加わるのが「Hey Joe」「Stand By Me」「Born On A Bayou」の3曲。グレッグのベースにゲイリーのギターが乗り、ロジャーの歌声が絡む。まさに夢の大共演です。そんな共演の“後”が真のハイライト。ファンをステージに迎えての「My Generation」「I Can't Explain」が披露されるのです。正直なところ、ファンですから出来は素人カラオケ風ではあるわけですが、それをサポートするのがグレッグにロジャー。本家本元の本人をコーラス(!)に従え、「はい、ここで入るんだよ」と指導までされる。羨ましい……と言いますか、もし指名なんぞされたら気絶してしまいそう。まさに本作でしかあり得ない光景を楽しめるのです。グレッグ・レイクもゲイリー・ムーアもすでに亡く、今や望むべくもない豪華共演。そのステージを密室クラブの中で体験できるマルチカメラ・プロショットです。撮影クオリティ的には同時リリースの『NORWOOD TRUST: HIPPODROME 2004』に軍配が上がりますが、唯一無二の特別感もプライベート感も本作の方が上。 Ronnie Scott's Jazz Club, London, UK 19th October 2003 PRO-SHOT 1. Green Onions 2. Knock On Wood (feat. Zoot Money) 3. Heatwave (feat. Sam Brown) 4. The Letter 5. My Generation 6. I Can't Explain 7. Kids Are Alright 8. Walking The Dog (feat. Zoot Money) 9. Hold Your Head Up (feat. Russ Ballard) 10. Lucky Man (feat. Greg Lake)★ラッキー・マンをフル演奏!!11. Stay With Me Baby (feat. Sam Brown) 12. I Walk The Line 13. Behind Blue Eyes 14. Summertime Blues 15. Pretty Woman (feat. Gary Moore) ★ゲイリー&グレッグ!! 16. Parisian Walkways (feat. Gary Moore)★パリの散歩道 feat ゲイリー&グレッグ!!17. Hey Joe (feat. Gary Moore)★ロジャー、ゲイリー、グレッグがフロント!!18. Pinball Wizard 19. The Night Time (feat. Gary Brooker) 20. A Whiter Shade Of Pale (feat. Gary Brooker) 21. Stand By Me 22. Born On A Bayou 23. My Generation 24. I Can't Explain 25. End Credit The RD Crusaders Roger Daltrey - Lead Vocals, Guitar Zoot Money - Keyboards, Vocals Greg Lake - Bass ★★ グレッグは最初から最後までベースを弾いてます。Russ Ballard - Guitar, Vocals★ Nick Newall - Saxophone Sam Brown - Vocals Gary Brooker - Keyboards, Vocals★ Richard Desmond - Drums Gary Moore - Guitar ★★★ Simon Townshend - Guitar Margo Buchanan - Backing Vocals Aitch McRobble - Backing Vocals PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.112min.