数々の秘宝映像を残したアメリカの伝説番組“The Midnight Special”。そのSTEVE MILLER BAND特集回が究極クオリティ版で復刻。“The Midnight Special”は、まさに伝説の音楽番組でした。1972年8月から1981年3月までNBCで放送された深夜番組で、70年代のスター達の秘宝映像を放送。個性な番組内容も相まって、アーカイヴ映像は現在でも秘宝扱いとなっている音楽バラエティの傑作番組です。話題のオフィシャル発掘で甦る70年代のお宝映像 最大のポイントは、生演奏主体であること。70年代初期の音楽番組と言えば、マイムが当たり前。生演奏は収録の手間がかかる上に事故も起こりやすく、時間も読めないので敬遠された時代でした。そんな中で“The Midnight Special”は番組独自の生演奏にこだわって人気を博しました。この点は時が経つほどに重要視されるようになり、70年代に旬を迎えていた輝ける映像が大量に残されることになったのです。そんな伝説番組ですが、実は50年の時を超えた現在、再び脚光を浴びています。その原因は最高峰マスターの発掘。番組の公式チャンネルがアーカイヴ映像を次々と公開し始めたのです。そして、そのクオリティが衝撃! 本家本元の所蔵マスターだけあって、これまで知られてきたどんなマスターよりも美麗。もちろん、証明やセットには70年代の時代感が宿っていますが、劣化ゼロで瑞々しい鮮度には50年の時間が存在しなかったかのように美しいのです。様々なジャンルを切り拓いた先駆者達の黄金時代そんな話題の発掘シリーズの中でも、本作は“1974年1月25日”に放送された「Episode 52」。STEVE MILLER BAND特集回をDVD化したものです。ホストはスティーヴ・ミラーが務めていますが、他にもJAMES COTTON BANDやティム・バックリィ、ピーター・ガブリエル時代のGENESIS等も出演。全12曲に及ぶ貴重なライヴ映像を約68分に渡って楽しめるのです。番組は1曲ずつ入れ替わる構成ですが、ここではバンド/アーティスト毎に分けてまとめてみましょう。STEVE MILLER BAND(4曲)・ジョーカー:The Joker/Shu Ba Da Du Ma Ma Ma Ma/Sugar Babe・鷲の爪:Fly Like An Eagle まず登場するのは「Episode 52」の主役でもあるSTEVE MILLER BAND。当時のミラーはアルバム『THE JOKER』発売の約3ヶ月後にあたり、今まさにブレイクスルーの真っ最中という歴史的なタイミングでした。この番組でも『THE JOKER』から3曲を披露していますが、その中で唯一の例外が「Fly Like An Eagle」。シングルがヒットするのは約3年後(1976年12月)なのですが、早くも披露されているのです。GENESIS(2曲)・Watcher of the Skies/The Musical Box この回ではゲストが5組も出演しているのですが、中でも当店人気のバンドと言えばGENESIS。当時はピーター・ガブリエル時代で、『SELLING ENGLAND BY THE POUND』発売の3ヶ月後というタイミングでした。もちろん、見どころは白塗りガブリエルのエキセントリックなパフォーマンス。「Watcher of the Skies」ではコウモリ男に扮し、「The Musical Box」ではエジプト王子から老人に扮早変わりしての大熱演。ロック史に名高い姿を完全オフィシャル級のマスター・クオリティで楽しめます。JAMES COTTON BAND(2曲)・Rocket 88/Big Boss Man(スティーヴ・ミラー共演) 本作の隠れたお宝がジェイムズ・コットン。1974年のコットンと言えば、ファンク・ブルースの超名盤『100% COTTON』で革命を起こした時期。まさに絶頂の生演奏を完全オフィシャル級の超極上プロショットで拝めるのです! 実際、そのパフォーマンスは最高。スティーヴ・ミラーとの共演も貴重ではありますが、やはり真骨頂は十八番でかっ飛ばす「Rocket 88」。『100% COTTON』のポテンシャルそのまんまなグルーヴも、豪快なブロウ合戦も最高すぎる。まさにお宝映像です。ティム・バックリィ(2曲)・Dolphins/Honey Man ティム・バックリィも本作の重要なゲスト。当時のティムは『SEFRONIA』リリースの4ヶ月後で、アルバム冒頭の2曲を演奏している。1年半後に悲劇が待っているなどとは思えない素晴らしい歌後を披露してくれます。JAMES GANG/BROWNSVILLE STATION(1曲ずつ)・JAMES GANG:Must Be Love・BROWNSVILLE STATION:Smokin' in the Boys Room さらに本作は2組のゲストが出演。JAMES GANGは『BANG』時代、BROWNSVILLE STATIONは『YEAH!』時代で、それぞれ新作から1曲ずつ演奏しています。以上の6組・全12曲の秘宝集です。ブレイクスルーを迎えたホストのSTEVE MILLER BANDだけでなく、ピーター・ガブリエルの変化が鮮烈なGENESIS、ファンク・ブルース革命前夜だったジェイムズ・コットンなど、「1974年」の時代感がパンパンに詰まった1枚です。1曲1曲が文化遺産の重みに満ちた大傑作プロショット。伝説の音楽番組がリリース。公式チャンネルが公表した超極上の大元マスターで、スティーヴ・ミラーの他、GENESISやジェイムズ・コットン等、多彩なゲスト達の黄金時代を楽しめる文化遺産映像です。Episode 52 / 25th January 1974 1. Intro 2. Steve Miller Band - The Joker 3. James Gang - It Must Be Love 4. Brownsville Station - Smokin' In The Boys Room 5. James Cotton Band - Rocket 88 6. Tim Buckley - Dolphins 7. Steve Miller Band - Shu Ba Da Du Ma Ma Ma Ma 8. Genesis - Watcher Of The Skies 9. James Cotton Band - Big Boss Man (with Steve Miller) 10. Steve Miller Band - Fly Like An Eagle 11. Genesis - The Musical Box 12. Tim Buckley ? Honey Man 13. Steve Miller Band - Sugar Babe PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.68min.