昨年の来日公演から1年、再びニナ・ガーバーとのデュオで日本へ戻ってきてくれたカーラ・ボノフ。そんな彼女の最新のオリジナル録音が2作同時リリース決定です。このところ1年おきのペースで来日してきたカーラですが、今回は丸1年で早くも再来日。全開と同じく東京2日間×2公演+大阪1日×2公演の形6公演を実施しました。当店では、そんな彼女の最新ライヴアルバムが2作登場。その第一弾である本作は「2019年9月3日:東京(夜公演)」のオーディエンス録音です。まずは、終了したばかりの来日スケジュールからショウのポジションを確かめて起きましょう。 ・9月2日:東京(夕公演)・9月2日:東京(夜公演)・9月3日:東京(夕公演)・9月3日:東京(夜公演)←★本作★・9月6日『OSAKA 2019』 以上、全3日間・6公演。本作に収められているのは東京4公演でも最後のステージでした。そんなショウを記録した本作は、まさに絶品のオーディエンス録音。何よりも素晴らしいのは、まるでその場所にいるかのような空気感と力強い芯。現場は、近年の来日ではお馴染みとなったクラブ規模の会場なのですが、そのスケール感が音にも現れている。約300人収容の大きさが間近なプライベート感覚を掻き立てる。サウンドボード的な密着感とはちょっと違いながらも、芯はカーラの口元からマイクまで真っ直ぐに届き、歌詞の1語、音節ひとつに込められた情感まではっきりと感じ取れる。しかも、力強い。芯の伝わり方が大気の中を「漂ってくる」ではなく、「押し分けてくる」感じ。ギターのピッキングもピアノのタッチも1つひとつがグイグイと迫ってくる手応え感たっぷりのサウンドなのです。さらに言えば、単にクリアなだけでもない。会場はクラブ規模の密着感がありつつも天井の高い造りで、天から降り注ぐような鳴りをほんのりとまとっている。これが絶品。物理的に近い距離感が芯の力強さを生み出しつつ、降り注ぎ感のある鳴りが神秘的なムードと絶品の艶やかさを演出している。しかも、2本のギターも絡み合いこそすれ、決して混じり合わない。現実にはクラブ録音なのですが、むしろ教会でライヴを見ているような美の録音なのです。そんなサウンドで描かれるのは、昨年とは似て非なるもの。ここでセットの内容を整理しておきましょう。 ●KARLA BONOFF(2曲)・*Home、*Someone to Lay Down Beside Me ●RESTLESS NIGHTS(5曲)・Trouble Again、*Restless Nights、*Only A Fool、When You Walk In The Room、*The Water Is Wide●NEW WORLD(2曲)・*New World、*Goodbye My Friend ●その他(4曲)・Please Be the One(WILD HEART OF THE YOUNG)、*Carry Me Home(CARRY ME HOME)、*Something Fine(ジャクソン・ブラウン)、Imagine(ジョン・レノン)※注:「*」印は『CARRY ME HOME』にも収録された曲。 ……と、このようになっています。軸となるのは代表作というだけでなく、今年40周年を迎えた『RESTLESS NIGHTS』。アルバム毎のバランスは昨年にも通じますし、ジャクソン・ブラウンのカバーやニナのソロとして披露される「Imagine」は2016年から貫かれている。近年の王道に沿ったスタイルです。しかし、その内訳は1公演1公演で異なっており、昨年のライヴアルバム『TOKYO 2018』では聴けなかった「Someone to Lay Down Beside Me」「The Water Is Wide」「Please Be the One」「New World」「Goodbye My Friend」もたっぷりと味わえます。今年も繊細で力強い美声を届けてくれたカーラ。その現場をリアルでありながら神秘的でもある極上サウンドで楽しめる大傑作です。『RESTLESS NIGHTS』のアニバーサリー・イヤー(40年前のリリースも9月でした)に実現したライヴ・イン・ジャパン。 Tokyo, Japan 3rd September 2019 (2nd Stage) TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) (69:40) 1. Intro 2. Home 3. Trouble Again 4. Something Fine 5. Restless Nights 6. Goodbye My Friend 7. Please Be the One 8. Imagine 9. Only a Fool 10. Carry Me Home 11. When You Walk In The Room 12. Someone to Lay Down Beside Me 13. The Water Is Wide Karla Bonoff - Vocals, Piano, Guitar Nina Gerber - Guitar