クラプトンのもう一つのピーク、「ナッシン・バット・ザ・ブルース・クラブツアー」の秘蔵映像が初出現!クラプトンが全キャリアにおいて最も弾き捲ったと言ってもよい94年~95年の「ナッシン・バット・ザ・ブルース・ツアー」において、キャリアの原点に戻り、短期間だけ小さなクラブを回った唯一の「クラブツアー」から、94年11月11日のウェストハリウッドのハウス・オブ・ブルース公演初日をオーディエンスショットで完全収録した驚きの映像が日の目を見ました!これは過去にPage & Plantなどで驚きの映像を多数リリースしたThird Eye Productionが制作していた映像を2023年になってリマスターしたものです。ハウス・オブ・ブルース3日連続公演初日の長時間の記録で、これまでクラブツアーの映像は一切ありませんでしたので、非常に貴重なものと断言できます。しかも最前列のテーブル席からのショットということで、よくぞこんな至近距離からの撮影を見つからなかったものだと感心します(たまに食事の載ったテーブルも映ります)。しかも三脚でしっかり固定された撮影のため、画像は終始安定していて観やすいものです。そして音声がまた素晴らしい。サウンドバランス抜群でクリアな極上ステレオ・オーディエンス録音で完全収録されており、この日の演奏がいかに素晴らしいものであったかを克明に伝えてくれます。とにかく唯一のクラブツアー映像ということが最大のポイントなのですが、それをリリースするのは目の前でプレイする肝心のクラプトンの表情が、露出オーバー設定によってほとんど分からないレベルになっているためです(スポットの当たらない他のバンドメンバーがはっきり確認できるのに、惜しい!)。それでもピンスポットが当たっていないシーンでは、メガネなしで短髪、あご髭を生やし、ホワイトの半袖Tシャツにホワイトのパンツ姿のクラプトンがよく分かります。このクラブのステージの様子も非常によく分かり、オフィシャルリリースの映画「NBTB」とはまったく別の魅力を有した映像であることは間違いありません。「ナッシン・バット・ザ・ブルース・ツアー」は、クラプトンのキャリアにおいて神懸かり的に歌い、弾き捲ったツアーと評されるものでした。2年がかりで行なわれたこのツアーの全公演では一切の手抜きなし、全公演で弾き捲り、歌い捲り。余裕を持ち、リラックスしながらもブルースに体当たりのチャレンジをしたようなステージでした。彼にとって「ブルース」というものに対する答えを自ら出したとも言える「決意」を示したツアーであったと位置づけられます。アルバム「FROM THE CRADLE」のリリースを受けて、自身ではライブステージでもブルースを極めたいという意思だったのでしょう。ここで「ナッシン・バット・ザ・ブルース・ツアー」の日程をおさらいしておきますと、<1994年>9月28日:ニューヨーク、ハマースタイン・ボールルームにてツアーリハーサルを映像収録。これは後にアメリカ、ヨーロッパ、日本で放映された。10月3日~11月4日:全米アリーナ・ツアー 11月7日~11月28日:全米クラブ・ツアー? ←【ココ】<1995年> 2月15日~3月7日:イギリス・ツアー 4月5日~5月5日:ヨーロッパ・ツアー 8月28日~9月24日:全米アリーナ・ツアー? 10月1日~10月13日:ジャパン・ツアー シッティングのアコースティックセットからスタンディングのエレクトリックセットに移行する中、その進行に連れてクラプトンとバンドの「熱」が急激に高まっていき、終盤では火を噴くように激しく情熱的な演奏が展開され、究極まで上り詰めたところでレギュラーセットが終了。アンコールラストではピアノだけをバックに独唱し、エンディングはバンド総勢での感動的な演奏で締めるという意外なナンバーAin't Nobody's Businessでオーディエンスの心を震わせて終了、という構成でした。前半は、アコースティックもしくは定型のリフで構成されたナンバーでのプレイのため、パターン化された演奏を手堅く決めている感じですが、中盤以降のギターソロが大々的にフィーチュアされるナンバーについては、ライブアーティストであるクラプトンの真髄を見せるように、完全アドリブで澱むことのない切れ味抜群の怒涛のフレーズを畳み掛けています。特にEarly In The Morning以降の終盤での弾き捲りは凄過ぎます。よくぞここまで指が動くものだと感嘆させられること請け合い。しかもただの速弾きではなく、スピリットが乗っかっているクラプトンならではのフレーズなのです。セットリスト的には、この日しかプレイされなかった Let Me Love You Baby が演奏されているのが貴重です(アメリカン・ツアーではレギュラーでは演奏されませんでした)。そのすべてがサウンドバランス抜群でクリアな極上ステレオ・オーディエンス録音で捉えられています。またこのツアーでは、クラプトンはキャリア史上ワンステージでの使用ギター数としては最多記録となる10本ものギターを使い分けたことも特筆すべきことでした。それは、オリジナルのブルースアーティスト&レコーディングを重んじ、同じサウンドを出そうとしてのことでした。そのこだわりを整理してみますと、?マーティン12弦-Motherless Child ?マーティ 000-42-Malted Milk、From Four Until Late ?ドブロ-How Long Blues ?ギブソンL5-Kidman Blues、 County Jail ?ギブソン・バードランド(ブラウンサンバースト)-44 ?フェンダー・ストラトキャスター(ブロンドフィニッシュ)-Blues All Day Long、Can't Judge Nobody 、Early In the Morning、Let Me Love You Baby 、Crossroads、Five Long Years、Groaning The Blues 、Ain't Nobody's Business ?フェンダー・ストラトキャスター(ブラックフィニッシュ)-Standin' Around Cryin' ?ギブソン・バードランド(ブロンドフィニッシュ)-It Hurts Me Too、Blues Before Sunrise ?ギブソンES-335(ブラウンサンバースト)-Reconsider Baby、Sinner's Prayer、Every Day I Have the Blues ?ギブソンES-335(チェリーレッド)-Someday After a While、Tore Down、Have You Ever Loved A Woman、 Crosscut Saw 本作の極上音質なら、ギター毎のトーンも正確に捉えられています。クラプトンのギタートーンまで及んだこだわりを是非、各曲でお楽しみいただきたいと思います。「ナッシン・バット・ザ・ブルース・ツアー」のハイライトだったクラブツアーを捉えた初めての映像です!House of Blues, West Hollywood, CA, USA 11th November 1994 (Front Row Shot) 01. Motherless Child 02. Malted Milk 03. How Long Blues 04. Kidman Blues 05. County Jail 06. Forty Four 07. Blues All Day Long (Blues Leave Me Alone) 08. Standing Around Crying 09. Hoochie Coochie Man 10. It Hurts Me Too 11. Blues Before Sunrise 12. Third Degree 13. Reconsider Baby 14. Sinner's Prayer 15. Can't Judge Nobody 16. Early In The Morning 17. Let Me Love You Baby 18. Someday After A While 19. Tore Down 20. Have You Ever Loved A Woman 21. Crosscut Saw 22. Five Long Years 23. Crossroads 24. Groaning The Blues 25. Ain't Nobody's Business Eric Clapton – guitar / vocals Andy Fairweather Low – guitar Chris Stainton – keyboards Dave Bronze – bass Andy Newmark – drums Jerry Portnoy – harmonica Simon Clarke – baritone saxophone Roddy Lorimer – trumpet Tim Sanders – tenor saxophone COLOUR NTSC Approx.117min.