超絶シンガー:マーク・ボールズと最高傑作『TRILOGY』を創り上げた1986年のイングヴェイ・マルムスティーン。その大定番映像がベスト・マスターで登場です。そんな本作が撮影されたのは「1986年9月6日ソーンビル公演」。その伝説的オーディエンス・ショットです。マーク&イングヴェイは何度か組んではその度にネオクラの理想を体現してきたわけですが、もっとも重要な80年代はジェフ・スコット・ソートと何度も入れ替わっており、肝心の日本公演もジェフだった。マークのステージを狙うのも一苦労だったりします。まずは、そんな“TRILOGY Tour”の全景を俯瞰し、本作のポジションも探っていきましょう。1986年 ・1月3日ー12日:北米#1(6公演)・7月4日ー9月21日(?):北米#2a(15公演) ←★ココ★《9月:マーク・ボールズ離脱→ジェフ・スコット・ソート復帰》・9月25日(?)-11月2日:北米#2b(30公演)←※PHILADELPHIA 1986・11月7日ー14日:日本(5公演)・11月25日ー12月20日:北米#3(19公演)1987年・1月7日ー20日:北米#4(10公演)←※PHILADELPHIA 1987《6月22日:愛車ジャガーで交通事故》・8月1日:アーバイン これが1986年/1987年のイングヴェイ。実のところ、当時のイングヴェイの記録は曖昧で資料によって矛盾も多い。特にマークからジェフに代わった時期は未だに判然としておらず、上記も数々の録音から「たぶん、このくらいの時期」と当たりを付けているにすぎません。そんな中で本作のソーンビル公演は「北米#2a」の一幕でした。このショウは以前から「マーク時代と言えばコレ!」と呼ばれてきた伝説映像。そう「1986年のLegend Valley」で知られるあの大定番オーディエンス・ショットです(現在は「Legend Valley」と呼ばれていますが、1986年当時は“Buckeye Lake Music Center”でした)。ここで「あれ?」と思われるコレクター諸氏もいらっしゃると思いますが、この映像はこれまで「ZZ TOP前座の7月4日」と言われてきたわけですが、近年ではマニアのリサーチも進み、どうやら「AC/DC前座の9月6日」と判明したようです。ともあれ、本作はそんな伝説映像のベスト・マスター。当然撮影そのもののアナログ感はありますが、ダビング痕のない瑞々しい鮮度が絶大。ゴワゴワ感もヨレもまるで見られず、日中の明るいステージに映えるイングヴェイの赤い中世衣装など、現場さながらの美しさです。そして、その鮮度はサウンドにも活きている。イングヴェイの光速パッセージは1粒1粒までくっきり鮮やかで、轟くマークのヴィヴラートも揺れ幅まで超鮮明。音を反射する壁も天井もない野外ステージだけあって反響ゼロのクリアさが凄まじいわけですが、その隅々までダビングによる濁りや歪みが感じられない。もちろん音色的にサウンドボードと間違えるような事はありませんが、本作は伝説映像であると同時に絶頂マーク&イングヴェイ最強・最高のオーディエンス録音でもあるのです。そんなマスター鮮度で描かれるのは、まさに「ネオクラの理想」そのもの。当時は『TRILOGY』のリリース直前でしたが、すでに新曲も大量に披露されています。大定番だけにセット情報はお馴染みかも知れませんが、改めて整理してみましょう。トリロジー(4曲)・Fury(★)/Queen In Love/Fire(★)/You Don't Remember, I'll Never Forget その他(5曲)・ライジング・フォース:Far Beyond The Sun/Icarus' Dream Suite Op.4/Black Star・マーチング・アウト:I'll See The Light Tonight/I Am A Viking ※注:「★」印はマーク・ボールズとの再演がなかった曲。……と、このようになっています。マークとは1996年/1999ー2001年にも組みますが、その際は「Fury」や「Fire」を演奏しなかった。マークもイングヴェイも現役なので断言はできないものの、恐らくは二度と2人の生演奏で聴く事はできないナンバーでしょう。曲のレア度以上に、そもそも全編を貫くポテンシャルが絶頂。特にイングヴェイの弾きっぷりは速さも正確さも超絶で、何よりインプロヴァイズされるフレーズの数々が神懸かり。まるで最初から作曲されていたような美しさを誇りつつ、ライヴならではのテンションも込められている。まさに「80年代のイングヴェイ」にしか出来ないフレーズが止めどもなく溢れ出るのです。絶頂にあった天才イングヴェイ・マルムスティーンとマーク・ボールズ。2人が音を重ね合った奇跡の現場をフル体験できる超絶映像です。1人のギタリストのキャリア・ハイではなく、1つの音楽ジャンルの最高峰に立つ伝説映像。「1986年9月6日ソーンビル公演」の絶景オーディエンス・ショット。マーク・ボールズ時代を象徴する大定番映像で、ベスト・マスターからDVD化された最高峰更新版。ダビング痕のない瑞々しい鮮度が絶大で、ゴワゴワ感もヨレもまるで見られず、現場さながらの美しさ。サウンドも微細部までくっきり鮮やかで、イングヴェイの光速パッセージも、轟くマークのヴィヴラートも超鮮明。当時ならではの「Fury」「Fire」だけでなく、天才2人の絶頂期を現場体験できる文化遺産です。Buckeye Lake Music Center, Thornville, OH, USA 6th September 1986 AMAZING SHOT!!!音も映像も演奏も凄い!! 1. Intro 2. I'll See The Light Tonight 3. Fury 4. Queen In Love 5. Far Beyond The Sun 6. Fire 7. Icarus' Dream Suite Op.4 8. I Am A Viking 9. Guitar Solo incl. Badinerie/Beethoven's 5th Symphony 10. You Don't Remember, I'll Never Forget 11. Black Star COLOUR NTSC Approx.47min. Yngwie J. Malmsteen - Guitar Mark Boals - Vocals★★ Wally Voss - Bass Jens Johansson - Keyboards Anders Johansson - Drums