DIRE STRAITSを解散させ、ソロとして独り立ちを図った1996年のマーク・ノップラー。その象徴映像が完全版で登場です。その象徴映像が撮影されたのは「1996年4月15日ロンドン」。BBC本社で収録されたマルチカメラ・プロショットです。それまでのソロと言えばサントラや単発的なメディア出演がほとんど。“GOLDEN HEART Tour”はノップラーにとって初のソロ・ツアーでもありました。まずは、そんな当時の活動概要を俯瞰して本作のポジションも確かめてみましょう。《3月25日『GOLDEN HEART』発売》・4月1日:TVトーク番組出演・4月15日ー5月26日:英国(28公演)←★ココ★・5月28日ー8月4日:欧州(58公演)・9月12日/11月2日/11月13日:TV出演 これが1996年のマーク・ノップラー。ソロ始動に伴うTV出演もありましたが、いわゆるコンサート・ツアーは春から夏にかけての「英国/欧州」のみ。本作は、そんな本格ソロ・ツアー開始の狼煙でもあった初日でした。そんなショウはプロ撮影されて『A NIGHT IN LONDON』として公式リリース。2003年には公式DVD化も実現した象徴映像です。しかし、このDVD化が大問題でした。オリジナルのVHS/レーザーディスクは18曲仕様だったのですが、DVDはどういうわけか2曲「Sultans Of Swing」「Money For Nothing」がカットされるという、意味不明のあるまじき内容だったのです。一部の国では18曲仕様DVDとしてもリリースされたのですが、これも罠。実はパッケージに印刷されていても中身はカットされた16曲仕様だった(初回メキシコ盤は本当に18曲だったとも言われていますが、メキシコ・プレスは激レアすぎて入手できるコレクターが少なく、しかも再発では他国と揃えた16曲仕様でした)。コレクター間でも「入ってるはずだ」「いや、ないぞ」と大混乱を招くことになりました。このように公式DVD化は混沌を極めたわけですが、本作はちゃんと全18曲。近年になってオフィシャル配信されたマスターを使用し、問題の「Sultans Of Swing」「Money For Nothing」もベスト・マスターで収録。オリジナルのVHSと同じ完全版DVDを実現したのです。それでは、その完全形フルセットを整理してておきましょう。ソロ(13曲)・ゴールデン・ハート:Darling Pretty(*)/Imelda(*)/Golden Heart(*)/Rudiger/Cannibals/Je Suis Desole(*)/Done With Bonaparte/A Night In Summer Long Ago/Are We In Trouble Now・その他:Father & Son/Last Exit To Brooklyn(*)/Going Home: Theme Of The Local Hero/Gravy Train(*)DIRE STRAITS(5曲)・ブラザーズ・イン・アームス:Walk Of Life/Money For Nothing(★)/Brothers In Arms・その他:Romeo & Juliet/Sultans Of Swing(★)※注:「★」印は公式の通常仕様DVDではカットされていた曲。「*」印はこのツアーだけの限定曲。……と、このようになっています。「Sultans Of Swing」「Money For Nothing」ばかり話題にしてしまいましたが、ショウの主軸はあくまで『GOLDEN HEART』。9曲も大盤振る舞いされ、さらにシングル『Darling Pretty』のB面曲だった「Gravy Train」も繰り出される。後のツアーでは望めない名曲群もたっぷり披露され、満を持してのソロ・デビューを強烈に印象づけるファースト・ステージなのです。それこそ「生演奏版GOLDEN HEART」としても十分に楽しめる完全オフィシャル級の象徴映像作です。公式DVDではカットされた「Sultans Of Swing」「Money For Nothing」もばっちり収録した完全版。「1996年4月15日ロンドン」のマルチカメラ・プロショット。『GOLDEN HEART』に伴う初ソロツアーの初演で、『A NIGHT IN LONDON』として公式リリースもされた映像。公式DVDではカットされていた「Sultans Of Swing」「Money For Nothing」も収録された完全版で、『GOLDEN HEART』から9曲も大盤振る舞いされる独り立ちのファースト・ステージを楽しめます。BBC Building, London, UK 15th April 1996 RPO-SHOT1. Intro 2. Darling Pretty 3. Walk Of Life 4. Imelda 5. Father & Son 6. Golden Heart 7. Rudiger 8. Cannibals 9. Je Suis Desole 10. Last Exit To Brooklyn 11. Romeo & Juliet 12. Sultans Of Swing 13. Done With Bonaparte 14. A Night In Summer Long Ago 15. Money For Nothing 16. Brothers In Arms 17. Going Home: Theme Of The Local Hero 18. Are We In Trouble Now 19. Gravy Train Mark Knopfler - vocals, guitar Richard Bennett - guitar Guy Fletcher - keyboards, backing vocals, acoustic guitar Jim Cox - keyboards, backing vocals Glenn Worf - bass, backing vocals Chad Cromwell - drums Paul Franklin - pedal steel guitar Sonny Landreth - guitar Jools Holland - piano, organ Donal Lunny - bouzouki Liam O'Flynn - uilleann pipes Sean Keane - violin Mairtin O'Connor - accordion Sonia Slany - violin Jules Singleton - violin Jocelyn Pook - viola Dinah Beamish - cello PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.111min.