著名な音楽評論家、故F田氏が1969年に渡米した際に録音した、ニューポート・ジャズ・フェスティバルにおけるレッド・ツェッペリン、ジェスロ・タルらのライヴ音源を、オリジナル・マスター・カセットより収録。(テープはTDK、C-90F)。氏はこのあとに行われた7月12日のブラインド・フェイスのニューヨークMSG公演も録音しており、それは旧MPレーベルより音盤化されました。レッド・ツェッペリンはテープの冒頭に3曲収録されており、音質はこの時代としては抜群に良いレベルのオーディエンス録音です。音の劣化や割れもありません。ただ残念なことに、氏はDazed & Confusedの7分目位から場所を移動し始め、次第に音が遠くなってしまいます。その間、同行者との会話や歩いている際のノイズが聴こえます。8:40での「ジミー・ペイジって、やっぱテクあるね」という氏の言葉は聞いていて「おお」と思う一瞬です。ファーストアルバムのリリース約半年後、伝説の初来日公演実現がこの2年2ヵ月後の遥か先であることを考えると、この時期のステージを日本人有名音楽評論家が見ていたという事実は歴史的にも凄いことと感じます。ツェッペリンの収録時間は約20分と短いわけですが、収録されている時間は短くともフルステージを収録ししている既発盤の音質とは比較にならない程に優れている上に、音源としての重要性は凄い物があると確信致します。これぞ、ヴィンテージ・ブートレッグ・テープの面白さ、と言ったところでしょうか。以降は2NDアルバムを発表したばかりのオリジナルのブラッド・スウェット&ティアーズとフリーキーなブラス演奏を聴かせてくれるローランド・カークから一曲ずつ、そして最後にはジェスロ・タルの33分に及ぶフル・ステージが高音質で収録されています。(冒頭では「ジェスロ・タルってのは凄いんだよ、迫力は」と言う日本語会話が聴こえます。)ロック・ファンなら誰も知っている代表曲を5曲収録しており、凄まじいパフォーマンスは圧巻で、こちらもツェッペリン同様に聴き応え満点です。音質は各バンド全て良好ですが、ツェッペリンが頭一つ飛び抜けて音が良いのが幸運と言って良いでしょう。ファン必聴のオリジナル・ヴィンテージ・テープから、時空を超えた61分をお楽しみ下さい。 Newport Jazz Festival, New Port, Rhode Island, USA 4th-6th July 1969 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) (60:51) LED ZEPPELIN 6th July 1969 1. The Train Kept A Rollin' 2. I Can't Quit You Baby 3. Dazed & Confused BLOOD SWEAT & TEARS 4. You've Made Me So Very Happy ROLAND KIRK 4th July 5. The Theme JETHRO TULL 4th July 6. My Sunday Feeling 7. Bouree 8. A New Day Yesterday 9. Dharma For One 10. Nothing Is Easy