伝説の'79-'81ゴスペル期から"A MUSICAL RETROSPECTIVE"と題された'80年11月〜12月・米国でのショートツアーにスポットをあてたタイトルが3枚組で登場!'80年12月3日オレゴン州ポートランド公演の過去最長・高音質ステレオバージョンをメインに、さらに同ショートツアーからのライブ・レアリティーズをごっそり収録。まさに'80年末ショートツアーのボリューム満点回顧盤となっております。2000年頃に発表された『A MUSICAL RETROSPECTIVE』という3枚組CDを見た目もコンセプトも踏襲(リスペクト)しているようですが、勿論単なる再発の類いではなく内容は大幅にアップグレードされたものとなっております。 この"A MUSICAL RETROSPECTIVE"ツアー前後についてザックリとおさらいしておきますと、、、【1979年】8月アルバム『Slow Train Coming』リリース(チャートも上々) 11月1日-12月9日北米 ゴスペルツアー1st レグ(お馴染みの楽曲の演奏なしで物議を醸す) 【1980年】1月11日-2月9日北米 ゴスペルツアー2nd レグ(ここでもお馴染みの楽曲の演奏なし) 2月11日-2月15日ゴスペル第二弾『Saved』レコーディング 4月17日-5月21日北米 ゴスペルツアー3rd レグ(やはりお馴染みの以下略) 6月アルバム『Saved』リリース(ライブの影響かチャートアクションも今一) 11月9日-12月4日北米 A MUSICAL RETROSPECTIVEツアー(やむなく?お馴染みの楽曲が復活)★本盤の収録期間【1981年】3月-5月ゴスペル第三弾『Shot Of Love』レコーディング 6月10日-6月14日米国ツアー 6月21日-7月25日欧州ツアー 8月『Shot Of Love』リリース(チャートやはり今一) 10月16日-11月21日北米ツアー(但し11月21日で打ち切り) ザックリとこの時期の流れを要約すると、'79年8月アルバム『Slow Train Coming』リリース、同年11月ツアー開始、しかしライブでは定番曲が一切演奏されないことで物議を醸し批判も集中、'80年6月リリースのアルバム『Saved』の反応にも影響が出たためしばらく間を置き、ライブの構成を見直しお馴染みの楽曲を新たに盛り込み'80年11月に再開されたツアーがこのA MUSICAL RETROSPECTIVEと言ったところでしょうか。現在ではこのツアーも高い評価を得、近年ついにこのゴスペル期に的を絞った傑作ボックス『TROUBLE NO MORE』もめでたくリリースされ、これが非常に充実した内容で素晴らしいものでした。しかしながらこのボックス、A MUSICAL RETROSPECTIVEツアーの期間に限ると収録に恵まれておらず、'85年リリースの『バイオグラフ』に収録されたアウトテイク「Caribbean Wind」の、レアな11月12日公演のライブ演奏が収録されたのは幸いですが、それ以外はA MUSICAL〜ツアーからは3曲のライブ音源がチョイスされただけで殆ど抜け穴状態。よって本盤はボックスを補完し、このツアーをさらに掘り下げるにはうってつけのアイテムとなることでしょう。本盤のメインに収録された12月3日のオレゴン・ポートランド公演は同ツアー中でも音質ではベストに類するもの。既発盤では序盤から「Watchtower」出だしまではモノラルのAudで、「Watchtower」曲中でカットして以降はステレオAudに切り替わるというものでした。またそのモノラルAudの部分はステレオAud音源がモノラルになっていたというもので、現在もそのような状態でトレーダー間には流通しているようです。今回は出だしからWatchtower序盤までの部分や既発未収のゴスペル隊のトラック部分については、メインのステレオAudと同じ音源ながら、さらに枝葉違いのステレオAudがサブ的に採用されており、既発同様「Man Gave Names」など数カ所で曲中カットがあるため全曲完全収録ではありませんが、その枝葉違いのステレオAud音源がサブに採用されることで全編ステレオで、なおかつ過去最長収録が実現しています(既発に比べ約21分も長いトータル約2時間15分)。既発盤ではオミットされていたライブ冒頭の3曲をはじめとしたゴスペル隊のコーナーもしっかりフォローされたことで、当時のライブの全貌もよりつかめるものとなっております。またDisc2の後半からDisc3にかけては、当"A MUSICAL RETROSPECTIVE"ツアーからのレアリティーズトラックがごっそり収録されています。これも既発盤のコンセプトが踏襲されたものですが、選曲等はだいぶ異なっており、同日の演奏テイクでも別テープが使用されたことで既発ではモノラルだったものがステレオで収録されたり、また音質も全体に大幅にアップしています。また既発盤も丹念に選曲されてはいたのですが、CDの収録時間(80分)に無理矢理収めるために演奏前後がカットされたものが多く、しかもテープスピードが異様に速いものがあったりといった難点もありました。今回の本盤では丁寧なマスタリングによりピッチもアジャストされており、演奏部分に関しても完奏部までしっかりとフォローと、細部まで行き届いた丁寧なマスタリングとなっております。