ついに完遂された60周年ツアー“Sixty”。しかし、ツアーを併走してきたマルチカメラ映像シリーズはまだまだ続きます! 最新レポートでもある傑作映像2本が同時リリース決定です。本作は、2本同時リリースの第一弾。「2022年7月27日ゲルゼンキルヒェン公演」のオーディエンス・ショットです。このショウは、79歳となったミック最初のライヴでもある。まずは、いつも通りにツアー日程でショウのポジションとシリーズ諸作のコレクション整理をしておきましょう。・6月1日『MADRID 2022: MULTICAM』・6月5日『MUNICH 2022: MULTICAM』・6月9日『LIVERPOOL 2022: MULTICAM』 《ミックの新型コロナ感染》・6月21日『MILAN 2022: MULTICAM』・6月25日『HYDE PARK 2022 MULTICAM NEW EDITIONM』・7月3日『HYDE PARK 2022 MULTICAM NEW EDITIONM』・7月7日『AMSTERDAM 2022 MULTICAM』・7月11日『BRUSSELS 2022: MULTICAM』・7月15日『VIENNA 2022: MULTICAM』 ・7月19日『LYON 2022: MULTICAM』・7月23日『PARIS 2022 MULTICAM』・7月27日:ゲルゼンキルヒェン公演 ←★本作★・7月31日:ストックホルム公演・8月3日:ベルリン公演※注:各日ともマルチカメラ映像の代表作のみ。以上、全14公演。毎週記してきた「>>今ココ<<」がなくなり、本当にツアーが終わったんだと感慨も湧いてきます。そして、そこから少し遅れて追いかけているのがマルチカメラ映像史リーズ。本作のゲルゼンキルヒェン公演は、12公演目をフル体験できる映像作品です。ハイドパーク2公演辺りからマルチカメラ作品もクオリティがグッとアップしましたが、今回も実に素晴らしい。タイプとしては「プロショット形式」とでも呼べるもの。通しの極上録音をベースに各種映像をシンクロさせており、1曲内でもアングルが切り替わるタイプです。ただし、最近の編集方針は「ベスト・アングルを最大限に活用する」方向にシフトしている。曲によっては本当のプロショットばりに多彩な映像を切り替えもしますが、全部ではない。むしろ、1曲丸ごと1アングルで通し、曲間を別映像で繋ぐような曲も多いのです。推測ではありますが、理由の1つは映像の種類。ツアー序盤では“Sixty”の演出に感動したファンが我先にと撮影しては世界中に公開していったわけですが、現在では演出も広く知れ渡り、そもそも体験者も増えた。そのせいか、映像の出てくる勢いが衰えているようです。ただ、これは悪い面ばかりではありません。数が少なくなった一方、自信をもって公開される映像1つひとつのクオリティはアップ。素晴らしい絶景、激しく美しい画質、とんでもなく間近な接写、ワンカメのまま視点を変える匠の撮影技……美点はさまざまながら「凄い映像が撮れたよ!」という撮影者の心が透けるような映像が多い。そのため、スイッチングが少ない曲であっても見応えはまったく落ちないのです。そんな映像美で描かれるのは、ラスト・スパート!に入る直前……といった感じのフルショウ。その意味をご説明するためにも、ここでセット内容を整理しておきましょう 固定曲(10曲)・Tumbling Dice/You Can't Always Get What You Want/Honky Tonk Women/Miss You/Midnight Rambler/Paint It Black/Start Me Up/Jumping Jack Flash/Sympathy For The Devil/(I Can't Get No) Satisfaction 日替わり曲(8曲)・準固定:Street Fighting Man/Out Of Time/Living In A Ghost Town/Gimme Shelter・その他:Let's Spend the Night Together/Wild Horses/Slipping Away(★)/Connection(★)※注:上記は全14公演のデータで構成。「★」印はキース・コーナー。……と、このようになっています。まず曲数ですが、普段より1曲少ない18曲。“Sixty”で18曲だったのは3公演(ハイドパーク2日目・リヨン公演・ゲルゼンキルヒェン公演)だけでした。そして、その内容は「Sixtyの粋」とでも言える特濃セット。上記では全公演皆勤ナンバーを「固定曲」、全14公演中13公演で演奏(つまり外されたのが1日だけ)の曲を「準固定」としていますが、ゲルゼンキルヒェン公演は、この「固定曲」と「準固定」を全部演奏。残りの4曲にしても、わりと演奏回数の多いレパートリーが選ばれている。まさに“Sixty”らしい曲の集大成なのです。ツア初公開となるような曲が一切ない代わりに、この日だけのスペシャル感を凝縮しているのがバースデー・ソング。この日(7月27日)はミック・ジャガー79歳の誕生日の翌日。「Out of Time」の終了後、客席から自然発生的にバースデー・ソングの大合唱が巻き起こり、それに応えるように巨大スクリーンに「HAPPY BIRTHDAY MIC」と表示されるのです。当初はスクリーンに導かれて大合唱が起きたと思われたのですが、本作を観る限りでは合唱の方が先。そんな感動的なシーンもマルチカメラで楽しめるのです。60年という人類未到のキャリアを歩んできたストーンズ。佳境に入った“Sixty”のフルショウを目撃できるマルチカメラ映像シリーズの最新作です。ツアーが終了しても「“Sixty”ロス」に陥るのはまだ早い。映像篇の完走まであと少し。60周年ツアーの12公演目をフル体験できるオーディエンス映像がリリース。絶景映像をじっくりと見せるタイプのマルチカメラ編集で、ミック79歳の誕生日を祝うバースデー・ソングの大合唱も目撃できます。Veltins-Arena, Gelsenkirchen, Germany 27th July 2022 AMAZING SHOT!!! (123:12) 1. Intro/Charlie Watts Tribute 2. Street Fighting Man 3. Let's Spend The Night Together 4. Tumbling Dice 5. Out of Time 6. Wild Horses 7. You Can't Always Get What You Want 8. Living in a Ghost Town 9. Honky Tonk Women 10. Band introductions 11. Slipping Away 12. Connection 13. Miss You 14. Midnight Rambler 15. Paint It Black 16. Start Me Up 17. Gimme Shelter 18. Jumping Jack Flash 19. Sympathy for the Devil 20. Satisfaction COLOUR NTSC Approx.123min.