OZZY OSBOURNEの「BARK AT THE MOON」リリースに伴う1984年ワールドツアーより、来日公演の最終日となった7月7日の東京・渋谷公会堂公演が、Miracle Man録音による高音質オーディエンス・マスターを使用した完全収録盤リリース決定! この日は幾つかの既発音源が知られますが、本作はそれらをはっきりと凌駕する優良な録音で、特別なジャパンツアー最終日を全ての聴き手に満喫させます。1983年、オジー・オズボーンはランディ・ローズそしてブラッド・ギルズに続く第三のギタリストとしてジェイク・E・リーを発掘。彼を迎えて製作した 「BARK AT THE MOON」は、ヨーロピアンなテイストの中にも当時勢いを増しつつあったL.A.メタルのムーヴメントを取り込み、メタルの代名詞としてのオジーに新たな 魅力を与えました。ジェイクはすでに'83年春の段階で、オジーのメンバーとしてのツアーデビューを果たしていましたが、「BARK AT THE MOON」の発表後に行われたワールドツアーでいよいよその真価を発揮します。'83年暮れのイギリスおよびヨーロッパツアー、'84年前半の大規模な北 米ツアーも大盛況。生まれ変わったバンドと新曲の数々はファンの大きな支持を受けました。この「BARK AT THE MOON」ワールドツアーの大詰めに行われたのが、オジーにとって2年ぶり2度目となった来日公演でした。話題の新加入ギタリストが日系アメリカ人という事もあり、日本のファンがジェイクに寄せた親近感と期待は、初来日時のギタリストであるブラッドを上回りました。ツアー日程も前回から拡大され、この来日では6月28日の東京・中野サンプラザ公演を皮切りに、計4都市で8公演が実現しました。オジーとジェイクに加え、ボブ・ディズリーとトミー・アルドリッジのリズムセクション、さらにドン・エイリーのキーボードという魅力的なメンバー構成も、ファンからは好感を持って受け入れられ、ツアーは熱狂的な盛り上がりのうちに始まりました。しかし6月29日のライヴ(プレスCDタイトル 「DEFINITIVE BARKS」に収録)を終えた直後、ドン・エイリーがバンドを離れるという事態が発生したため、残りの6公演がキーボード不在でサーキットされるという、オジーのソロキャリア中でも珍しい来日公演となったのです。本作はそのツアー最終日となった7月7日の渋谷公会堂でのライヴを、Miracle Man録音によるオリジナル・カセット・マスターからダイレクトに音盤化。この日の模様は既発のボーナス・タイトル「TOKYO FINAL 1984」が知られていますが、ライヴ途中からの不完全版だったそちらに対し、本音源は"Carmina Burana"でのオープニングから、ショウエンドまで完全収録しています。付属するチケット・レプリカにも記された"1階20列7番"からの録音は、音の明度や広がり、バランスの取れた演奏の輪郭など、多くの点において当然のように既発を上回る極上のオーディエンス・サウンド。オジー,ジェイク,ボブ,トミーという4ピース編成で繰り広げられた、この来日(それも中盤以降)のみのレアなバンド・アンサンブルを、聴き易さと迫力を兼ね備えた素晴らしい実況 録音で満喫できます。ディスクを再生した直後から、場内は拍手と歓声そして熱気が渦巻いています。オープニングBGMの"Carmina Burana"の荘厳さも観客の興奮を高めており、オジーが登場した直後の大歓声は、「さすがMiracle Man!」と言いたくなる、素晴らしい臨場感で捉えられています。既発未収録だったライヴ序盤の「I Don't Know」・「Mr. Crowley」から、聴き手の目を覚ますような切れ味鋭いジェイクのギターが凄い! これらの曲はキーボード不在では成り立たない印象すらありますが、 テクニカルなジェイクのプレイはギターひとつで楽曲に新風を吹き込んでいます。特に聴き所は「Mr. Crowley」のイントロ。ギターを中心としたアンサンブルで再構築されたこの場面は、ランディ・ローズを思わせるクラシカルなフレーズが聴き手を魅了するでしょう。曲中でもジェイクは水を得た魚のように奔放なフレージングを連発し、バッキングにソロにと大活躍。ジェイクのギターを聴きたかった会場の ファンには、ドンの離脱すら「むしろラッキー」だったのかも知れません。新作からこの日最初に取り上げられた「Rock 'N' Roll Rebel」、続く「Bark At The Moon」もジェイクらしいフラッシーで華やかな、そして鋭いギター・サウンドを楽しませます(この日の「Bark At The Moon」は本当に凄いの一言です!)。オジーのヴォーカルも好調で、来日最終日にふさわしいパフォーマンスを繰り広げます。ライヴの中盤「Revelation (Mother Earth)」と「Steal Away (The Night)」のメドレーも、「Mr Crowley」同様にキーボードが必須のように感じられますが、ここでもジェイクは持ち前の技術と多彩なエフェクターの使い分けで対処しています。イン トロにキーボードソロがあった「Center Of Eternity」も、トミーのドラムからスタートするこの時のみのアレンジを確認できます。ストレートでシンプルなプレイはこの曲本来の魅力を、より引 き立てて感じるでしょう(同曲から流れ込むトミーのドラムソロも、本録音ではカット無しで楽しめます)。「Suicide Solution」から続くジェイクのギターソロは本録音でも最大級の聴き所。彼はヘヴィかつ変幻自在なトーンを繰り出し、場内の大喝采を浴びています。そのジェイクを支えるボブのベースも堅実で味のあるプレイで、ここも聴き逃せません。「Flying High Again」から「Iron Man」そしてセット本編最後の「Crazy Train」は、もうキーボードが不在である事そのものを忘れてしまうほど。ソリッドで研ぎ澄まされた演奏が、これらヘヴィな曲とがっちりかみ合っているのが良く判ります。ラストは「Paranoid」が炸裂し、大興奮と熱狂の中でライヴを締めくくります。エンディングBGMと終演アナウンスも(一部ではありますが)収められており、ツアー最終日の全貌を余す所無く聴きとおすことが出来ます。本ライヴではベテランのタイトで堅実なリズムの上に、若々しくフレッシュなジェイクのギターが大暴れ。「ジェイクがいれば、キーボードはむしろ不要なのでは?」とすら感じてしまう名演の連続は、まさに全編が聴き所です! 日本のメタル・ブームがピークに達しようとしていた1983年、"帝王"オジーがヘヴィメタルの魅力を凝縮したライヴを繰り広げていた事は、非常に意義深いと言えるでしょう。その特別なライヴを最上級のサウンドで真空パックした本作は、 間違いなく全てのメタル・ファン必聴。 Live at Shibuya Kokaido, Tokyo, Japan 7th July 1984 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(from Original Masters) (74:25) 1. Carl Orff "Carmina Burana" 2. I Don't Know 3. Mr. Crowley 4. Rock 'N' Roll Rebel 5. Bark At The Moon 6. Revelation (Mother Earth) 7. Steal Away (The Night) 8. Member Introduction 9. Suicide Solution incl. Guitar Solo 10. Centre Of Eternity 11. Drum Solo 12. Flying High Again 13. Iron Man 14. Crazy Train 15. Paranoid Ozzy Osbourne - Vocal Jake E. Lee - Guitar Bob Daisley - Bass Tommy Aldridge - Drums