「Mr. Tambourine Man」のThe Byrdsバージョンでの演奏等々、聞き所満載のボーナストラックの詳細は下記トラックリストを参照下さい。 Live at Portland Paramount Theater, Portland, Oregon, USA 3rd December 1980 & More Disc 1 (79:33) 01. It's Gonna Rain★ゴスペル隊(今回初収録) 02. Come On In This House★ゴスペル隊(今回初収録) 03. Saved By The Grace Of Your Love★ゴスペル隊(今回初収録) 04. Gotta Serve Somebody 05. I Believe In You 06. A Hard Rain's A-Gonna Fall 07. Till I Get It Right (vocal Regina McCrary)★今回初収録(但しカットアウト) 08. Man Gave Names To All The Animals★序盤カットあり 09. Simple Twist Of Fate 10. We Just Disagree 11. All Along The Watchtower ★序盤でソースチェンジ 12. Ain't Gonna Go To Hell For Anybody 13. Girl From The North Country 14. To Ramona 15. Slow Train 16. Walk Around Heaven All Day (vocal Carolyn Dennis)★今回初収録(但しカットアウト) 17. Abraham, Martin And John★イントロカットイン 18. Rise Again 19. Let's Keep It Between Us Disc 2 (79:40) 01. Mary From The Wild Moor 02. Solid Rock 03. Just Like A Woman ★出だし若干サブ音源で補填 04. Senor (Tales Of Yankee Power) 05. A Couple More Years 06. What Can I Do For You? 07. When You Gonna Wake Up 08. In The Garden★出だしフェードイン 09. Blowin' In The Wind 10. City Of Gold 11. It's All Over Now, Baby Blue 12. It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)★演奏前曲間補填あり Disc 2 Extra Trax 13. Precious Angel (11/12) 14. Like A Rolling Stone (11/29) 15. Saved (11/29) 16. MC(Introduction of "Fever") (11/22) 17. Fever (11/22 当ツアー2回のみ) Disc 3 Extra Disc (79:07) 01. Gotta Serve Somebody (11/11) 02. I Believe In You (11/11) 03. Simple Twist Of Fate (11/11) Stereo 04. Precious Angel (11/9) 05. Maria Muldaur Introduction (11/19) 06. Nobody’s Fault But Mine (11/19 Mono Maria Muldaur) 07. Just Like Tom Thumb's Blues (12/4) 08. Rise Again (Piano Version) (11/18) 09. Do Right To Me Baby (当ツアー11/18のみの演奏) 10. Carlos Santana Introduction (11/13) 11. Covenant Woman (11/13 santanaゲスト) 12. Solid Rock (11/13 santanaゲスト) 13. Roger McGuinn Introduction (11/22) 14. Mr. Tambourine Man (11/22 Rodger McGuinnゲスト、しかもThe Byrdsバージョンでの演奏) 15. Knockin' On Heaven's Door (11/22 Rodger McGuinnゲスト) 16. It Ain't Me Babe (11/22 マッギンいないがTourのレア演奏) 17. David Grisman Introduction (12/4) 18. To Ramona (12/4 David Grisman (mandolin)ゲスト) 19. Don't Think Twice, It's All Right (11/29) 20. Love Minus Zero/No Limit (11/12)