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Led Zeppelin レッド・ツェッペリン/Italy 1971 Remastered 2Source Mix

1971年のZEPは最高傑作アルバム「IV」を作り上げただけでなく、ステージ上でも非常に創造的な時期でありました。同アルバム収録曲をリリース前からライブ演奏していたのは当たり前、BBCラジオ用の放送ライブですら新曲を平然と演奏してみせるという、文字通り「攻め」の姿勢で挑んだ一年だったのです。その成果が夏のアメリカや初来日公演で大きな成果を上げたことは残された音源が証明した通り。よって非常にアグレッシブな時期だった訳ですが、その割に現存する音源が極端に少ない。この恵まれない状況の中で数少ないライブ完全収録音源が5月3日のコペンハーゲンと8月7日のモントルー・カジノ。それぞれ「STICK OUT!」に「MONTREUX CASINO 1971」という決定版がリリースされていますが、これらのショーの合間に属するのが7月5日のミラノ公演。皮肉なことに、こちらは悪い意味でアグレッシブなショーとなった悪名高き一日。マニアでなくともZEP71年ミラノ公演が暴動の果てに機動隊が催涙ガスを使って鎮圧した顛末をご存知かと。おまけにこの騒ぎが観客だけでなくステージ上のZEPにまで被害が及んでしまったという。その結果、ZEPは二度とイタリアでライブをやらない宣言をする至り、実際に1973年と80年にヨーロッパを回った際にも同国に立ち寄ることはなかったのです。これほどまでに悪名高い一夜、ましてや観客の暴動が起きたライブだというのにオーディエンス録音が存在していたという事実には本当に驚かされます。その混乱を反映してか不完全な音源で録音時間は24分という長さだったのですが、それ故69年セントラル・パークのLPの端っこで日の目を見たのを皮切りとして、常にオマケ要員として重宝された音源でもありました。音像こそそれなりに大きなバランスではあるものの、ギスギスとしてかなり荒くれ音質なのは事実。にもかかわらず、当日の尋常ならざる雰囲気は十分に伝わってきました。何と言ってもプラントのスクリームの凄まじいこと。まるで観客と機動隊が一触即発となっている状態の中で歌っている危機感がひしひしと伝わってくるかのよう。録音は「Dazed And Confused」が10分を過ぎたところで止まってしまうのですが、それも致し方ないのではと推測できるほどの音源だったのです。そんなZEP史上唯一となってしまったイタリア公演はセントラル・パークLPのオマケで初お目見えしてから40年近くもこの音源でしか垣間見られなかったのですが、何とこの2月になって遂に新たな音源「recorder 2」が発掘されました。何と幸運なことに、本音源は「recorder 1」の未収録だった部分を見事に補ってくれる状態だった。こちらは「Dazed And Confused」から始まっていた上に、同曲がほぼ完全収録だったのです。「ほぼ」と言ったのには訳があります。「Dazed And~」が始まって2分を過ぎたところで騒然とした状況を察知したプラントが一旦歌を止めている場面があるのですが、「recorder 1」ではその直後で録音が一旦止まっていたという。ところが今回の音源でもプラントが歌うのを止めた直後で録音が止まっている。これは明らかに演奏が中断したということであり、それぞれの音源を録音した人物がどちらも中断と判断した上でレコーダーを止めた事実を物語っています。無理もないことですが、今回の「recorder 2」も「recorder 1」ほどではないにせよ、やはり荒くれ音質。それと比べて演奏に距離感があるのですが、逆に近くて音が歪む箇所のあった「recorder 1」と比べてむしろ聞きやすいと感じるマニアが多いのではないでしょうか。さすがに会場の雰囲気を察知してか「Dazed And~」は全体的にインプロを短めにして(何しろトータル16分)切り上げた感が否めません。むしろ、そんな状況でよくこの曲を最後まで演奏してみせたものだと感心させられるほど。しかし「Dazed And~」全長版の発掘を超える衝撃が完全初登場となる「Whole Lotta Love」。もうこの頃になると、会場は相当に張り詰めた雰囲気になっていたのだと推測され、そんな中でも勇敢に演奏が始まるのですが、前半部が終わろうとしたところで(プラントが歌っていたにもかかわらず)無情にも機動隊が催涙ガスを発砲。当然演奏が止まってしまい、さらに催涙ガスの発砲音がパンパンと響き渡り、遂には録音まで停止。何と生々しい場面なのでしょうか。従来の「recorder 1」や文献などによって、この日が悪夢の一日となった様子を垣間見られてはいましたが、今回の「recorder 2」によって遂に機動隊の催涙ガス発砲が事実であることが明らかとなったのです。今月ネット上に登場したバージョンはおなじみdadgadによって二種類の音源を組み合わせたものを元に、ピッチ調整などを始めとしたアジャストを限定プレスCDリリースに向けて施したもの。「recorder 2」の発掘はあまりに衝撃的であり、中でも「Whole Lotta Love」の場面は背筋が凍るほど戦慄の場面となっています。新たな発掘が世界中のマニアを驚かせた迫真のドキュメント、71年ミラノ事件は本当だった!(リマスター・メモ))Since I've Been loving Youのみ冒頭が半音の50%以上低くそこからスロープ状に戻っていくのでなるべく調整。 Velodromo Vigorelli, Milan, Italy 5th July 1971 (29:49) 01. Since I've Been loving You (Source 1) 02. Black Dog (Source 1) 03. Dazed And Confused (Source 2) 04. Whole Lotta Love (Source 2) Remastered two sources mix

Led Zeppelin レッド・ツェッペリン/Italy 1971 Remastered 2Source Mix

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