“オリジナルM.S.G.の到達点”をキニー・サウンドで伝える新名盤『DESTROY SENDAI 1984』(以下2CD)。しかし、新発掘されたキニー・マスターは仙台公演だけではありませんでした。同じく“BUILT TO DESTROY JAPAN TOUR 1983”の初日、“ライター事件”の起きた「1984年1月11日:横浜文化体育館」公演も、キニーによって録音されていた。本作はそんな初登場マスターから起こされたライヴアルバムなのです。この横浜公演は『CONCERTO TO DESTROY』としても登場していますが、本作は別録音。2CDの仙台公演と同時に発掘されたものなのです。そのクオリティは、これまた素晴らしいオーディエンス・サウンド。何と言っても既発『CONCERTO TO DESTROY』よりも音が良い!音がクリアーで近い!これがまず嬉しい!大歓声の空気感を制圧する図太い楽音、甘く響くフライングV、骨太の楽音……さすがに2CDには若干及ばないものの、絶頂貴M.S.G.の熱いパフォーマンスがたっぷりと味わえるのです。また、セットリストも美味しい。この日本ツアーは、ほとんどの公演で2CDと同じ演目だったものの、この横浜公演は初日だけあってちょっと違う。「Lost Horizons」「Systems Failing」がない代わりに、ドラマティックな名曲中の名曲「Looking For Love」を演奏! “ASSAULT ATTACK TOUR 1982-1983”のイメージが強いのですが、1984年にも演奏していた。2000年の来日でも演奏しているので最後というわけではありませんが、“オリジナルM.S.G.”最終盤のパフォーマンスが聴けるのです。そんなサウンド/演奏もさることながら、本作最大のポイントは最後に起きた“ライター事件”。アンコール2曲目の「Rock Bottom」演奏中に、観客が投げたライターがマイケルの頭を直撃。そこでマイケルは演奏を止めてステージを降りてしまい、ショウは幕を閉じてしまうのです。それまで全編快調に飛ばしていたのに、突如フィードバックだけになり、一瞬なんとか立て直そうとするピッキングも聞こえるものの、そのまま消えてしまうギター……。その模様が克明に記録されているのです。キニー録音はここで終了しますが、本作では『CONCERTO TO DESTROY』から終演アナウンス・シーンも追加収録しました。これがまた、猛烈なドキュメント。ちょっと、そのシーンを起こしてみましょう……スタッフ:「えーっとですね、先ほどあの、なんかお客様が物を投げて、なんかマイケル・シェンカーの方の頭に当たったということでね。えー、今、病院の方に行きましたんで。えー、先ほど私もね、始まる前に『物を投げないで』とね、そういうこともお願いしたと思うんですけど。えーっとね、なんかライターをなんか投げたみたいなんですね」観客:「誰だぁ!?」観客:「出てこいバカヤロォー!」スタッフ:「えー、そういうようなわけで、コンサートを一応これで終了させていただきますので。えー、皆さまも……」《場内は大ブーイングで騒然》 スタッフ:「えー、これを、本当にあの、このライターね。ま、このこと、コンサートを見る方のマナーとしては本当に最低だと思いますんでね。えー、1人のこういうことがずっと大きな、多くの皆さんにね、迷惑をかけてしまったということなんですけども。えー、例えばマイケル・シェンカー、そういうところに行きましたので、コンサートはこれ以上、続けることは、続行することは無理です。今日のところは、これでお引き取りいただきたいと思います。どうも、ありがとうございました!」
……このアナウンスの後、大ブーイングとあきらめきれない観客たちの悲鳴にも似た「アンコール!」にまみれながら、本作は終了します。これこそ、1994年UFOや2006年のライヴ放棄と並んで“マイケル来日の3大事件”に数えられる衝撃のシーン。もちろん、この時はマイケルが悪いわけではなく、ショウそのものは名演なのですが、それだけに事件前後のギャップも鮮烈なのです。初日の貴重なキニー新発掘に加え、“3大事件”の1つを克明に実体験できるドキュメント・アルバム。2CDと併せ、キニーのオリジナル・カセットが時空を超えて運んできた“1984年の匂い”。どうぞ、たっぷりとお楽しみください!
Live at Yokohama Bunka Taiikukan, Yokohama, Japan 11th January 1984 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(from Original Masters) (68:31)
01. Intro 02. Captain Nemo 03. Rock My Nights Away 04. Are You Ready To Rock 05. Cry For The Nations 06. On And On 07. Attack Of The Mad Axeman 08. Member Introduction 09. Into The Arena 10. Courvoisier Concerto 11. Rock Will Never Die 12. I'm Gonna Make You Mine 13. Still Love That Little Devil
14. Armed And Ready 15. Doctor Doctor/Thank You Jam 16. Looking For Love 17. Rock Bottom 18. Announcement
Michael Schenker – Guitar Gary Barden – Vocal Chris Glen – Bass Ted McKenna – Drums Andy Nye - Keyboards





























