ボウイ最後のワールドツアーとなった“A REALITY TOUR 2003-2004”の極上映像が復活です。本作は「2004年3月29日フィラデルフィア公演」を収めたオーディエンス・ショット。極めてレアな必見シーンも美味しい傑作なのですが、それは後ほどご紹介するとして、まずお話ししたいのはクオリティ。先ほど「極上」と書きましたが、これがそんじょそこらの「極上」ではないのです。言葉を尽くしても伝えきれない超絶クリアなデジタル画質もさることながら、アングル・安定感がハンパではない。撮影ポジションはステージ正面ながら、かなり遠方の2階or3階席と思われますが、これが「仕方なく遠方席」ではなく、撮影者が確実に狙って陣取ったのは間違いない。引きになると巨大スクリーンから照明演出、ステージのありとあらゆるポイントが一望でき、さらには会場全体のスケール感や雰囲気まで見事に捉えきっている。その一方、多用されるズームでは、まるで別カメラのように強力に接近し、プロショットのように表情まで鮮やかなボウイが浮かび上がるのです。そのズームがまた、ショウの見どころを確実に押さえまくり、ギターソロやスクリーンのアニメーションも絶対に外さない。かといって、忙しなくゴチャゴチャと視野が動くわけでもないから凄い。動き回るボウイやメンバーを画面中央にピッタリと据えながら、視野自体はじっくり・ゆっくりと追っていく。三脚を使っているであろう“手ぶれゼロ”のズバ抜けた安定感でありながら、自在な撮影。間違いなく、この撮影者は“A REALITY TOUR 2003-2004”に何度も足を運び、「次に何が起きるか」「どこが見どころか」を熟知している。もちろん、「何度も行きました」などと証言されているわけではありませんが、そうでもなければ不可能な映像なのです。いや、もし撮影者がスタッフであったなら、ショウ演出を熟知して撮影も可能だ………と思いきや、その可能性もないのです。実は「Reality」の終了後に撮影者が女声係員に見つかり、撮影を止められてしまうシーンがある。ここがまず必見。ボウイのMCに耳を澄ませる会場全体を映していたかと思うと、急に画面が揺れ、レンズを隠すような手の陰が入る。その指の隙間から人影が急に迫り、緊迫した声色で「何をしているんだ?」と話しかけられ、撮影が止まってしまう。なんとも生々しいシーンなのです。しかし、この撮影者は強者だった。どうやらカメラの没収は免れ、若干場所を変えて撮影を再開するのです。次なる「The Man Who Sold the World」こそ逃したものの、その次の「Hallo Spaceboy」後半からは再びスーパー・クオリティで“A REALITY TOUR”の世界が再開される。この映像を見た専門誌からは「よくぞ続けてくれた」との喝采が贈られたほどです。そんな撮影側の必見ポイントのほか、本作には当のボウイ自身の激レアなトラブル・シーンも収められています。それはショウ中盤の「Quicksand」。それまでツアーを超えて幾度となく歌ってきた曲にも関わらず、歌詞をど忘れ。何も歌えなくなって「ゴメン、分からなくなってしまった」と言って演奏も止めてしまうのです。実は、この日は北米の第2レッグ初日。その直前のアジアツアーから丸々2週間空いており、久々となったステージに心の隙があったのかもしれません。その後、ボウイはMCで場を繋ぎつつ、何事もなかったように「Life On Mars?」を歌い(これがまた大感動の絶唱!)、今度こその仕切り直しで「Quicksand」を歌いきります。あまりに珍しい2つのトラブル・シーンばかり紹介が長くなってしまいましたが、本作の最大の魅力は“A REALITY TOUR 2003-2004”のショウの魅力。そして、その魅力に惚れ込み、伝えきろうとした撮影者の努力・情熱・根性がなし得たクオリティなのです。ボウイ最後のワールドツアーを最高のファン目線で捉えきり、生々しいトラブルまでも収録した1本。ボウイ全史でも類い希なるオーディエンス・ショットです。ボウイをこよなく愛するマニアが生み出した2つとない超傑作映像、ぜひこの機会にご体験ください。
Live at Wachovia Center, Philadelphia, PA. USA 29th March 2004 AMAZING SHOT(1:56:39)
1. Rebel Rebel 2. Hang On To Yourself 3. New Killer Star 4. Fame 5. Cactus 6. All The Young Dudes 7. China Girl 8. Reality 9. Hallo Spaceboy 10. Sunday 11. Heathen (The Rays) 12. Member Introduction 13. Under Pressure 14. Quicksand (aborted) 15. Life On Mars? 16. Quicksand (complete) 17. Looking For Water
18. Days 19. Blue Jean 20. Ashes To Ashes 21. White Light, White Heat 22. I'm Afraid Of Americans 23. "Heroes" 24. Five Years 25. Suffragette City 26. Ziggy Stardust
COLOUR NTSC Approx.116min.
David Bowie デヴィッド・ボウイ/Pa,USA 2004
ボウイ最後のワールドツアーとなった“A REALITY TOUR 2003-2004”の極上映像が復活です。本作は「2004年3月29日フィラデルフィア公演」を収めたオーディエンス・ショット。極めてレアな必見シーンも美味しい傑作なのですが、それは後ほどご紹介するとして、まずお話ししたいのはクオリティ。先ほど「極上」と書きましたが、これがそんじょそこらの「極上」ではないのです。言葉を尽くしても伝えきれない超絶クリアなデジタル画質もさることながら、アングル・安定感がハンパではない。撮影ポジションはステージ正面ながら、かなり遠方の2階or3階席と思われますが、これが「仕方なく遠方席」ではなく、撮影者が確実に狙って陣取ったのは間違いない。引きになると巨大スクリーンから照明演出、ステージのありとあらゆるポイントが一望でき、さらには会場全体のスケール感や雰囲気まで見事に捉えきっている。その一方、多用されるズームでは、まるで別カメラのように強力に接近し、プロショットのように表情まで鮮やかなボウイが浮かび上がるのです。そのズームがまた、ショウの見どころを確実に押さえまくり、ギターソロやスクリーンのアニメーションも絶対に外さない。かといって、忙しなくゴチャゴチャと視野が動くわけでもないから凄い。動き回るボウイやメンバーを画面中央にピッタリと据えながら、視野自体はじっくり・ゆっくりと追っていく。三脚を使っているであろう“手ぶれゼロ”のズバ抜けた安定感でありながら、自在な撮影。間違いなく、この撮影者は“A REALITY TOUR 2003-2004”に何度も足を運び、「次に何が起きるか」「どこが見どころか」を熟知している。もちろん、「何度も行きました」などと証言されているわけではありませんが、そうでもなければ不可能な映像なのです





























