栄光の第2期DEEP PURPLE、最後の夜を収めた伝説の大名盤「"THE END”」が最新リマスターで復刻です。そう、イアン・ギランが「This is the last night(中略)...the end」とつぶやいた、あの伝説のコンサート。2回目のジャパンツアー最終日「1973年6月29日・大阪厚生年金会館」です。この日の録音はアナログ時代から知られ、長年にわたって数々の既発タイトルが大定番の座を競ってきました。その争いに決着をつけたのが「“THE END”」。さまざまな既発にあった欠点(ピッチが狂いや音切れ)もなく、「まるでサウンドボード」とまで言われるクリアさのサウンドを誇っていました。さらにはマスターカセットに封入されていたサウンドを1音も漏らさず復刻したため、伝説のMCに至るまでの5分40秒にも及ぶ大歓声、終演アナウンスまで収録。まさに“決定盤”以外の何物でもない大名盤であり、登場と共に衝撃を巻き起こしたことをご記憶の方も多いことと思います。本作は、その大名盤を再びカセットマスターから起こし直し、最新リマスタリングで仕上げたもの。オリジナル・リリース盤はカセットのナチュラルなサウンドをそのままにデジタル化いたしましたが、今回は“作品”としての完成度を求めました。とは言っても、もちろんナチュラル感を損なうような派手なイコライジング等は行っておりません。カセットマスターのサウンドはライヴ後半(Disc 2)には迫力があったものの、前半(Disc 1)はそれに比べるとややハイ落ち気味で、部分的に方チャンネルが弱くなるパートもありました。そこで、ライヴ全体を均一に感じられるように調整し、重低音と高音をグッと引き上げるバランスに変更。後半に劣らぬ迫力で一気に聴き通せるようにしたのです。本来であれば「さらにアップグレード! 既発は不要!!」と喧伝するべきところですが、そうは申しません。たしかに「聴いて楽しむライヴアルバム」としての完成度は、本作の方が上ですが、だからと言ってオリジナル「"THE END”」に封入されたカセットマスター自身が吸い込んだ空気、現代まで保ち続けたサウンドの価値は少しも揺らがないのですから。閑話休題。そうして一層完成度を高めたサウンドで記録されたライヴは、極めてメモリアルなもの。なにしろ、本人たち全員が「これで最後」を自覚していますから、その気迫のこもった生演奏は一期一会の迫力に満ちているのです。「Highway Star」のギター・ソロでいつもより長く弾き倒し、「Smoke On The Water」のイントロで歌心あふれるソロを聴かせるリッチー、それに柔軟に応えるイアン・ペイス、「Space Truckin’」で「ツァラトゥストラはかく語りき」だけでなく「Sunshine Of Your Love」のリフや「Happy Birthday(この日はペイスの誕生日)」等々、いつにも増して多彩なフレーズを繰り出すジョン・ロード、その「Space Truckin’」で猛烈なベースソロを轟かせるロジャー・グローヴァー。そして、なんと言ってもギランです。序盤の「Smoke On The Water」から感極まって歌えなくなったり、詰まった声を吐き出すように苛烈な絶叫を飛ばしたり………。ところどころ、ギター・ソロがあやふやになってしまう曲もあり、決して完璧なコンサートではありませんが、その凄味も危うさも、あまりにも特別な一夜だからこその演奏なのです。特別な一夜を象徴するのが、伝説のラストMC。武道館の大暴動が頭をよぎっているのかいないのか、悲鳴にも似た絶叫を上げながら尋常ではない雰囲気で5分以上もアンコールを求める観客。そんなファンたちを前に、独り立つギラン。ここで、彼は万感の想いを込め、ロック史に残るスピーチを行います。ここで、その全文を書き出してみましょう。"All I want to say to.... all of you, is thank you very much, you've been great. Thank you for everything you've given us in Japan. And thank you, really you're the representatives of the whole world as far as we're concerned. Thank you and God bless you for everything you've ever given us. Um, this is the last night. The end. God bless 'em. Thanks a lot. Goodnight."「みんなに、みんなにありがとうと言いたい。君たちは最高だ。日本のファンが俺たちにしてくれたこと総てに感謝しているんだ。本当に、君たちは世界中のファンの代表なんだよ。日本のファンとの総ての想い出に、感謝と神の祝福を。そう、今夜が最後なんだ。終わりだよ。本当にありがとう。さよならだ(意訳)」ロック史にラスト・コンサートは無数にあり、その記録も数多くあります。しかし、その多くは本人たちが「最後」を自覚していない。ツアーの後で仲違いしたり、アルバム制作を巡って対立したり、不慮の事故に遭ってしまったり。そんな中で、本作のパフォーマンスは間違いなく「今日が最後だ」の意識にあふれている。もし最後のギランの言葉がなかったとしても、音楽がその想いを雄弁に語っているのです。そして、その生演奏を行っているのが、他でもない王道ハードロックの創始者にして権化だった第2期DEEP PURPLE。ロック史上に残る熱演と別れを、極上のサウンドで記録しきったライヴアルバム。永遠に語り継がれなければならない大名録音、ここに堂々の復活です。
Live at Koseinenkin Kaikan, Osaka, Japan 29th June 1973 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (41:21)
1. Intro. 2. Highway Star 3. Smoke On The Water 4. Strange Kind Of Woman 5. Child In Time
Disc 2 (45:27)
1. Lazy 2. Drum Solo/The Mule 3. Space Truckin' 4. Applause 5. Ian Gillan Closing Speech
Ian Gillan – Vocal Ritchie Blackmore – Guitar Roger Glover – Bass Jon Lord – Keyboards Ian Paice – Drums





























