結成50周年を迎え、6年ぶりの新作『COAT OF ARMS』のリリースも明かされた英国の誇りWISHBONE ASH。その最新ステージを収めたオリジナル録音が登場です。そんな本作に収められているのは「2019年10月19日テュークスベリ公演」。その一部始終を真空パックした極上オーディエンス録音です。現在の彼らは結成50周年ツアーの真っ最中。まずは、そんな近況をスケジュールで確認してみましょう。●2019年・1月10日-2月7日:欧州#1(14公演)・2月11日-14日:ON THE BLUE CRUISE・3月16日+17日:日本(2公演)・4月10日-5月4日:北米#1(18公演)・6月2日-14日:アイルランド/南アフリカ ・8月23日-31日:欧州#2(3公演)“50TH ANNIVERSARY TOUR”・10月11日-11月16日:英国(26公演)←★ココ★ ●2020年《1月『COAT OF ARMS』発売予定》・1月10日-2月8日:欧州#3(23公演)・2月15日-3月14日:北米#2(19公演)・4月1日-8日:ON THE BLUE CRUISE ・5月23日:NORTHERN KIN FESTIVAL これが現在までに公表されている2019年/2020年の日程。WISHBONE ASHは1970年デビューですが、結成は1969年の10月。2019年も夏までは通常ツアーでしたが、10月からは“50TH ANNIVERSARY TOUR”を掲げて仕切り直し。本作のテュークスベリ公演は、その「英国」ツアー7公演目にあたるコンサートでした。そんなショウを記録した本作は、実に美麗なオーディエンス録音。当店では“英国の巨匠”でお馴染みの名手によるオリジナル録音なのですが、彼のコレクションでも希に観る極上品。サウンドボード的なド密着感とはちょっと違うものの、ちょっとしか違わない。スネアの残響に空間録音っぽさはあるものの、それ以外にはほとんど感じられず、クリアさもディテールも超鮮やか。ツインの絡みは1本1本のニュアンスまでしっかりと美しく、ベースはさり気ないアタック音も豊かなグルーヴも艶っぽい。現場となった“ローズ・センター”は400席弱という小さめの会場なのですが、クラブではなく映画館。2015年に改装され、デジタル上映にも対応しているそうですが、その最新音響のおかげなのでしょう。力強い芯と艶やかな鳴り、それにたっぷりとした手応えがすべて揃っている。「オーディエンスらしい美音」の見本のようなライヴアルバムなのです。そのサウンドで描かれるショウは、50周年に相応しく栄光のキャリアを総括するような名曲の雨あられ。ここで、そのセット内容も整理しておきましょう。●初期(1970年-1972年:7曲)・WISHBONE ASH:Blind Eye・PILGRIMAGE:The Pilgrim/Jailbait・ARGUS:The King Will Come/Throw Down The Sword/Sometime World/Blowin' Free ●中期(1978年-1987年:3曲)・NO SMOKE WITHOUT FIRE:The Way Of The World・JUST TESTING:Living Proof・NOUVEAU CALLS:Real Guitars Have Wings ●後期(1996年-2020年:6曲)・ILLUMINATIONS:Mountainside/Tales Of The Wise・BONA FIDE:Enigma ・POWER OF ETERNITY:In Crisis・BLUE HORIZON:Deep Blues・COAT OF ARMS:We Stand As One ……と、このようになっています。勝手ながらオリジナル・メンバーの「初期」、ローリー・ワイズフィールド時代や再編期を「中期」、アンディ・パウエルが主導するようになってからを「後期」とさせていただきました。もちろん、最大ボリュームは象徴作『ARGUS』ではありますが、決してそれだけではない。初期だけでなく中期も後期も幅広く、長い歴史の端々から生まれた名曲を濃縮しているのがよく分かります。「Real Guitars Have Wings」や「Mountainside」「Tales Of The Wise」と言った意外なセレクトも耳を惹きますが、それ以上なのが「Enigma」と「We Stand As One」。前者は2002年の『BONA FIDE』のナンバーながら50周年ツアーで初めて演奏された曲ですし、後者は来年リリース予定の『COAT OF ARMS』の新曲。そして、「The Way Of The World」。アルバムでも2部で9分半という長大曲でしたが、本作ではさらにスケールアップし、12分超に及ぶドラマティックな大熱演を聴かせてくれるのです。DEEP PURPLEやURIAH HEEPと並び、HRファンからもプログレ・ファンからも愛された英国の名バンドWISHBONE ASH。その50年に及ぶ歩みを極上サウンドで体験できる大傑作です。今やツイン・リードのロックバンドは世界中に溢れ返っておりますが、WISHBONE ASHは創始者にして、今なお超える者はない。本作は、その音の証拠品です。ますます滋味深く、研ぎ澄まされた“ツインの美”を余すことなく味わえるライヴアルバム。 Live at Roses Theatre, Tewkesbury, UK 19th October 2019 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1(63:52) First Set 1. Intro. 2. Real Guitars Have Wings 3. Mountainside 4. The King Will Come 5. Throw Down The Sword 6. Sometime World 7. We Stand As One 8. In Crisis 9. The Way Of The World Disc 2(62:33) Second Set 1. Intro. 2. Blind Eye 3. Deep Blues 4. Enigma 5. The Pilgrim 6. Tales Of The Wise 7. Living Proof 8. Jailbait 9. Andy Powell Stage Announcements 10. Blowin' Free Andy Powell - guitar, vocals Mark Abrahams - guitar Bob Skeat - bass, vocals Joe Crabtree - drums