故コージー・パウエル、メル・ギャレーを迎え、パワフルなブルースロックを体現していた1983年の新生WHITESNAKE。その来日公演を伝えるオリジナル録音がリリース決定です。そんな本作に収められているのは「1983年2月15日:大阪フェスティバルホール」公演。その一部始終を体験できる傑作オーディンス録音です。1983年の来日と言えば、英雄コージーが加入した事で人気が沸騰。80年代でも最大級の全国ツアーが行われました。当店では、そんな記念碑ツアーを数々の名作でアーカイヴしておりますので、日程でコレクションを整理しつつ、本作のポジションも確かめておきましょう。 ・2月7日:北海道厚生年金会館・2月8日:『DEFINITIVE SAPPORO 1983 2ND NIGHT』・2月10日:福島文化センター ・2月12日『MILITARY GARRISON(宇都宮)』・2月14日『ULTIMATE SIN(大阪)』・2月15日:大阪フェスティバルホール ←★本作★・2月16日:京都会館 ・2月18日:大阪厚生年金会館・2月21日『MILITARY GARRISON(名古屋)』・2月22日『DEFINITIVE BUDOKAN 1983』・2月23日『PYTHON MAGNUM(武道館)』※注:各日とも代表作のみ。 以上、全11公演。大阪だけでも3公演という大規模なツアーでした。その中で本作はちょうどド真ん中になる6公演目のコンサートでもありました。そんなショウで記録された本作は、大阪公演を代表してきた名作中の名作。かつて『OLD SOLDIERS NEVER DIE』として初登場し、『ARMED AND READY』としても人気を博した極上のオーディエンス録音です。ただし既発のコピーではなく、マスター・カセットから新たにデジタル化し直し、細心のマスタリングで磨き直した最高峰版なのです。そのクオリティはまさに絶品。Langley時代から「1983年オーディエンス録音の決定盤」と絶賛されたわけですが、その音のクリアさとパンチ力は絶大。しかも、本作は最新マスタリングによってダイナミズムが大幅に向上しており、正確なピッチや全体的に明るいトーン感じになった聴きやすい音を実現。1983年大阪フェスティバルホールと言えば、本作の前日“2月14日”の名録音が『ULTIMATE SIN』として永久保存されていますが、本作もまったく負けない。そのサウンドで描かれるのは、強靱なビートでパワフルに進化したクラシック・スネイクの名曲群。ここでそのセレクトも整理しておきましょう。LOVEHUNTER(2曲)・Walking In The Shadow Of The Blues/Love Hunter READY AN' WILLING(2曲)・Ready An' Willing/Fool For Your Loving COME AN' GET IT(2曲)・Don't Break My Heart Again/Wine, Women An' Song SAINTS & SINNERS(3曲)・Rough An' Ready/Here I Go Again/Crying In The Rain その他(3曲+α)・Soldier Of Fortune/全員のソロタイム/(Ain't No Love) In The Heart Of The City/Thank You ……と、このようになっています。『LOVEHUNTER』から『SAINTS & SINNERS』までクラシック・スネイクの名盤たちからバランス良くセレクトされ、合間合間にはメンバー全員のソロ(アカペラの「Soldier Of Fortune」はカヴァデールのソロと言っても良いでしょう)を盛り込む。もちろん、コージーのソロもあるわけですが、ここでは「火星」ではなく「633爆撃隊」付きの「序曲1812年」。MSG時代と並び、コージー史上もっともゴージャスで長尺なバージョンのソロを極上サウンドで現場体験できるわけです。1曲目の「Walking In The Shadow Of The Blues」や続く「Rough An' Ready」から、コージーの存在感溢れるドラミングが生々しく飛び出す様は圧巻。カヴァデールのヴォーカルもとダイレクトに耳へ飛び込んでくる! 本音源は映像とのハイブリッドを前提に磨き上げられたはずなのに、音を聴くだけで場面が想像できるほどリアルで実存感あるサウンドには「主客転倒だ!」と突っ込みたくなるほどです。ジョン・ロードやメル・ギャレーなどバックの演奏も「Ready An' Willing」等のようにクリアで明瞭な輪郭で捉えられており、驚くほどのド迫。特に「Don't Break My Heart Again」での突進力と爆発力を備えたプレイは最高です(ギターリフやリズムが発するスピード感には、ジョンのキーボードが遅れて感じるほど)! 繊細で静かなパートが多いジョンのソロや「(Ain't No Love) In The Heart Of The City」も、1音1音が綺麗に感じられる。この曲でカヴァデールがため息交じりに感情をほと走らせるヴォーカルと言ったら……聴けば聴くほど背筋がゾクゾクします。コージーのドラムがイントロからスパークする「Fool For Your Loving」、お祭り騒ぎの熱狂でライヴをクロージングする「Wine, Women An' Song」……とにかく、1曲1曲で形容する言葉を見つけるのが難しくなるほど聴きどころの連続です。お約束の「We Wish You Well」が終わった後は「これをもちまして、本日の公演を終了いたしました」という終演アナウンスで幕を閉じる本作。ジョン・ロードをして「1983年の来日は今までで一番の出来だった」と言わしめたフルショウを極上サウンドで楽しめる銘品中の銘品です。“1983年の魅力”にヤラれてコンプリートを目指しているマニアはもちろん、初体験の方にも全力でお薦めできる1本。 Live at Festival Hall, Osaka, Japan 15th February 1983 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (41:03) 1. Intro. 2. Walking In The Shadow Of The Blues 3. Rough An' Ready 4. Ready An' Willing 5. Don't Break My Heart Again 6. Here I Go Again 7. Lovehunter incl. Guitar & Bass Solo Disc 2 (54:29) 1. Crying In The Rain 2. Soldier Of Fortune 3. Keyboard Solo 4. Drums Solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 5. (Ain't No Love) In The Heart Of The City 6. Fool For Your Loving 7. Thank You / Wine, Women An' Song 8. We Wish You Well David Coverdale - Vocals Micky Moody - Guitar, Vocals Mel Galley - Guitar, Vocals Jon Lord - Keyboards Cozy Powell - Drums Colin Hodgkinson - Bass