新型コロナ・パンデミックを乗り越え、本格的なツアー活動を開始したスザンヌ・ヴェガ。その最新ステージを楽しめる極上プロショットが登場です。そんな本作が撮影されたのは「2022年7月14日シュトゥットガルト公演」。ドイツの夏の風物詩でもある“JazzOpen 2022”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。2022年は様々なアーティストの活動再開が相次ぎましたが、その中でもスザンヌの動きは早く、力の入ったものでした。その近況をイメージする為にも、まずは現在進行形の活動概要からおさらいしてみましょう。2022年・2月10日ー23日:欧州#1(6公演)・3月10日:A Benefit for Ukraine出演・4月21日ー5月7日:北米#1(12公演)・6月19日ー8月6日:欧州#2(21公演)←★ココ★・9月24日ー30日:歌劇ナレーション(9公演)・11月12日ー8月6日:欧州#3(21公演)・12月22日ー27日:ニューヨーク(4公演)2023年・2月11日ー3月14日:欧州#4(18公演)これが現在までに公表されている2022年/2023年のスケジュール。今年は60公演以上のステージが予定されており、これは彼女のキャリアでも10年に一度あるかどうかの大規模なツアー。本作の“JazzOpen 2022”出演は、その中盤となる「欧州#2」の13公演目にあたるステージでした。その模様はネットTV“ARTE Concert”で配信。本作は、その最高峰マスターからDVD化した銘品なのです。そのクオリティは、完全オフィシャル級。現代音楽シーンでも屈指と言われる“ARTE Concert”の最新配信ですから極上で当たり前なのですが、それにしても美しい。ジェリー・レオナルドと2人だけのシンプル極まりないステージなわけですが、多彩なアングルとダイナミックな動き、巨大スクリーンとの組み合わせも巧みに利用してまったく飽きさせないのです。さらに特徴的なのが観客の姿。スザンヌはまだ日の高い時刻の出演で、1人が表情までよく見える。しかも、そのドアップが効果的に挿入される。そのちょっとしたカットがえらく見事。男女のカップルはもちろん、イマドキらしく男性同士、女性同士もフィーチュアされますし、もちろん独りでメロディとのシンクロ感に酔いしれる観客もいる。しかも、それが曲想や歌詞内容にもぴったりで、タイミング良く抱き合うカップルまでいる。事前にセットリストを熟知して念入りに観客をチェックしているのでしょう。見事なまでに観客をショウ演出の小道具にしているのです。そんな完全オフィシャル級の映像美で描かれるのは、長いキャリアをついばむように濃縮した名曲の宝庫。彼女のステージと言えば、公式ライヴアルバム『AN EVENING OF NEW YORK SONGS AND STORIES』も記憶に新しいところ。ここでは比較しながらセットを整理してみましょう。80年代(6曲) ・孤独:Gypsy/Luka/Tom's Diner・その他:Marlene On The Wall/Some Journey/Left Of Center(★)90年代以降(5曲+α)・微熱:In Liverpool(★)/When Heroes Go Down (incl. Lipstick Vogue)(★)・その他:Caramel(★)/I Never Wear White/Walk on the wild Side ※注:「★」印は公式ライヴアルバム『AN EVENING OF NEW YORK SONGS AND STORIES』で聴けない曲。……と、このようになっています。お馴染みの代表曲をズラリと揃え、ルー・リードのカバー「Walk on the wild Side」や「I Never Wear White」といったレパートリーがアクセントを加えていく。『99.9F°』の「When Heroes Go Down」にしてもエルヴィス・コステロの「Lipstick Vogue」が顔を出すアレンジが新鮮です。本作の3日前に63歳を迎えたスザンヌ・ヴェガ。一層精力的なツアー活動に乗り出した彼女を完全オフィシャル級の極上クオリティで目撃できる最新プロショットです。寡作となってきたオフィシャル作品の代わりに「スザンヌの今」を教えてくれる1枚。「2022年7月14日JazzOpen」のマルチカメラ・プロショット。ネットTV“ARTE Concert”で配信されたプロショットで、本作は、その最高峰マスターからDVD化。画質・音質が完璧ならミックスもカメラワークも一級品。特に面白いのは観客の姿。男女のカップルはもちろん、イマドキらしく男性同士、女性同士もフィーチュアされ、見事なまでに曲のイメージを演出している。『AN EVENING OF NEW YORK SONGS AND STORIES』で聴けない名曲もたっぷりのフルショウを楽しめるオフィシャル代わりの1枚です。Schlossplatz, Stuttgart, Germany 14th July 2022 PRO-SHOT (52:14) 1. Intro 2. Marlene on the Wall 3. Caramel 4. Gypsy 5. In Liverpool 6. When Heroes Go Down / Lipstick Vogue 7. Walk on the wild Side 8. Left of Center 9. I Never Wear White 10. Some Journey 11. Luka 12. Tom's Diner Suzanne Vega - Vocals & Guitar Gerry Leonard - Guitar PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.52min.