1972年、「未完成狂気」ツアーにて、イギリス→日本→アメリカとツアーを続けてきたフロイドは、5月に単発的にヨーロッパのフェスティバルに出演しますが、本盤は、フェス出演直前に行われた5月18日ベルリン公演を高音質のステレオ・オーディエンス録音で収録しています。まず、驚かされるのは殆どサウンドボード録音のようなその音質です。若干のヒスはあるものの、非常にオンな音で収録されており、当時のマイク録音としては最高峰なものであることは間違いありません。この音で、この時期の「狂気」を聴けるとは、未聴のファンにとっては衝撃以外なにものでもないでしょう。(ただしUs And Themの15秒間(2:45-3:00)、テープチェンジのカットがあり、同日のもうひとつのテイクから補っています。)ダイナミックで緊張感溢れる演奏も実に素晴らしく1972年中期の「狂気」の最良のサンプルであることは間違いありません。今回の高音質テイクの欠点は、第二部に欠損やマスターに起因する音のトラブルが何箇所かあることです。大変残念なことはOne Of These Daysの前半5分がマスターから欠落している点ですが、これは同日録音されたもう一つの録音テープで繋いであります。(この部分の音質は良くありません。)Eugeneの6:28でカットが入るところは自然に繋げてあります。4分間のチューニングタイムの間に断続的に音が途切れる箇所がありますが、これはマスターに起因するものです。Echoesの5:18-6:40にもカットがありますが、これは良質な別マスター(同日のもの)を大変うまく繋いでおり、ストレスなく楽しむことができます。ほかにもEchoesの0:33、3:50、11:50、14:33などにテープ劣化または入力過剰による音の問題がありますが、それを差し置いても、この25分に及ぶ最高音質のEchoesは実は本盤の最大の聴き所と言え、全てのフロイド・ファン絶対必聴の凄まじいヴァージョンです。Set The Controls For The Heart Of The Sunはエンディングが未収ですが、ここも同日別録音テープをうまくつなげています。このように、完璧なタイトルではありませんが、ライン録音に匹敵する超高音質で接することの出来るこの時期のフロイドのパフォーマンスはとにかく圧巻のひとことです。全てのフロイド・コレクターに聴いて頂きたい素晴らしい録音です。
Live at Deutschlandhalle, Berlin, Germany 18th May 1972
Disc 1
1. Speak To Me 2. Breathe 3. On the Run 4. Time 5. Breathe(Reprise) 6. The Great Gig In The Sky 7. Money 8. Us And Them 9. Any Colour You Like 10. Brain Damage 11. Eclipse
Disc 2
1. One Of These Days 2. Careful With That Axe, Eugene 3. Echoes 4. Set The Controls For The Heart Of The Sun





























