1972年「Close To The Edge」に伴う秋の北米ツアーよりノース・カロライナ州ダーハムのデューク大学公演を超高音質オーディエンス録音で完全収録。過去より有名な音源であり 5年前に「SOLID TIME OF CHANGE」というアッパー版が登場、以来、同公演の決定版という位置付けでしたが、なんと、この盤をも遥かに上回る同音源最高音質盤が登場です。マスター直か、ないしはマスターに相当近いテープからコピーされたのは明らかで、その音質には圧倒的な違いがあり、一曲目のSiberian Khatruのその極上サウンドに呆気にとられて聴き入ってしまうこと間違いありません。全体のサウンドは全ての点でより明瞭かつクリアーになり、これを聴いてしまうと、既発盤が一枚膜がかかったような音像に聴こえるほどです。ボーカル、ギター、キーボード、ドラムと全ての音がより肉厚感を増した感じで、初めて聴き比べた時は「本当に同じ音源か?」と感じてしまった程の違いをあらゆる点で感じることができます。1972年ツアー音源でここまで、リックのムーグがオンに録音されていたテイクはかつて無かったでしょう。6分後半から7分台にかけての「ダッ」という部分のメロトロン、以降のムーグのサウンド は、かつて無かった程の音で飛び出してきます。本当にこのSiberian Khatruを聴くだけでも本盤を入手する価値はあります。I've Seen All Good Peopleの音像も見事の一言で、これもまた1972年ツアーではベストでしょう。このハンド・メイドなバンドサウンドのグルーブ感こそがイエスの本来の魅力であり、同じツアーからの録音でありながら「Yessongs」のような出来過ぎ感がないだけに、より気持ち良く演奏に聴き入ることができます。3 分台のエフェクトの効いたドラムサウンドは絶品で、後半のAll Good Peopleは全ての楽器のバランス、響き、これ以上ないほどのベストな音像で捉えられており、この部分はまさに「パーフェクト!」です。更に唖然とする のはHeart Of The Sunriseで、なぜかフェイドイン気味に収録されていた既発テイクと比べるのもバカバカしくなる位の「空前絶後のHeart Of The Sunrise」が堪能できます。鮮度の良さから来るこのリズム音の確かさ、ベースの荒々しい響きと獰猛なまでの盛り上がりは圧巻で、ファンはとてつもない10分の音のドラマを堪能できます。前半のスピードパートでのオルガンがここまで明瞭に聴こえるのは「初」でしょう。勿論、ハウのギターも終始、ウルトラ・クリアーに聞こえます。ソング・パートに入っても「奇跡的な音像」は延々と継続しており、幾百のテイクを聴いてきたファンだからこそが流せる、感動の涙がここにあると言って良いでしょう。7:15のキメのユニゾン、7分台後半のムーグでの掛け合いもサウンドボードを凌駕するようなマジカルなサウンドで録音されています。この時代のこの機材の出音がここまで良い音で録音されたのは本当にミラクルです。くどいですがこの曲は真に「パーフェクト」です。凄すぎる・・・とはこういう時に使う言葉でしょう。続くハウのソロもアコースティックだけに「既発とそんなに変わらないのでは」と聴き比べましたが、この部分 ですら、音像・ボリューム感がまるで違い、まさに雲泥の差が確認できました。やはりこれは本当の本当に凄いヴァージョンなのです。And You And Iもテープチェンジによる6:11の中間のアコースティックパートの欠損が残念ですが、既発のこじんまりしたサウンドとは比較にならない程の超高音質サウ ンドで収録されています。ディスク2に移ってからも、既発に比べてのスケールアップぶりは顕著で、Close To The Edgeなどは全ての楽音がより肉厚感に溢れた豊かなサウンドで収録されています。イントロパートでここまでリックのオルガンが聞こえるのは凄いことで す。4分台のボーカルパートも見事なサウンドでマスター・クオリティの素晴らしさを大いに堪能できます。I Get Up I Get Downのシンフォニックな音の壁は過去最高のサウンドです。一体、この時代のアナログ録音で、13分台のムーグをどうやったらこんなに太くクリアーな音で録音できたのでしょうか。15分台のオルガンソロの器楽的盛り上がりパートは明らかに過去最高の音で収録されています。この時期ならではのエンディングパートも必聴。リックのキーボードソロは圧倒的なシンセパートに比べピアノがやや音量不足になっているようですが、観客には大受けしています。この音で聴けるメロトロンとムーグのハレルヤ・パートは絶品で、ちょっとしたタイミングのずれやミストーンなどそれ程気になりません。ソロ後半のムーグパートがここまで分厚い音で録れたのは、これまた「初」ですし、ソロ構成が過渡期の演奏をここまでの音で聴けるのはファンにとっては本当にたまりません!拍手がラウドなRoundaboutも、楽音がオンなので音像は全く揺るぎません。この日のリックのオルガンソロはかなりアグレッシブ。とにかく音がダンゴになりがち なRoundaboutがこの音で持続して聴けるのは驚異です。スケール感満点のサウンドで録音されたYours Is No Disgraceのサウンド圧巻の一言。サウンドボードを超えた音が高らかにスピーカーから飛び出します!アコースティック等の静かな部分では若干のヒスノイズが聞こえますが、ここまで鮮度の良いヴァージョンは、音色や質感を変化させることなく、マスターテープそのものを楽しむのが良いと思われ、今回は別音源からの補填は最小限に抑え、ピッチ補正以外は一切の処理を加えてありません。とにかく、聴いてみて下さい。時代を考えれば「オーディエンス録音の最高峰」と言う言葉が軽く聴こえてしまうほどの奇跡のマスターであり、まるで、1972年後半のイエスが、貴方の目の前で演奏しているようなサウンドです。ちょうど38年前の11月11日にノース・カロライナで行われた本当に素晴らしいイエス・ライブを1972年最高峰の音質で堪能できる全てのイエス・ファ ン必聴盤。 Live at Duke University, Durham, North Carolina, USA 11th November 1972 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND Disc 1 1. Firebird Suite 2. Siberian Khatru 3. I've Seen All Good People4. Heart Of The Sunrise 5. Clap/Mood For A Day 6. And You And I Disc 2 1. Close To The Edge 2. Rick Wakeman Solo 3. Roundabout 4. Yours Is No Disgrace Jon Anderson - Vocals Steve Howe - Guitars Chris Squire - Bass Rick Wakeman - Keyboards Alan White - Drums