初期/中期CHICAGOのサウンドと魂を甦らせるためにダニー・セラフィンが結成したCALIFORNIA TRANSIT AUTHORITY(CTA)。ビル・チャンプリンも合流した超極上映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「2018年10月21日ポートランド公演」。チャリティー・イベント“CONCERT FOR CANCER”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。このイベントは文字通り、ガンの研究や治療プログラムの支援を目的としたもの。ダニーはガンを患った事はないものの、ビルは愛息を食道ガンで亡くし、自身も前立腺ガンを発症。2018年は約1年の闘病を経て復帰したばかりの頃でした。もちろん、私たちにとって2018年のCTAと言えば4月の来日公演が思い出深いところですが、本作はその半年後にあたるわけです。そんなショウできろくされた本作は、まさに極上。正式な映像作品としては正面アングルが多めかな……という気もするものの、それはあくまでスイッチングの話。各メンバーを個別アップで捉えたアングルも多彩ですし、何より肝心要の画質/音質/ミックスも完璧。CTAのライヴ作品として、オリジナル・アルバムと並べておきたい準オフィシャル品なのです。そんな鉄壁クオリティで描かれるのは、来日公演も甦るCHICAGOミュージックの夕べ。残念ながら本作にはドニー・デイカスは参加していませんが、ダニー&ビルの他、KEITH EMERSON BANDのマーク・ボニーラ&トラヴィス・デイヴィスやエド・ロス、「Hard to Say I'm Sorry」のカバーで全米ヒットを記録した事でも知られる元AZ YETのトニー・グラントと来日メンバーが基軸。ユニットのコンセプトからしてCHICAGOの名曲が期待できるのは間違いありませんが、そのセレクションは予想とは少々違うかも知れません。彼らのデビュー作『FULL CIRCLE』はCHICAGOのカバー集でもありましたので、比較しながら整理してみましょう。60年代/70年代・シカゴの軌跡:Introduction(★)/Questions 67 & 68/Beginnings/Does Anybody Really Know What Time It Is?/I'm a Man(★) ・シカゴと23の誓い:Make Me Smile(★)/In The Country/Colour My World(★)/25 Or 6 To 4(★)・シカゴV:Dialogue (Part I & II)/Saturday In The Park・遥かなる亜米利加:Feelin' Stronger Everyday 80年代以降・シカゴ17:You're The Inspiration/Hard Habit To Break ・シカゴ19:Look Away/You're Not Alone・その他:Turn Your Love Around/Full Circle ※注:「★」印はデビュー作『FULL CIRCLE』と被っている曲。……と、このようになっています。山盛りのCHICAGOレパートリーに2ndアルバムに収録されたオリジナル「Full Circle」やビルがジョージ・ベンソンのために書いた「Turn Your Love Around」も散りばめられている。ただし、CHICAGO曲のセレクトは『FULL CIRCLE』とは大きく異なり、本作の全18曲のうちダブりは5曲のみ。「デビュー作の映像版」と言うよりは「もう1つの名曲選」。公式作品でも聴けないCHICAGO名曲のアップデート版を楽しめる超・美味しいショウなのです。クオリティ面でも内容面でもオフィシャル作品と同等以上にして、来日公演も甦る映像作品です。「もう1つのCHICAGO」と言われるCTAを超極上クオリティでたっぷりと楽しめる1枚。「2018年10月21日CONCERT FOR CANCER公演」のマルチカメラ・プロショット。完全オフィシャル級の極上プロショットでCHICAGOミュージックの夕べが楽しめる。選曲もデビュー作『FULL CIRCLE』との被りは5曲しかなく、2ndアルバムに収録されたオリジナル「Full Circle」やビルがジョージ・ベンソンのために書いた「Turn Your Love Around」も披露される。クオリティ面でも内容面でも準オフィシャルとなる最重要作品です。 Revolution Hall, Portland, OR, USA 21st October 2018 PRO-SHOT 1. Opening 2. Introduction 3. Make Me Smile 4. Questions 67 & 68 5. Beginnings 6. In The Country 7. You're The Inspiration 8. Turn Your Love Around 9. Piano Solo 10. Does Anybody Really Know What Time It Is? 11. Full Circle 12. Dialogue (Part I & II) 13. Look Away 14. You're Not Alone 15. Colour My World 16. Band Introductions 17. Hard Habit To Break 18. Saturday In The Park 19. I'm A Man 20. 25 Or 6 To 4 21. Feelin' Stronger Every Day Danny Seraphine - Drums Bill Champlin - Vocal, Guitar, Keyboards Marc Bonilla - Guitar Edward Roth - Keyboards Tony Grant - Vocal Travis Davis - Bass, Vocal Dan Marcus - trombone Andy Omdahl - trumpet Jeff Kashiwa - Saxophone PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.129min.