キニーのオリジナル・カセット復刻シリーズの最新弾が登場です! 今回、発掘されたオリジナル・マスターに収められていたのは、全世界初公開となるMcAULEY SCHENKER GROUPの来日公演。今年、28年ぶりにロビン・マッコーリーとの再来日を果たすわけですが、これまでMcAULEY SCHENKER GROUPでの来日はただ一度だけ。まずは恒例、来日公演の日程から確認してみましょう。
・2月5日:札幌厚生年金会館・2月8日:大阪フェスティバルホール・2月9日:大阪フェスティバルホール・2月11日:名古屋市公会堂・2月13日:京都・守山市民ホール・2月14日:静岡市民文化会館・2月15日:東京・日本武道館 【本作】・2月16日:東京・日本武道館・2月18日:福岡サンパレス・2月19日:岡山・倉敷市民会館
・2月21日:名古屋市公会堂・2月22日:京都会館
以上、全12公演。マイケル・シェンカーの来日史でも1984年1月と並ぶ最多公演数となる大規模ツアーでした。本作は、そのハイライトとなったのが日本武道館の初日「1988年2月15日」のオーディエンス・アルバムなのです。そんなライヴを記録したのは、日本のブートレッグ史と同義でさえある名門キニー。どういうわけか当時は公開されなかった録音のオリジナル・カセットが28年の時を超えて登場したわけです。そのサウンドは、まさにキニー・マジック。生々しい現場感覚も封じ込めてありながら、激しくクリアな楽音が真っ直ぐ届く素晴らしいサウンド。これまでもM.S.G.の『DESTROY SENDAI 1984』を始め、ゲイリー・ムーアやジェフ・ベック、RAINBOW、IRON MAIDEN等々、80年代の名演を復刻して参りましたが、今回も“流石キニー”の逸品なのです。特に素晴らしいのは、やはりマイケルのVサウンド。今やディーンの看板のようになっていますが、やはり、やはりギブソンこそがマイケル。甘く、鋭く、トロけるトーンがたまならい……。当時の最新作『PERFECT TIMING』では(当時のシーンにでも合わせようとしたのか)ギターを押さえられたプロダクションに不満の声もありましたが、ライヴの場では本領発揮。ポップなメロディにも泣きのトーンが冴え渡り、曲が秘めていた美しさが際立つ。“書いた時には、こういう曲だったんだろうな”と思わせるバージョンに生まれ変わっているのです。特に申し上げたいのは「Follow The Night」! アルバムでは(申し訳ないですが)凡庸なバラードでしかなかったのですが、本作ではマイケルのギブソンVが舞いに舞う! ポップながらも明るくなりきれない曲想、親しげなメロディの裏で乱舞するオブリガートの美しいこと……。そして、もう1人の相棒、ロビン・マッコーリーの歌声も素晴らしい。当時はアホな(失礼!)髪型と脳天気な(すんません!!)アクションにギョッとしたものですが、こうしてライヴアルバムで聴くと歌声そのものの良さが素直に染みる。アルバムではいかにも80年代なオーバープロデュース・サウンドで陰影もへったくれもなかったのですが、生声はハスキーな声質に憂いをほんのりとまとう。この独特な情感がなんとも素晴らしく、フィル・モグが“ブリティッシュ・ヴォイス”なら、ロビンは“アイリッシュ・ヴォイス”とでも言えばいいでしょうか。後の『THE ACOUSTIC M.S.G.』で「なぜこの2人が組んでいるのかが分かった」というレビューもされましたが、あの味わいがエレクトリックなロック・サウンドで繰り広げられるのです。その歌声は、過去のレパートリーでも輝く。オフィシャル『"UNPLUGGED" LIVE』でもロビンのUFOナンバーは聴けましたが、こちらはエレクトリックですし、さらに旧M.S.G.の名曲群「Armed And Ready」「Cry For The Nations」「On And On」「Lost Horizons」も歌う。ドゥギー・ホワイトでも厳しかった「On And On」も伸びやかで安心して繊細さに浸れますし、微妙な陰影で表情豊かになった「Cry For The Nations」、濁り声でダークなメロディの魅力を引き出す「Lost Horizons」等々、独自の味付けもさり気なくセンスが良い(サビを下げる曲もありますが、これはVAN HALEN的な高音コーラスと分け合うアレンジ。これも80年代っぽくて良いのですが、2012年の再合流で見せつけた張り上げ声の旨みを聴かせて欲しかったです)。彼を超絶テクニシャンと言うつもりは毛頭ありませんが、世間に流布された“一本調子”イメージとはかけ離れた歌声を素のままに味わえるのです。不遇だったMcAULEY SCHENKER GROUP時代。ポップに走った音楽性は不評を買ったものですが、その後10年以上も地味になっていった時代を知る今となっては、“マイケル&ギブソンV”が輝く一時代でした。そして、その真価を伝える音源事情も極めて不遇。オフィシャルにはアンプラグドしかなく、本領のエレクトリックを聴こうにも、ブートレッグでさえ強力な代表音源が一切なかったのです。その苦節28年の歴史、遂に終止符が打たれる時が来ました。絶品のキニー・サウンドで描かれる“エレクトリック”のMcAULEY SCHENKER GROUP。ロビンとマイケルが揃って再来日する2016年だからこそ、ぜひ味わっていただきたいライヴアルバム。
Live at Budokan, Tokyo, Japan 15th February 1988 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) (76:20)
1. Intro. 2. Armed And Ready 3. Cry For The Nations 4. Get Out 5. Gimme Your Love 6. On And On 7. Love Is Not A Game 8. Follow The Night 9. Into The Arena 10. Courvoisier Concerto 11. Lost Horizons 12. Mitch Perry Guitar Solo 13. No Time For Losers 14. Doctor Doctor 15. Rock 'Til You're Crazy 16. Rock Bottom
Michael Schenker - Guitar Robin McAuley - Vocals Mitch Perry - Guitar, Vocal Rocky Newton - Bass, Vocal Bodo Schopf – Drums





























