ここ最近になって1991年のジョージ&クラプトンの来日公演、東京ドームでの様子を捉えたユニークな映像が出回っています。それはツアースタッフがドーム三日間の会場スクリーンに映し出された映像を撮影したというもの。言うなれば公式オーディエンスショット的な映像でした。もっとも1991年のスクリーンショットですので、映し出される映像はやや白みがかかっており、中でもライブ前半は各人の表情を伺い知るのが厳しい場面もあります。しかしリアルタイムで日本に出回っていたオーディエンスショット映像ブートビデオ、例えば「MY SWEET LORD IN FAR EAST」などで見られた東京ドームのスクリーンショットのオーディエンス映像ときたら、スクリーンを捉えるアングルそのものが遠かった上、手ブレも合わさった典型的なオーディエンスショット映像。それとは比べ物にならないほど安定した状況で撮影されており、この点はさすがにスタッフ撮影だと感心させられるクオリティ。2月頃にはYouTube上にも数曲登場していましたが、今回はマニアがその映像を補正し、さらに音声も安定したオーディエンス録音、さらにはオフィシャル「LIVE IN JAPAN」をアフレコさせて見やすく一時間にまとめたもの。さらに序盤では彼らの来日記者会見の断片がインサートされていますが、これも当時テレビで放送されたものではなく、やはりスタッフが撮ったと思われるバージョンが使われています。このことからも解るように、あくまでスタッフが許可をもらってドーム三公演から気ままに撮影したものだと推測されます。そのせいで映像が曲の途中で途切れてしまう場合があるのはもちろんのこと、「Cloud 9」から「Cheer Down」までは収録そのものが細切れ状態であり、この点はマニア向けと言えるかもしれません。しかしコンサート終盤、「Isn’t It A Pity」からはアングルだけでなくフォーカス自体もかなり安定してジョージやクラプトンの表情も粗いなりに捉えられていており、一気に見応えのある状態へと進化して(ちなみに「MY SWEET LORD IN FAR EAST」においてライブ終盤はヒキのアングルでステージを捉えた映像ばかりでした)くれます。中でもツアー最終日となった12月17日のアンコール「Roll Over Beethoven」において、まだ幼さが残るジョージの息子、ダーニがステージに上がってリズムギターを弾く姿を捉えてくれたのは今回の映像で最大の見どころでしょう。当時から報じられてきたツアー最終日ならではのサプライズでしたが、こうして映像で見ると感動させられます。しかも最後はバンドメンバーの何人かもマイクに向かって語り掛けるという、これまた最終日ならではの微笑ましい場面まで捉えてくれました。そして現在ネット上に出回っているバージョンの中には「While My Guitar Gently Weeps」が削除されてアップロードされているものもあったのですが、今回のリリースでは肝心なその曲も漏れなく収録。アンディ・フェアウェザー・ロウが6弦ベースを弾き、ジョージとクラプトンがそれぞれにソロを弾く姿をじっくりと見てください。今なおプロショット映像の全長版リリースが叶わないジョージ&クラプトンの来日公演ですが、そんなマニアの溜飲を十分に下げてくれるレア映像です。Live at Tokyo Dome, Tokyo, Japan 14th, 15th & 17th December 1991 AMAZING SCREEN SHOT!! 1. George speaks (Press Conference at Capitol Tokyo Hotel, Tokyo 29th November) 2. If I Needed Someone (15th December) 3. Eric speaks (Press Conference at Capitol Tokyu Hotel, Tokyo 29th November) 4. Something (17th December) 5. George speaks 6. What Is Life (17th December) 7. Dark Horse (17th December) 8. Piggies (15th & 17th December) 9. Eric speaks 10. Pretending (17th December) 11. Badge (17th December) 12. Got My Mind Set On You (17th December) 13. Cloud 9 (14th December) 14. Here Comes The Sun (17th December) 15. My Sweet Lord (17th December) 16. All Those Years Ago (17th December) 17. Cheer Down (17th December) 18. Devil's Radio (17th December) 19. Isn't It A Pity (17th December) 20. While My Guitar Gently Weeps (14th & 17th December) 21. Roll Over Beethoven (17th December) 22. Roll Over Beethoven (reprise) (17th December) George Harrison - guitar, vocals Eric Clapton - guitar, vocals Andy Fairweather Low - guitar Chuck Leavell - keyboards Greg Phillinganes - keyboards Nathan East - bass, vocals Steve Ferrone - drums Ray Cooper - percussion Katie Kissoon - backing vocals Tessa Niles - backing vocals COLOUR NTSC Approx.61min.