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Bob Dylan ボブ・ディラン/CA,USA 9.8.1989 Mike Millard 1st Gen

またまたマイク・ミラードの膨大な録音コレクションから衝撃の発掘!彼が録音したボブ・ディランのコンサートと言えば一連の1978年LAユニバーサル・アンフィシアターと79年ウォーフィールド・シアターでの録音が数年前に出回り、それらのすべてがリリースされて好評を博していました。世界中のマニアにとって、ミラードが遺してくれたディランの音源は78年から79年にかけてだと思われていたのですが、それから10年後、再び彼がディランのショーを録音していたとは!今回発掘された新たなるミラード録音は1989年9月のコスタ・メサ。89年にこの地で彼が遺してくれた音源と言えば8月のニール・ヤングのステージを捉えた「COSTA MESA 1989MIKE MILLARD FIRST GENERATION TAPES」が記憶に新しいところですが、それから数週間後、再びコスタ・メサのパシフィック・アンフィシアターを訪れたミラードは久しぶりにディランのショーの録音を敢行したのです。ここには非常に興味深い事実が隠されている。当時ニールは「FREEDOM」、ディランは「OH MERCY」といった具合でそれぞれにアルバム・アーティストとしての復活を高らかに宣言した名作のリリースを直前に控えた時期であったという。それらのアルバムがリリースされて彼らの復活が確固たるものとなるのですが、まるでミラードは二人のアーティストが息を吹き返しつつあったことを嗅ぎつけたかのごとく、それぞれのショーを久々に見に行っていたということになるかと。さらに興味深い事実がもう一つ。89年のディランともなれば高音質なオーディエンス録音がゴロゴロしている印象が強い。ところがこの日に限って今まで出回っていた音源の音質は残念なレベルで、実際にファンサイトなどでは音質ランクが「C」と称されていたのです。今回JEMSがミラード音源を公開する際にも「過去の音源は音質Cランク」であったと触れたほど。89年のオーディエンス録音でクオリティがB級以下なレベルというのはキツイ。そのせいでこの日の音源は今まで限られたトレーダー間にしか広まっていなかったのですが、それは希少な音源だったからではなく、あまりに音質が悪かったから。相当なマニアでもこの日を聞いた人は少なかったと思われます。こんな状況の中で突如現れたミラードによる録音はまるで別次元な高音質。今回も安定のオンな音像と抜群の音質。唯一「Rank Strangers To Me」の終盤でテープチェンジによるカットが生じてしまったのですが、幸いにも演奏が止まりかけているところであり、今回の公開に際してJEMSがその個所をつまんでくれましたので、カットと言ってもほとんど気にならないレベル。確かにこの微弱なカットを従来の音源で補填することは可能でしたが、あまりに音質の差があることから、あえて処理は加えませんでした。それほど今回もミラード・クオリティが冴えわたっています。そして名作「OH MERCY」のリリースを直前に控えたディランとバンドの演奏は絶好調。そもそもGE・スミスがギタリストだった88年や89年は総じて演奏レベルが高く、それが89年になるとセットリストの目まぐるしい変化も加わってマニアにはたまらない時期。それを限定プレスCDにてリリースされてきた6月の「HAGUE 1989」と8月の「HOT AUGUST NIGHT 1989」が証明してくれていましたが、今回の9月はコスタ・メサでの演奏も素晴らしいもの。この時期のディランは一切MCを発さずサクサクと曲が進むステージを繰り広げていたのですが、それほどまでボルテージ高めに歌い続けるディランの力強さと言ったら。よって前半は文字通り押せ押せムードでバンドを従えた激しい演奏が続くのですが、そこから一息つくようなGE・スミスと二人で演奏されるアコースティック・パートがいよいよ素晴らしい。おまけにこの日はディランがファーストアルバムで歌っていた「Baby Let Me Follow You Down」をこのコーナーで歌っていて、正に初心に帰ったかのような演奏が最高。66年のようなザ・バンドをバックにした攻撃的な演奏もよいのですが、ここでのアコースティックな演奏とディランの力強い歌は格別。この日もう一つのレアな演奏がヴァン・モリソンのカバー「One Irish Rover」この年のディランが好んで歌ったカバー曲の一つですが、曲調とバンドのサウンドの相性が非常によく、なるほどステージ映えするレパートリーと化していたことが解ります。そしてディランを支えるGE・スミスのギタープレイは連日で素晴らしかった訳ですが、この日の彼はいつも以上にノリノリなのが明らか。その最たる例がオープニング「Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine)」でリフを弾きつつ間にローリング・ストーンズ「The Last Time」のリフをサラリと交えてみせた場面。この一瞬もクリアに聞き取れてしまうのがさすがはミラード録音。彼の音源は今回もマニアの期待を裏切りません。「HAGUE 1989」、「HOT AUGUST NIGHT 1989」に続き、89年ディラン9月のステージ「まずはこれから」な一枚の誕生です! Live at Pacific Amphitheatre, Costa Mesa, CA, USA 8th September 1989 ULTIMATE SOUND Disc 1 (31:39) 1. Intro 2. Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine) 3. Positively 4th Street 4. Leopard-Skin Pill-Box Hat 5. I Want You 6. Ballad Of A Thin Man 7. Highway 61 Revisited Disc 2 (58:56) 1. It's All Over Now, Baby Blue 2. Baby Let Me Follow You Down 3. Don't Think Twice, It's All Right 4. Rank Strangers To Me 5. One Irish Rover 6. It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry 7. I'll Remember You 8. I Shall Be Released 9. Like A Rolling Stone 10. Mr. Tambourine Man 11. All Along The Watchtower Bob Dylan - vocal & guitar G. E. Smith - guitar Tony Garnier - bass Christopher Parker - drums

Bob Dylan ボブ・ディラン/CA,USA 9.8.1989 Mike Millard 1st Gen

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