『SONGS』はポール・マッカートニー2013年の来日時に彼を特集した番組をリリースいたしましたが、それから遡ること二年前、やはり来日を控えていたイーグルスの特集番組も放送しています。ポールの回では番組用に収録されたインタビューが「売り」となっていましたが、当然イーグルスの回においても独自インタビューが実現しており、この時点で同番組のスタイルが出来上がっていたことがよく解ります。ここではグレン・フライとドン・ヘンリーの重鎮二人がインタビューに応えているのですが、バンド自身によるドキュメンタリー『駆け足の人生』が作られる二年前であり、その時よりも二人がリラックスした雰囲気で質問に答えてくれているのが大きな魅力。特にヘンリーは終始ニコニコしながらインタビューに応えており、むしろ日本公演に向かって意気込み十分なところを見せてくれます。それに今となってはフライ存命時、なおかつ日本に向けてのインタビューという点で貴重な映像にもなってしまいました。ポールの時と同様、30分という短い枠の中でうまく彼らのインタビューが散りばめられており、合間には73年BBCでの「Take It Easy」、さらにおなじみ77年ランドーバーでの「Hotel California」といったビンテージ映像が流され、最後は当時の最新ライブ映像からの「Desperado」で締めくくられます。こうした長さの中で驚くほど見やすくまとめられた内容はお見事と言うしかなく、それでいて合間で本人たちの証言が登場するのだから、改めてゴージャスな番組であったことを思い知らされるでしょう。とにかくニコニコと質問に答えるヘンリーのインタビューは何度見ても面白く、なおかつフライとの関係についても「兄弟みたいなもの」と分かりやすく説明してくれる様は見ていてうれしくなります。そして後の『駆け足の人生』が圧倒的にシリアスな雰囲気でまとめられていただけに、これほどまでリラックスした雰囲気でイーグルス二人のインタビューが日本向けに実現していたことには驚きを禁じえません。単なる来日公演の宣伝プログラムという枠をはるかに超えた充実の30分。おまけに最高の画質で楽しめる文句なしのDVD。あのイーグルス来日公演からも十年以上が経過し、その隠れた名番組ぶりを是非お楽しみください!Broadcast Date: 12th January 2011 1. Introduction 2. Take It Easy 3. Debut To Their Greatest Hits 4. Love And Peace Disappointment 5. Hotel California 6. The Long Run To Breakup 7. Reunion After 12 Years 8. Desperado PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.29min