遂に、遂に、“RATTLE THAT LOCK TOUR”の大決定盤が登場しました。9年ぶりのソロツアーとして開始直後から注目を集め、当店でも数々の傑作録音でレポートしてきた“RATTLE THAT LOCK TOUR”。今までお届けしてきたライヴアルバムは、すべてプレス級の逸品ぞろいでしたが、遂にその次元さえも超えた名作の誕生となったのです。それが本作、「2016年6月25日ヴロツワフ公演(ポーランド)」をCDに封じ込めたライヴアルバムなのです。今までの傑作群と本作は何が違い、何がそれほど特別なのか。そのポイントはいくつかありますが、何と言っても最大の理由はサウンドです。本作は、ヴロツワウ公演のフルショウを3枚組で収録していますが、それぞれにちょっとポイントが異なりますので、ディスクごとに分けてご紹介していきます。
【ディスク1:第1部】
“RATTLE THAT LOCK TOUR”のショウは2部構成になっており、ディスク1には、第1部を収録してあります。この第1部はテレビ放送され、本作ではそのステレオ・サウンドボード音源を収録しているのです。しかし、これがただのサウンドボードではない。すでにテレビ放送はご紹介済みですが、そのサウンドと比べても本作の方がリッチでリアルなのです。その秘密は、サウンドボードと極上オーディエンスとのマトリクスなのです。当店では、今までもFLOYD研究の世界的大家とコラボレーションし、第一級の音源ばかりを提供して参りましたが、本作はその大家による渾身の企画。放送からして現代デジタル放送でも希に見る極上サウンドボードだったわけですが、大家が自ら極上オーディエンスとマトリクスして仕上げたものなのです。もちろん、FLOYD研究に人生を捧げてきた研究家ですから、単に重ねたマトリクスとは仕上げが違う。サウンドボードの直球感とオーディエンスのリアリズムが融合しているだけでなく、ギター1つとってもトーンの豊かさ、ステレオの立体感、鳴りの深さ、響きの細やかさ……その総てが異次元。最初「オフィシャル級サウンドボード」と書こうとしたのですが、いかなオフィシャル作品であろうとも、こんなサウンドは聴いたことがない。人生を賭けたマニアだけが生み出せる“音のアート”といった次元。幾多のバンドの無数の音源を取り扱ってきましたが、ここまで高次元なものがいくつあったか。間違いなく当店の全タイトルでも1・2を争う異常な音楽盤なのです。そのサウンドで描かれるヴロツワウ公演がまた、2つとない特別なショウ。実は、この日はヴロツワウ・フィルハーモニック・オーケストラとの饗宴。その美しさはテレビ放送でも味わえましたが、マトリクスで生み出された空間感覚によってスペクタクルが何十倍にも跳ね上がっている。ロックなギターやビートだけでも十二分に立体的なのに、それを骨組みとして空間の隙間をストリングスの美しい調べが満たしていく。マトリクスは空間の広さを演出するだけでなく、密度の濃さまでも異次元のレベルに引き上げているのです。
【ディスク2・3:第2部+アンコール】
テレビ放送のあった第1部とは違い、この第2部+アンコールはオーディエンス録音の単独収録です。「まぁ、ショウの全編が聴けるならオーディエンスでも仕方ないか」と思われるかも知れませんが、実はそれどころの話ではないのです。ディスク1と同じように世界的大家がマスタリングまで仕上げて提供してくださったのですが、こちらのサウンドも異次元級。オーディエンス録音というと、いつもなら「図太い楽音がどうの、ポジションがどうの」と語り始めるところですが、もうそういう次元でもない。冒頭のオーディエンス・ノイズこそ客席録音らしくも思いますが、「One Of These Days」のベースが流れ出した瞬間に全身が凍った。それはもう、オフィシャルのライヴ作品でもあり得ないような、激烈な極上サウンドなのです。ここまでの“RATTLE THAT LOCK TOUR”も、オーディエンス録音の限界を広げるような名録音ばかりでしたが、それらの傑作群が束になって挑んでも勝負にならない。大家も「2015年・2016年のベスト」と太鼓判を押していましたが、実際、異次元マトリクスのディスク1と並べて聴いてもまったく聴き劣りがない。もはや「サウンドボードか、オーディエンスか」といった手法論で語るべきではない、語ってはいけない次元。“コンサート記録の最高峰”を極めるサウンドなのです。貴重な時間を割いていただきながら、ワケの分からない大袈裟な言葉ばかりを並べて本当に申し訳ありません。しかし、このサウンドをどんな言葉にすればいいのか……。事実としては「オーディエンス録音」なのでしょうが、サウンドボードでもオフィシャルでもあり得ない芳醇にして極上の音世界なのです。最初、大家から「ディスク1はサウンドボードとマトリクスしたよ。残りはオーディエンスだ」と聞かされたとき、「妙なことをするもんだな」としか思いませんでした。しかし、この録音を知ってしまったら、そうしたくなるのも分かる。世界中の歴代音源を知り尽くしてきた超コアマニアでも聴いたことがない録音に触れ、たまたま同じコンサートをテレビでも極上放送していた。この偶然を前にしたら、頂点を引き上げてみたくなる。どこまで凄くなるのか、その頂上を確かめたくなる。その心理を登山に喩えるなら、まるで世界的冒険家がエベレスト以上の山を知り、その頂上に臨むようなものだったのではないでしょうか。サラッと書き流してしまいましたが、恐らく皆さまは「One Of These Days」こそ注目されることでしょう。歴史的な超名曲にして、ギルモアのソロによる初演。本来であれば、この1曲にあらゆる言葉を尽くすべきです。しかし、それだけの超重要パフォーマンスを持ってしても、この異常サウンドの凄味には及ばないのです。極上サウンドボードを異次元に引き上げた第1部、音源人生を覆される第2部+アンコール。一見、不自然に思えるようなライヴアルバムですが、これこそ世界的権威だからこそ編み出し得た“音楽盤”。録音の、音楽の真の価値を炙り出した3枚組なのです。ツアーを終えた後、もしかしたらオフィシャルのライヴアルバムが計画されているかも知れません。しかし、そうなったとしても本作には及ばないことでしょう。それほどまでの高みにある“RATTLE THAT LOCK TOUR”の頂点。一夜限りのオーケストラとの饗宴、「One Of These Days」のソロ初演、そして無上無類のサウンド……その総てがそろった1本。音源人生さえ変える異次元体験盤、今週末あなたのお手元へ。
Plac Wolnosci, Wroclaw, Poland 25th June 2016 ULTIMATE SOUND
Disc 1 (70:07)
1. Intro. 2. 5 A.M. 3. Rattle That Lock 4. Faces Of Stone 5. Wish You Were Here 6. What Do You Want From Me 7. A Boat Lies Waiting 8. The Blue 9. Money 10. Us And Them 11. In Any Tongue 12. High Hopes
Disc 2 (69:27)
1. One of These Days 2. Shine On You Crazy Diamond 3. Dancing Right in Front of Me 4. Coming Back to Life 5. On an Island 6. Band Introduction 7. The Girl in the Yellow Dress 8. Today 9. Sorrow
Disc 3 (26:07)
1. Run Like Hell 2. Time 3. Breathe Reprise 4. Comfortably Numb





























