本作に収められているのは「1990年12月13日フランクフルト公演」。このコンサートがどれくらい末期だったのか、“再始動ASIA”の歩みの中で見てみましょう。 《1989年8月:ASIA再編(ウェットン&パーマー)》 ・1989年8月-12月:ドイツ#1(24公演) 《1990年5月:ダウンズ&スロール合流》 ・1990年6月17日:ドイツ#2(1公演) ・1990年6月23日:英国『ANDROMEDA』 《1990年8月14日『THEN & NOW』発売》 ・1990年9月-10月:日本(7公演) ・1990年11月9日:ソ連公演 ※本編DVD ・1990年12月:ドイツ#3(11公演) ←★ココ★ ・1991年4月:ブラジル(3公演) 《1991年夏:ウェットン脱退》 ※注:「ドイツ」には独語圏のスイスも含まれます。 これが“再始動ASIA”の歩み。1989年の仮メンバー時代も含めると全48公演が行われたわけですが、1回だけのイギリス公演が『ANDROMEDA』、1回だけのソ連公演が『LIVE MOCKBA 09-X1-90』として残されました。他にも日本とブラジルも数公演ずつツアーしたものの、活動の大部分(36公演)はドイツツアーで占められていたのです。本作のフランクフルト公演は、東西ドイツが統一された直後の「ドイツ#3」。活動の最終盤にあたるショウだったのです。 そんなコンサートを収めた本作は、実に素晴らしいオーディエンス録音……ではあるのですが、実はあまりオーディエンスっぽくない。ギンギンにエッジの立った楽音は極めてダイレクト&シャープ。ほぼFM音源かIEMにしか聞こえないという超ビビッド・サウンドなのです。 そのサウンドで描かれる末期のショウは、場数を踏んで進化したASIAの姿を克明に映しだしている。「Don't Cry」「Voice Of America」「Time Again」「Prayin' 4 A Miracle」 「Days Like These」「Open Your Eyes」の6曲がカットされた不完全収録ではあるものの、そのアンサンブルのこなれ方は十分に分かる。フラッシーなパットのギターも、持ち味を殺さないまま楽曲に馴染み、ウェットン/ダウンズとの呼吸感もばっちり。このまま新作発表→全米ツアーと進んでくれたら良かったのに……そんな27年前の事が今さらのように悔やまれてしまう充実の演奏なのです。 オリジナル編成ではないものの、“ウェットンが歌うASIA”を日本に届け、『ANDROMEDA』『LIVE MOCKBA 09-X1-90』という素晴らしい映像作品も残してくれた再始動期。その進化の終着点を教えてくれる特級サウンドの1枚です。
Live at Music Hall, Frankfurt, Germany 13th December 1990 PERFECT SOUND (70:54)
1. Intro. 2. Wildest Dreams 3. Sole Survivor 4. Piano Solo/ Video Killed The Radio Star / Keyboard Solo 5. Only Time Will Tell 6. Rendezvous 6:02 7. The Smile Has Left Your Eyes 8. The Heat Goes On 9. Drum Solo 10. Heat Of The Moment Single Version: Taken from ”I'll Be There" UK 7”(POSP 151) 11. I'll Be There 12. Woman(Instrumental Version) Single Edit Version: Taken from 7”Singles 13. Heat Of The Moment 14. Only Time Will Tell





























