アルバム『STEEL WHEELS』のレコーディング風景を捉えた映像の流出に世界中のマニアが騒然としているタイミングで今度は次のアルバム『VOODOO LOUNGE』の制作過程を捉えた映像が流出!こんな短いインターバルで立て続けに貴重な映像が現れるとは驚きを禁じえませんが、先の『STEEL WHEELS』レコーディング風景が撮影班を雇って撮られた映像だったのに対し、こちらは側近がハンディのビデオカメラで捉えたよりプライベートなもの。さらに『STEEL WHEELS』の映像がグループのレコーディング風景を捉えたものだったのに対し、こちらはある程度仕上がったトラックにオーバーダビングで飾り付けする作業を延々と捉えたもの。よってストーンズのメンバーが演奏するのではなく、なおかつスタジオに居合わせるストーンはキースとロニーだけ。彼らとプロデューサーを務めたドン・ワズが監督する中で行われたオーバーダビング風景をスタッフがビデオカメラで捉えたのが今回の映像。そこではまずキースが付け加えた「Sparks Will Fly」のギター・パートを確認すべくプレイバックしている場面から撮影がスタート。さらに「Baby Break It Down」をプレイバックする様子が延々と続きます。よって『STEEL WHEELS』の映像と比べてよりマニア向けな印象。彼らよってOKが出ると本格的に楽曲のオーバーダビングが始まります。そこでは「You Got Me Rocking」、「Sweethearts Together」そして「It's Funny」にサックスやフルートをオーバーダビングするというもの。そこで駆り出されたのはスタジオ・ミュージシャンのデヴィッド・マクマーレー。彼が「You Got Me Rocking」を始めとした各曲にオーバーダビング。それぞれに素晴らしいプレイを披露しました。また映像には他にも様々な人物が現れ、キースのアシスタントとして仕えるジェーン・ローズの姿も。しかし何と言っても映像が一時間を過ぎたところでボビー・ウーマックが登場するとスタジオが一気に活気づきます。彼も後に「Moon Is Up」でバックコーラスに加わることになるのですが、ここではあくまでスタジオに遊びに来たと言う体でして、中でもキースは本当に嬉しそうに彼の登場にはしゃいでいます。こうした中でマクマーレーによるオーバーダビング作業が念入りに行われたのですが、何とここで彼が吹いたプレイが後のアルバムではすべて削除、「It's Funny」に至っては曲自体がお蔵入りという有様。むしろこの映像では見られない(別の日に収録されたと思われます)「Brand New Car」と「Suck On The Jugular」で彼のプレイが採用されるという皮肉な結果に。このようにストーンズの演奏場面がある訳ではなく、その点かなりマニア向けな流出映像なのは事実ですが、それでもなおスタジオにおけるプライベートな場面を捉えた貴重さもまた事実。Chomsky Ranch, Los Angeles February 1994 1. Intro 2. Sparks Will Fly 3. Baby Break It Down 4. You Got Me Rocking 5. Sweethearts Together #1 6. Sweethearts Together #2 7. Sweethearts Together #3 8. Sax Warm Up/It's Funny 9. It's Funny 10. Credit/Salty Dog 11. Bonus:Baby Break It Down(Voodoo Brew Audio) COLOUR NTSC Approx.113min.