スマホで撮影された映像を駆使して作り上げた初のほぼコンプリート収録のPiano & A Microphoneツアーのオーディエンス映像DVD、そのVersion 2が登場です。冒頭のConfluence、最初映像はありませんが、実際プリンスが登場するまでステージは真っ暗のようです。登場する、と言うより、袖でこれからステージへ向うよ、とスクリーンにプリンスのシルエットが映されます。よって映像は最初から入っていると言って良いでしょう(暗いステージ上だったということです)。一人ピアノに向かうプリンスですが、その前にローディがピアノの所で調整をしているシーンが映されます。そしてプリンスがピアノを回り込むように歩いて近づいて、スクリーンでは観客をちらっと悲し気に見ている姿が映されます。1曲目、物悲しく爪弾くSomewhere Over The Rainbowの調べ一つだけで号泣する人もいるのではないでしょうか。そして流れるように美しすぎるSomewhre Here On Earthへ。ここよりプリンスは歌い始め、演奏が本格スタートします。カメラが一瞬ステージを捉えず真っ黒になりますが、カメラ自体は回っています。勇気をもらえた感じのBaltimore、軽快で観客もノリノリになるRocknroll Loveaffair、ピアノが栄えるBreakdown、プリンスが観客の歌声を聴こうと可愛く耳に手を当て、それも両手で行う姿を捉えたLittle Red Corvette、座り立ち上がり地声で歌うDirty Mind、暗くなってしまう時もありますが、スクリーンでプリンスが映されている率が比較的高いI Could Never Take The Place Of Your Man、拍手を織り交ぜながら演奏するThe Ballad Of Dorothy Parkerはバンドでプレイされるのと同様Fourも入れ込んでいます。ホンキーなControversyはスクリーン、プリンスの弾く姿、両方堪能できる映像で好感です。ピアノで再現してしまうI Would Die 4 UとBaby I'm A Starのメドレー、そして繋がって未発表曲Purple Musicで観客を盛り上げ、Dear Mr. Manも固定しているかなり良好なスクリーン・ショットで早口言葉のようにして歌うプリンスの雄姿を堪能できます。そしてLook up in the air, it's your pianoと歌うCream、魅了するマッシュアップWaiting In Vain / If I Was Your Girlfriendは、ドレスを脱ぐのを手伝おうか、と演奏しながら自身の服を脱ぎ、ピアノの上に置く、アクロバティックなシーンも観れます。そしてクローズでプリンスの笑顔が良く捉えられている名映像How Come U Don't Call Me Anymore?、ここで一度演奏は終わります。そして後半の展開もまた素晴らしく、大ヒット曲Raspberry Beretの快活なプレイも会場の明かりをつけて大合唱となります。演奏を止めずStarfish And Coffeeに流れ込みここでも合唱ですが、Paisley Parkへスムーズに移行します。スクリーンを映して演奏がずっとここまで堪能できてますが、Sometimes It Snows In Aprilはかなりアップで、指捌きも良くわかります。そしてドッキリするほど突然やってくるPurple Rainの調べ、映像も複数のショットの融合で、アップもあります。演奏のの素晴らしさにライブ中盤で早くも皆席を立ち拍手喝采です。ピアノで最大級にファンクするBlack SweatそしてKissのシングル攻勢、音がないのにプリンスのダンスだけで演奏が成立している場面は、天才としか言いようのない素晴らしさです。ここでステージはいったん終了し、アンコールとなります。Diamonds And Pearlsを軽くプレイしてから、The Beautiful Onesに。焦らしてプレイを中断したりしますが、結局は椅子を投げ飛ばして絶頂の演奏をしており、これらも素晴らしい映像で楽しむことが出来ます。Version 1では終盤は映像が少なくなってしまいっていましたが、Version 2はしっかりと撮影しているショットがあります。A Plce In Heavenの調べからVenus De Milo、そしてCondition Of The Heart、ツアーのためにアレンジを変えたNothing Compares 2 U、演奏終了後、少し真っ暗になる所がありますが、プリンスが語っている所ではちゃんと映像が入ります。そして突然いつものサンプラーセットになるの?When Doves Cryでは観客とプリンスの興奮の坩堝を堪能できます。しかしこれ1曲だけで終了、プリンスが杖を持って自転車でステージを去るシーンも映されています。ここまで殆ど途切れることはなかったのですが、プリンスのラスト・シングルと言えるFree Urselfは断片収録です。Thieves In The Templeはほぼ映像がなく、Itに入る直前位から映像が復活します。皆が喜んでいる姿が浮かんでくるI Wanna Be Your Lover、やはり大合唱となるDo Me, Baby、名曲でのクローズで大満足のAdore、このラスト3曲はしっかり映像が入っています。結果2曲以外殆どの映像が今回のVersion 2で埋められたことになります。快挙です。ギターの凄い映像は数あれど、ピアノの凄い映像は、恐らくこれが最高峰となるでしょう、このツアーがあるとないとではプリンスの評価は間違いなく変わります。その理由をこのVersion 2でご確認ください。文字通り奇跡の録画、そのVersion 2です!Piano & A Microphone Tour Oracle Arena, Oakland, March 4, 2016 Confluence/Wow (Prince MC) Somewhere Over The Rainbow Somewhere Here On Earth Baltimore Levon Intro/Rocknroll Loveaffair Breakdown Little Red Corvette Dirty Mind I Could Never Take The Place Of Your Man The Ballad Of Dorothy Parker/Four Controversy I Would Die 4 U Baby I'm A Star Purple Music Dear Mr. Man Cream Waiting In Vain/If I Was Your Girlfriend How Come U Don't Call Me Anymore? Raspberry Beret Starfish And Coffee Paisley Park Sometimes It Snows In April Purple Rain Black Sweat Kiss Diamonds And Pearls The Beautiful Ones A Place In Heaven Venus de Milo Condition Of The Heart Under The Cherry Moon Nothing Compares 2 U When Doves Cry Free Urself (incomplete) Thieves In The Temple (incomplete) It I Wanna Be Your Lover Do Me, Baby Adore Audience Rec. 111min.