久々にリリースされる1970年デュッセルドルフ公演の再リリースに際して触れたように、当初この日のライブの存在を知らしめてくれたのは当時リリースされたLPアイテムでした。その中でも70年代に抜群の知名度と人気を誇ったのが「WHITE SUMMER」。これをリリースしたのはMARCという日本のレーベル。最近では同レーベルからリリースされたクイーンの「INVITE YOU TO A NIGHT AT THE BUDOKAN」のCD復刻も記憶に新しいところ。日本におけるレア音源リリースのパイオニアだったOGレーベルの後に現れた、いわば第二世代ジャパニーズ・レーベルとも言うべき存在からのリリース。このレーベルの卓越していた点としては、白ジャケ&スリックが当たり前だったOGと違い、ほとんどのタイトルがしっかりとした印刷のジャケットでリリースされたということでしょう。その中の傑作の一つが「INVITE YOU~」でしたが、この「WHITE SUMMER」に関してもMARCらしい垢抜けたデザインのジャケット(写真は73年アメリカ・ツアーのファースト・レグから)に包まれ、それだけでも日本はもとより世界中のマニアからも名盤扱いされたほど。もっともメインとなるデュッセルドルフに関してはヨーロッパ製メガレアLP「LIVE」(またの名を「LIFE」)からコピーしていたのですが、その貴重な音源と内容に加え、コピーながらあまり劣化しておらず、当時としては非常に聞きやすい音質だったことも高評価へとつながったのです。これはOG製929をアメリカのTAKRLレーベルがコピーしてベストセラーとなった「A CELLARFUL OF NOISE」の逆パターン、つまり海外のレア盤を日本のレーベルが広めたことになります。実際に好評ぶりが海外にまで伝わり、後に「WHITE SUMMER」のアメリカ製バージョンまで産み出されました。そうは言っても所詮は70年代のLPらしく、内容面の粗もみられます。デュッセルドルフからの三曲だけではLPが埋まらないことから、69年4月のウインターランドの音源も収録。そこまでなら問題ないのですが、最後には何とZEPと関係ない人物が歌っている「ABCの歌」まで入れてレコードの隙 間を埋めていました。この「ABCの歌」ですが、海外のサイトではプラントと娘カルメンのお遊び演奏などと紹介されている場合がありますが、もちろん実際には全く別人によるもの。こうした脈略の無い音源を入れても許されてしまうのが70年代ブートらしい。そんな「ABCの歌」の歌も含め、ヴィンテージ・マニアにはたまらない懐かしのLPを1970年デュッセルドルフの再発に合わせてリリース。こちらのデュッセルドルフ録音は今回のリリースよりも大きな音像で捉えられていますが、派手めな音質である点が今となっては好き嫌いが分かれるかもしれません。しかし70年代にマニアが有り難く聞いていたのは正にこの音。またOGと違い第二世代の各ジャパニーズLPレーベル(例えばジェフ・ベックの札幌音源「LIVE IN JAPAN」など)は業者に恵まれなかったのか、総じて盤質の悪さが見受けられ、実際にここでもスクラッチノイズが気になりますが、それもまた当時の感触というもの。
そしてウインターランド音源、特に「Communication Breakdown」に関しては極端に高いピッチが大きな欠点でしたが、今回はギフトCD-Rながらもこの問題をアジャスト。オリジナルのLPと比べると格段に安定したピッチで聞き通せるのです。これは同じように同公演の「Communication Breakdown」を収録した「UNBURIED DEAD ZEPPO'S GRAVE」や「FIRST CONCERT AS THE NEW YARDBIRDS」といったLPでも見受けられた問題であり、当時はピッチが狂ったままのテープが出回っていたのでしょう。
Taken from the original LP "White Summer"(MARC LZ-76053) (46:06)
1. Train Kept A Rollin' (Winterland, San Francisco, USA 25th April 1969) 2. Since I've Been Loving You (Rheinhalle, Dusseldorf, Germany 12th March 1970) 3. White Summer/Black Mountain Side (Rheinhalle, Dusseldorf, Germany 12th March 1970)
4. Dazed And Confused (Rheinhalle, Dusseldorf, Germany 12th March 1970) 5. Communication Breakdown (Winterland, San Francisco, USA 25th April 1969) 6. ABC Song (Unknown Artist)





























