あのマイク・ミラード録音の銘品がアップグレードで登場です。本作に収められているのは「1978年10月5日イングルウッド公演」。70年代最後のツアー“TORMATO TOUR 1978-1979”の一幕です。まずは、ツアーの概要からポジションを確認してみましょう。 ・1978年8月28日-10月8日:北米#1(37公演)←★ココ★ 《約2週間後》・1978年10月24日-28日:英国(6公演)《約6ヶ月後》・1979年4月9日-5月8日:北米#2(27公演)《約2週間後》・1979年5月24日-6月30日:北米#3(32公演) このように、70年代最後のツアーは全102公演。イングルウッド公演は「10月5日・6日」の2日間連続で、本作に収められているのは初日。冒頭「北米#1」の34公演目にあたります。そんな本作最大の魅力は、最上級ミラード録音の魔法のようなサウンド。この録音自体は従来から知られていたものですが、本作は最近になって「Krw_co」が発表した1stジェネ。大元マスターから直接ダビングされたHi-Fi VHSカセットが発掘され、それをデジタル化したものなのです。本作の極上サウンドは、まさにその出自を証明するもの。骨太・肉厚な楽音は「まるでサウンドボード」と呼ぶに相応しく、まるっきり距離感がない。恐ろしくオンであり、ディテールまで超・鮮明……数あるミラード録音の中でも特級サウンドで、おおよそ“70年代録音”から想像できる音ではありません。実のところ、翌日の「10月6日」もミラードが録音しており(同時リリースの『L.A. FORUM 1978 2ND NIGHT(Amity 389)』でお楽しみいただけます)、そちらも“TORMATO TOUR”の大定番として君臨しているのですが、ダイレクト感がまるで違う。降り注ぐコーラスも、クリス・スクワイアのゴリゴリとしたベースの触感も、スティーヴ・ハウの七色のギターも、リック・ウェイクマンも、すべてが切り立ち、美しく鳴る。曲間や曲のハイライトで沸き上がる喝采こそオーディエンス録音の名残(?)を感じさせますが、没入しているうちにオフィシャル盤でも聴いているような気にさえなってしまいます。そんな超・極上サウンドで描かれるのは、素晴らしき“70年代YES”を総括したショウ。後の再結成も総括的ではありますが、ここでは「Future Times/Rejoice」「Circus Of Heaven」など、当時ならではの新曲が大量に演奏。特に「Madrigal」や70年代最後の大曲「On The Silent Wings Of Freedom」は、このツアーでも演奏回数が少なく、非常に貴重。それをミラードのマジック・サウンドで体験できるのです。さらに、結成10周年を記念した“THE BIG MEDLEY”も披露。本作では各曲でトラック分けしておりますが、往年の名曲群「Time And A Word / Long Distance Runaround / The Fish / Perpetual Change / Soon」の5曲がシームレスにこれまでの歩みを語る。しかも、それぞれが3分から7分ほどじっくり演奏されるので食い足りなさもなく、さながら合計26分に及ぶ「YES史組曲」。特にこの日の“THE BIG MEDLEY”は、オフィシャル・ボックス『THE WORD IS LIVE』にも採用されるほどの名演なのです。 伝説の名匠マイク・ミラードのコレクションで“70年代最後のYES”を捕らえきった名録音。その最高峰サウンドたる1本です。“その場にいる”感に溢れながら、オフィシャルのように艶やかな“美”のライヴアルバム。 Live at Forum, Inglewood, CA. USA 5th October 1978 TRULY PERFECT SOUND Disc 1(62:04) 1. The Young Person's Guide To The Orchestra 2. Opening 3. Siberian Khatru 4. Heart Of The Sunrise 5. Future Times 6. Rejoice 7. Circus Of Heaven 8. Time And A Word 9. Long Distance Runaround 10. The Fish 11. Perpetual Change 12. Soon Disc 2 (71:54) 1. Don't Kill The Whale 2. Madrigal 3. Clap 4. Starship Trooper 5. Madrigal 6. On The Silent Wings Of Freedom 7. Keyboard Solo 8. Awaken 9. I've Seen All Good People 10. Roundabout 11. Outro Music Jon Anderson - Vocals Steve Howe - Guitars Chris Squire - Bass Rick Wakeman – Keyboards