ツアー人生60周年を祝うという“NEVER EVER SAY NEVER Tour”を立ち上げた2024年のピーター・フランプトン。その最新ステージをフル体験できる極上映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「2024年3月10日ハノーバー公演」。その超絶景オーディエンス・ショットです。本稿に目を留められた方ならタイトルに既視感を覚えられるかも知れませんが、実は本作は昨年の名作『MARYLAND 2023』の姉妹作でもある。その辺の事情をご説明するためにも、まずはスケジュールでフランプトンの近況をおさらいしておきましょう。2022年“FINALE: THE FAREWELL Tour”・11月5日ー16日:欧州(8公演)2023年・1月6+22日:北米#1(2公演)“NEVER SAY NEVER Tour”・6月19日ー8月18日:北米#2(26公演)←※MARYLAND 2023・11月9日ー12月7日:北米#3(9公演)2024年“NEVER EVER SAY NEVER Tour”・3月3日ー4月14日:北米#4(18公演)←★ココ★ これがパンデミック以降、現在までに公表されているスケジュール。2022年にはパンデミックで中断していた“FINALE: THE FAREWELL Tour”を完遂したわけですが、その後間もなく引退を取り消して“NEVER SAY NEVER Tour”を始動。今年はさらにタイトルを“Never EVER Say Never Tour”と代えて活動に邁進しています。そんな中で本作のハノーバー公演は現在進行形の最新レッグ「北米#4」の5公演目にあたるコンサートでした。そんな現場を真空パックした本作は、前作『MARYLAND 2023』と酷似した姉妹映像。同じ都市(会場は異なります)というだけでなく、撮影者も同じならポジションもアングルもクオリティも酷似。1曲ずつ交互に再生したら、どっちがどっちか分からなくなるほどです。前作をご存知の方なら心を決められていると思いますが、そうでない方のために申しますと、本作は「ザ・絶景」。遮蔽物のない映像を「絶景」と称していますが、本作は画面いっぱいにズームされたフランプトンがたっぷり。一応バンド・メンバーの見どころも追ってはくれますが、基本的には主役がデン!と画面を占領。アリーナ席の観客も映り込まず、まるで自分1人のためにフランプトンが歌ってくれるような「独り占め感」がスゴいのです。そのような見応えは『MARYLAND 2023』でも味わえたわけですが、本作はあくまでも別ツアーの別公演。セットも似て非なるモノです。ここで前作を体験された方のためにも、似た形式で整理しておきましょう。オリジナル(13曲+α)・フランプトンズ・キャメル:I Got My Eyes On You/Lines On My Face/Do You Feel Like We Do・サムシンズ・ハプニング:Golden Goose(★)/I Wanna Go to the Sun(★)・フランプトン:Show Me The Way/The Crying Clown/Nassau-Baby, I Love Your Way/(I'll Give You) Money・その他:Lying/Shine On/All I Want to Be Be (Is by Your Side)/Can't Take That Away カバー(4曲)・Georgia On My Mind/Black Hole Sun/Four Day Creep/I Don't Need No Doctor ※注:「★」印は前作『MARYLAND 2023』で観られなかった曲。 ……と、このようになっています。開演から栄光のキャリアをかいつまんだスライドショウが上映されますが、ライヴそのものもオリジナル曲を増量。前作でフィナーレを飾ったビートルズの「While My Guitar Gently Weeps」が省略された一方、今回は『SOMETHIN'S HAPPENING』から2曲追加されました。ツアー生活60周年ではあるものの、THE HERD時代を復刻するような冒険はせず、誰もが望む「黄金の70年代」カラーが濃厚なセットを選んだようです。音楽家としての矜持を力強く語る感動的なMCで幕を閉じる本作。難病「封入体筋炎」を患いながらも、ツアー人生に舞い戻ったピーター・フランプトンを独り占めできる超絶景映像です。『MARYLAND 2023』にヤラれた方には必見の続編であり、「本当にそんなにスゴいの?」という方にはカウンター・パンチとなる強力な1枚。「2024年3月10日ハノーバー公演」の超絶景オーディエンス・ショット。昨年の前作『MARYLAND 2023(Uxbridge 1976)』と同撮影者による姉妹作で、アングルもクオリティも酷似した続編。ひたすらフランプトンのドアップがたっぷりで、自分1人のために歌ってくれるような感覚が味わえる。「Golden Goose」「I Wanna Go to the Sun」など、前作にはなかったレパートリーも美味しいツアー人生60周年のフルショウを独り占めできる映像傑作です。 The Hall at Live! Casino & Hotel Maryland, Hanover, MD, USA 10th March 2024 AMAZING SHOT!!! 1. Pre-Show 2. Video Montage Of Peter Frampton's Career 3. Golden Goose 4. Lying 5. Shine On (Humble Pie song) 6. I Got My Eyes On You 7. Lines On My Face 8. Show Me The Way 9. Georgia (On My Mind) 10. The Crying Clown 11. I Wanna Go To The Sun 12. Baby, I Love Your Way 13. All I Wanna Be (Is by Your Side) 14. Can't Take That Away 15. Black Hole Sun 16. (I'll Give You) Money 17. Do You Feel Like We Do 18. Four Day Creep 19. I Don't Need No Doctor 20. MC Peter Frampton - Vocals, Guitar Rob Arthur - Keyboards, Guitar, Vocals Dan Wojciechowski - Drums Alison Prestwood- Bass Pat Bergeson - Guitar, Vocals COLOUR NTSC Approx.132min.