2024年ヨーロッパツアー、フランス、ニーム公演の極上マルチカムオーディエンスショット映像出現!成功裏に終了したエリック・クラプトンの2024年春のヨーロッパツアーから、5月31日に行なわれたフランス、ニーム公演の素晴らしいマルチカムオーディエンスショット映像が今になって出現しました!これは当店の独自ネットワークにより、海外から入手したオリジナル映像です。既に当店はこの日のオーディエンス映像を「Nime 2024 : The Video」としてリリースしておりましたが、本映像は複数の映像をミックスした擬似完全版で、初登場の上に画質も既発より綺麗で、Sunshine Of Your Loveも入って全体が20分も長くなっています。本作をご覧いただくと、この日のステージ進行がより詳しくご理解いただけるでしょう。ニームは、フランス南部、ガール県にある古代ローマ時代から存在する歴史的都市で、ここの名所の一つ、ローマ時代の円形闘技場アレーネ・ドゥ・ニームで開催されたフェスティバルのトリをとった時のステージです。このステージは、午後の遅めの時間帯から始まったようで、アコースティックセットの途中から日が暮れ始めます。アングルは合計4つ。メインアングルは、スタジアム1階スタンドの、ステージに向かって左60度くらいの角度からのもので、引きではほぼステージ全景を捉え、ズームアップショットではクラプトンの全身をきちんと捉えています。ソロを取るメンバーにもカメラを向けている優良なアングルです。これだけでも観やすいところ、サブアングルとして、2階スタンド、ステージに向かって右60度あたりからややステージを見下ろす角度のショットが混じり、さらに細かいサブアングルとして、ステージ前のグラウンド席前方、正面やや左からのアップショットも混じります。時にはこのアングルで分割画面になったり、アンコールのSunshine Of Your Loveのみメインアングルと同方向45度くらいの角度からのショットも混じります。すべてのアングルで前方に障害物はありませんし、ここまでいろいろなアングルが楽しめますので、まったく飽きることはありません。音声も終始良好なステレオ・オーディエンスソースが被されており、アングルの切り替え時にも音の途切れや音質の変化はありません。この日のクラプトンのルックスは、紺色のシャツにブルージーンズ、そこにカシミアぽいブルーのロングコートを羽織っています。彼のスーツ姿もいいですが、ロングコート姿もかっこいいです。ギターは、パレスチナの国旗カラーにペイントしたストラトです。本作の制作者はかなりのクラプトンファンのようで、設定したイントロでは、スタジオバージョンのLaylaをBGMに、バックヤード(会場の搬入口)に置かれた機材の山を映したり、エンディングではわざわざエンドロールを制作し、BGMとしてデレク&ザ・ドミノスの未発表となったセカンドアルバムセッションからのOne More Chanceのインストバージョン(オフィシャルリリースされていない)を使用するなど、マニアもにんまりさせてくれる編集です。野外フェスティバルというシチュエーションが珍しいので、クラプトンのルックスとともに楽しく鑑賞していただけます。このツアーは、前回ツアーとはセットリストが大幅に変更されていたことが大きな魅力となっていて、書き下ろしたばかりの新曲からレア度の高いナンバーがいくつもセットインしています。このハイクオリティな映像で観られるだけでもファンには大きな喜びでしょう。バンドメンバーは、キーボードがポール・キャラックに代わり、クラプトンバンドではお馴染みの一人であるティム・カーモンにチェンジしただけで、他は昨年ツアー時と変わっていません。そのため、アンコールナンバーが、近年キャラックをフィーチャーしていたHigh Time We Wentから変わっています!盤石の演奏を展開する、信頼のおける実力派のメンバーに囲まれたクラプトンは、サプライズを含み、とても充実したパフォーマンスを披露しています。前年ツアーとは異なる意外なセットリストが魅力!イントロに続いては、バンドメンバーとクラプトンの登場シーンが映し出されます。登場口が映せるのは、このアングルの強味だったでしょう。バックコーラスのシャロン・ホワイトが付き添いの女性に手を引かれてコーラスの壇上に上がるのも初めて観るシーンです。普通に考えれば、ケイティ・キスーンと手を繋いでくればいいようなものですが、何か彼女なりの理由があるのでしょう。オープニングとなった、故ジェフ・ベックに捧げたインスト曲Blue Dustは、日を追うごとにプレイがスムーズになってきていることが明らかで、まったくミストーンのない素晴らしいプレイを披露しています。続くKey To The Highwayのイントロでは、クラプトンがステージ袖のギターテック、ダン・ディアンリーにアイコンタクトを送り、マスタードカラーのベースボールキャップを持って来させるという珍しいシーンがあります。恐らく風が強く、髪が乱れてプレイに集中できないか、寒かったのでしょう。前半のエレクトリックセットの最後を飾るのは、新曲Prayer of a Child。