日本洋楽史でも最大の事件だったストーンズの初来日。そのTV特番アーカイヴにド級のインパクトを放つ新作が爆誕。緊急リリース決定です!そんな本作に収められているのは、国民的深夜番組“11PM”。初来日中に放送されたストーンズ特集をDVD化した1枚です。当店では、これまでも数々の日本番組をアーカイヴして来ましたし、ストーンズ初来日も様々なタイトルでレポートしてきました。しかし、これほど強烈なタイトルはかつてなかった。真摯なインタビューも、一線を越えた悪ふざけも、深夜番組だからこそ。「ストーンズ初来日」という嵐を暴走気味に駆け抜ける強烈特番なのです!【初来日真っ直中に放送された伝説の深夜番組】メーターが上がりすぎて申し訳ありません。頭を冷やしてイチから始めましょう。本作が記録されたのは「1990年2月16日」。初来日の全10公演のうち、2公演目が終わった夜でした。本作はその録画マスターからDVD化されたTV放送プロショットです。ストーンズ来日を報じるニュース番組に続いて、本編の“11PM”がスタート。本作の凄みは深夜ならではのブッ飛んだノリにあるのですが、冒頭は大マジメ。お馴染みクリス・ペ○ラー氏によるメンバーのインタビューから始まります。まず驚くのは、映像クオリティ。まるでレーザーディスク起こしのような美麗画質。当店アーカイヴはクオリティ面でも高い評価を頂いておりますが、その基準でも破格のオフィシャル級です。その美麗映像で描かれるミックやキースには思わず「若い!」と思ってしまいますが、番組の中では長老扱い。いつものことながら、その後を知る私たちには若く見える表情とのギャップが強烈。インタビュー内容もミックの「彼ら(AEROSMITH)の場合、俺が70年代に来ていた(原文ママ)ような服を今も着ているからおかしいね」にクスッと来たり、ビル・ワイマンの「ストーンズが“5人揃って”、日本のファンの前で演奏する」の言葉にグッと来たり。滲み出す時代感が素晴らしいのです。【日本中がアホになった初来日のムード】そんなマジメなインタビューからスタジオに戻るのですが、ここから本領発揮。スタジオと言っても「サザエさん」か「欽ドン!」かというこたつセットでして、司会の吉田照○氏がお母さん、高田純○氏がお父さん(カツラがバーコード……)、今は亡き戸川京○さんと当時21歳だった森口博○さんが娘役。お茶の間仕立ての三文芝居で進行するのです。キースがインタビューで大真面目に音楽を語り、「日本人はみんな礼儀正しいね。野蛮人になった気分だよ」と渋く微笑んだ直後に森口○子さんの変顔ドアップで「キース、キース、キースぅぅぅ、アイラブユぅぅ」とカマし、チュウ口でボケる高田○次氏に「お父さん、それはキッスでしょ!」とツッコむ。普段だったらぶっ殺したくなる演出なのですが、本作を包み込むのは日本中がテンション天井破りだった初来日のド真ん中。不思議と笑えてきてしまうところが時代のマジックでもあるのです。そして、ピンポン♪とチャイムが鳴ってお茶の間にゲストが登場。さまざまなコーナーが差し込まれる仕掛けになっています。その内容もエグい。最初のコーナーは「ローリング・ストーンズへの書道メッセージ」。道行くファンにメッセージを筆書きさせ、それをスタジオで添削していくという謎企画です。東京ドーム場外の地べたで「転石不死」だの「ミックバカになれ」だのとしたためるファンのテンションも上がってますが、講師役の松尾○史氏もグダグダなのが不思議と可笑しい深夜ノリ。「ジャンピングジャックフラッシュ」の書にポロッと「これは意味が分かりませんので30点」とコメントするのですが、マジなのかボケが滑ったのかも判断できません。【深夜だからこその一線をぶっちぎる馬鹿コーナー】また、「ストーンズ・イングリッシュを勉強するお時間」もアホ。セクシーな歌詞の意味を紹介するもので、例えば「Rip This Joint」の“Let me in, sweetie to you fair land”なら「『あなたの美しい国に入国させてくれ』という意味に捉えられますが、本当は『あんたの美しい○○○に俺の○○○を入れさせてくれ』なんですよ」といった感じ。それを森○博子さんにムリヤリ言わせようとするのも「11PM」らしいですが、「入国管理事務所はどこですか。私をジャパゆきさんと並ばせないでって意味じゃないんですよねぇ」と言ってしまう松尾貴○氏も凄い。「ジャパゆきさん」って。。。懐かしい以前に、現在だったら差別扱いで炎上必至です。もちろん、悪ふざけだけではない。次なるお客様は初代ファンクラブ会長だったあの方でして、ツアー・グッズの数々を紹介したり、さらにはストーンズ・ヒストリーのミニ・コーナーも解説したり。初代会長のキャラ立ちはここでも素晴らしいのですが、他コーナーが強烈すぎて大マジメに見えてしまいます。さらには初日公演(2/14)の貴重なプロショットも流れる。ここでも取り留めのないお茶の間スタジオ・トークが被せられ、「お願いだから、ここだけは黙って」と思ってしまう。そんなイライラ寸前のゾワゾワ感までもが強烈インパクトを醸しているのです。さらにボーナス映像として別番組“こだわりTV”の特集コーナー「WELCOME!! Rolling Stones SPECIAL」も(チラッと)収録。初来日の狂騒が見事に甦るTV特番プロショットです。地上派における洋楽の扱いはどこかズレているものですが、ここまでブッ飛べば快感になる。日本中のメーターが上がりきっていた上に、リミッターが効かない深夜枠。その王者であった「11PM」だからこそのインセインな1枚。Broadcast on 16th February 1990(31:22) 1. Yomiuri News「東京ドームで幕を開けました。」「3時間以上(!)に及ぶ大熱演」 2. Mick Jagger Interview 3. Bill Wyman & Ronnie Wood Interview 4. Studio 5. Keith Richards Interview 6. Studio 7. Big Egg (14th February 1990) 会場でのストーンズへの書道メッセージ企画 8. Studio 9. Studio 10. Rock History 1962-1982 11. Studio 12. Learn Stones' English 女性タレントがStart Me Upで「俺のナニを立たせろ」とカメラ目線で言わされてる(流石イレブンだが今だとあり得ない)英語講座なのに Hot Staffとミススペル(恥ずかしい)13. Rock History 1983-1990 14. Steel Wheels Tour 15. Start Me Up / Sad Sad Sad (Tokyo Dome 14th February 1990) 16. Studio Bonus Track 17. Opening Of "Pre-Stage" Stones Special こだわりTV 18. CM ポカリスエット PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.31min.