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Jackson Browne,David Lindley ジャクソン・ブラウン/OH,USA 1978

奇跡のミラード録音『LONG BEACH 1978』の記憶も新しい黄金時代のジャクソン・ブラウン。あの超名盤の続編とも言うべきライヴアルバムが登場です。そんな本作に記録されているのは「1978年8月7日カヤホガ・フォールズ公演」。その極上オーディエンス録音です。1978年のブラウンと言えば、ライヴアルバム『RUNNING ON EMPTY』の大成功による一大全盛のド真ん中。まずは、そんな当時のスケジュールを振り返り、ショウのポジションを確かめてみましょう。1977年《12月6日『RUNNING ON EMPTY』発売》・12月31日:イングルウッド公演 1978年・1月14日-29日:北米#1(9公演) ・2月22日:ナッシュヴィル公演・3月18日-4月21日:北米#2(21公演)・6月8日-11日:北米#3(3公演) ←※ミラード録音・8月5日-9月2日:北米#4(16公演) ←★ココ★ これが『RUNNING ON EMPTY』リリース以後の歩み。当時の資料には曖昧な点も多く、公演数など厳密な点は信じないでいただきたいのですが、おおよその流れはご理解いただけるのではないでしょうか。そんな中でマイク・ミラードが録音した『LONG BEACH 1978』は6月のミニセクションだったのに対し、本作のカヤホガ・フォールズ公演は2ヶ月後の「北米#4」。その序盤にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、まさに極上のオーディエンス録音。ミラードの『LONG BEACH 1978』は公式盤『RUNNING ON EMPTY』にも匹敵する奇跡のサウンドでしたが、本作も負けていないから驚き。ホール鳴りも吸い込んだ音色だけにサウンドボードと間違えはしないのですが、それが距離感になっていない。うっすらふわっとした空気感のド真ん中をクッキリと力強い芯が目の前まで真っ直ぐに届き、それに伴ってディテールも鮮やかなのです。そのクリアさを大前提とした上で、本作はオーディエンス録音らしい鳴りまで美味しい。アコースティックの響きは目の前で鳴る現実感が素晴らしく、間近声が皆無でありながら会場中に広がる喝采のスペクタクルも胸を熱くする。特に多重コーラスの降り注ぎ感は教会のゴスペルのように美しく、ギターやピアノ、ヴァイオリンのタッチを隠さず、それでいてそんじょそこらのサウンドボードを凌駕する包容力を聴かせてくる。まさに「オーディエンスだからこその美音」を体現してくれる端正を極めた名録音なのです。そんな美なるサウンドで描かれるのは、『RUNNING ON EMPTY』とも『LONG BEACH 1978』とも異なるフルショウ。恐らく本稿に目を留められる方はすでに『LONG BEACH 1978』を体験されていると思いますので、比較しながらセットを整理してみましょう。 ・JACKSON BROWNE(2曲):Doctor, My Eyes/Rock Me On The Water・FOR EVERYMAN(2曲):I Thought I Was A Child(★)/For Everyman・LATE FOR THE SKY(5曲):Fountain of Sorrow/Before the Deluge/For A Dancer/Walking Slow(★)/The Late Show(★) ・THE PRETENDER(5曲):The Fuse/Here Come Those Tears Again/Your Bright Baby Blues/Sleep’s Dark And Silent Gate(★)/The Pretender・RUNNING ON EMPTY(6曲):Rosie/Cocaine/Nothing But Time/You Love the Thunder/Running on Empty/Love Needs A Heart ・未発表(1曲):Just Like Forever(★)※注:「★」印は『LONG BEACH 1978: Mike Millard 1st Generation Cassettes』では聴けない曲。……と、このようになっています。『LONG BEACH 1978』とは違って冒頭からバンド・スタイルなせいかデビュー作からは少なめ。その代わり、『LATE FOR THE SKY』『THE PRETENDER』のレパートリーが増量し、さらに未発表曲「Just Like Forever」まで披露してくれるのです。ジャクソン・ブラウンの全盛期を現場体験できる美しきライヴアルバムです。ミラードは百発百中の精度で伝説となりましたが、名も無き名録音家も一作だけなら匹敵する名作を残し得る。本作はシンプルに素晴らしい音楽作品でもありますが、同時にそんなオーディエンス録音の醍醐味も味わわせてくれる大傑作。 Live at Blossom Music Center, Cuyahoga Falls, OH, USA 7th August 1978 PERFECT SOUND Disc 1 (63:46) 1. Intro 2. The Fuse 3. Fountain Of Sorrow 4. Here Come Those Tears Again 5. I Thought I Was A Child 6. Your Bright Baby Blues 7. Before The Deluge 8. For A Dancer 9. Just Like Forever 10. Rosie 11. Cocaine Disc 2 (63:05) 1. Doctor My Eyes 2. Walking Slow 3. Rock Me On The Water 4. Sleeps Dark And Silent Gate 5. For Everyman 6. Nothing But Time 7. You Love The Thunder 8. Running On Empty 9. Band Introductions 10. Love Needs A Heart 11. The Late Show 12. The Pretender 13. The Load Out / Stay (Intro only) Jackson Browne - Vocals, Guitar, Piano, David Lindley - Guitar, Piddle, Vocals Craig Doerge - Keyboards Jim Gordon - Drums Bob Glaub - Bass Rosemary Butler - Vocals Doug Haywood - Vocals

Jackson Browne,David Lindley ジャクソン・ブラウン/OH,USA 1978

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