この曲は、前年末に行なわれたチャリティコンサート「SAVE A CHILD Concert (For GAZA Children) 」の冒頭に会場で流されたインスト曲「Voice Of A Child」に新たに歌詞を付けて発表したものです。クラプトンの、戦禍に苦しむ子供たちへの強いメッセージを込めた曲だけに、逸早くセットリストに入れたものと思われます。アコースティックセットに移っては、2005年のアルバム「BACK HOME」からのタイトルナンバー、Back Homeがプレイされています。この曲も2006年ツアーで序盤の数公演のみプレイしただけだった超レア曲でした。ここには家を失ったガザの人たちへの想いも込められているのでしょうか。そして驚くべきことに、このアコースティックセットでは、何と78年リリースの「BACKLESS」収録のオリジナル曲Golden Ringをプレイしています。これはコロナ禍中の2021年にイギリスの古城でスタジオライブ録音された企画盤「The Lady In The Balcony: Lockdown Sessions」に収録されたナンバーでした。恐らくそこでのアコースティックアレンジが気に入り、本ツアーで披露したものと思われます。オーディエンスを前にしたコンサートライブでプレイしたのは、78年ツアー以来46年ぶりのことです。後半のエレクトリックセットでの1発目は、パワフルなドミノスナンバー、Got to Get Better in a Little While。先述の「SAVE A CHILD Concert (For GAZA Children) 」でも久々に取り上げ、クラプトンも久しぶりに躍動感溢れるプレイを楽しめたことから、セットインさせたものと考えられます。ここでもブレイク後の中間部に設けられたソニー・エモリーのドラムソロでは、両手でスティック回しをしながらのシンバル連打も観られ、彼の卓越したスティックさばきを楽しめます。クラプトンもこれに触発されたのか、断然後奏のソロの方が中間のギターソロよりもノリノリです。この映像を観ると、クラプトンのソロ後に締めのフレーズに戻る合図は、クラプトンがソロを弾きながら、エモリーの方に体を向けることだったのだと判ります。そしてこの日一番のサプライズは、この後にプレイされたThat's All Rightでした。ツアー2日目のリバプール公演ではアンコールでプレイしたナンバーですが、この日はこの位置でプレイしたのが特別でした。その後はさすがにもうサプライズはないかと思っていたところ、このツアー後半の特別演出として、Cocaineの前にはプロローグとしてライル・メイズ作の Close To Homeという曲がネイザン・イーストによってプレイされています。Cocaineでは、グラウンド席のオーディエンスが総立ちになる様子が捉えられています。そして最後の最後でまだサプライズはありました。アンコールが、本ツアーでは初となるSunshine of Your Loveだったのです!こうして聴いてきますと、クラプトンというアーティストが、いろいろな事、いろいろな人を想ってセットリストを組んだことがお分かりいただけるでしょう。もちろん根底にはプレイしたい、という気持ちが一番あるのは当然ですが、そこに自らの想いを込めて披露したいと考えているように思えます。失った親友、戦争の絶えない世界、憧れのブルースマン、これまでのキャリア。様々な想いがクラプトンの胸に去来した結果としてのこのセットリスト、このライブパフォーマンスです。そして日替わりでセットを変更するという細かい配慮も見せています。Arenes de Nimes, Nimes, France 31st May 2024 AMAZING SHOT!!! 1. Intro 2. Blue Dust 3. Key To The Highway 4. I'm Your Hoochie Coochie Man 5. Badge 6. Prayer Of A Child 7. Back Home 8. Nobody Knows You When You're Down And Out 9. Golden Ring 10. Tears In Heaven 11. Got To Get Better In A Little While 12. That's All Right 13. Crossroads 14. Little Queen Of Spades 15. Close To Home 16. Cocaine 17. Sunshine Of Your Love Eric Clapton – guitar / vocals Doyle Bramhall II – guitar / vocals Chris Stainton – piano / keyboards Tim Carmon – Hammond / keyboards Nathan East – bass / vocals Sonny Emory – drums Katie Kissoon – backing vocals Sharon White – backing vocals COLOUR NTSC Approx.92min.