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Steve Winwood スティーヴ・ウィンウッド/CA,USA 1988

名作『ROLL WITH IT』を全米No.1に送り込み、一大全盛期を謳歌していた1988年のスティーヴ・ウィンウッド。その現場を伝える伝説名手マイク・ミラードの大元マスターが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1988年7月24日コスタメサ公演」。『ROLL WITH IT』に伴う”TOUR OF THE WORLD 1988”の一幕を真空パックした超極上オーディエンス録音です。本作は単に素晴らしいウィンウッドのライヴアルバムというだけでなく、ミラードの録音史にとっても重要作なのです。しかし、その意味を語る前にまずはショウのポジション。『ROLL WITH IT』時代と言えば、伝説のソロ初来日も実現しましたので、併せて当時のスケジュールで確認してみましょう。1988年《6月21日『ROLL WITH IT』発売》・7月7日-9月4日:北米(43公演)←★ココ★・9月25日-10月6日:英国(9公演)1989年・3月27日-4月7日:日本(7公演)《冬:『REFUGEES OF THE HEART』制作開始》 これが1988年/1989年のスティーヴ・ウィンウッド。1989年は日本公演だけでしたが、ツアーのメインは発売直後の「北米」レッグ。本作のコスタメサ公演は、その13公演目にあたるコンサートでした。そのショウで記録された本作が、どうミラードにとって特別なのか。実は、長いブランクからの復帰作だったのです。ミラードは70年代に無数の名作を残し、90年代初頭まで活動していたことで知られますが、常に録音し続けていたわけではありません。1983年の後半に突如として活動を停止し、そこから約5年間は作品を残していないのです。なぜ録音を止めたのか、なにがきっかけで再開したのか……それは故人を知る仲間内でもまだハッキリしていないそう。現在有力な説としては「1983年の後半に逮捕され、それ以降は当局にマークされていた」というもの。活動停止前の最後の録音は1983年12月の“ARMS BENEFIT CONCERT”だったそうですが、ミラードにとっては再逮捕の危険を冒してでも臨みたいショウだったのかもしれません。ともあれ一度は引退していたミラードが約5年ぶりにテーパーとして復帰した第一作、それが本作なのです。そんな本作のサウンドは、ブランクがウソのように見事な名録音。とにかく距離感がなく、輪郭もクッキリと際立った超ダイレクト・サウンド。音色的にサウンドボードと間違えはしませんが、オーディエンス特有のスカスカ感がまるでなく、中低音も密度たっぷりなパワフル録音なのです。実のところ、あまりにもダイレクトなために開演パートでは重低音のピークにビビリも発生している(さすがにカンが鈍った!?)のですが、それも即座にリカバリー。世界を酔わせ続ける70年代のスゴ腕が戻ってくるのです。見事なカムバック・サウンドで描かれるのは、大成功ド真ん中のウィンウッドが映えるフルショウ。”TOUR OF THE WORLD 1988”というと、WESTWOOD ONEで放送されたマンスフィールド公演のラジオ音源が大定番ですが、あのFMサウンドボードはあくまで放送枠に沿って編集されたもの。一気貫通の本作は曲順だけでなく、曲数も多いのです。ここで比較しながらセットも整理しておきましょう。ソロ(13曲)・アーク・オブ・ア・ダイヴァー:While You See A Chance・トーキング・バック・トゥ・ザ・ナイト:Help Me Angel(★)/Valerie・バック・イン・ザ・ハイ・ライフ:Freedom Overspill/Take It As It Comes(★)/ The Finer Things/Split Decision(★)/Higher Love/Back In The High Life Again・ロール・ウィズ・イット:Put On Your Dancing Shoes/Hearts On Fire(★)/Don't You Know What The Night Can Do?/Roll With It その他クラシックス(4曲)・THE SPENCER DAVIS GROUP: I'm A Man(★)/Gimme Some Lovin'・TRAFFIC:The Low Spark of High Heeled Boys/Glad ※注:「★」印はマンスフィールド公演のFM放送でも聴けなかった曲。……と、このようになっています。マンスフィールド放送と同じ曲がすべて演奏され、さらに5曲上乗せされたフルセット。ソロの各アルバムがボリュームアップしているだけでなく、THE SPENCER DAVIS GROUP時代の「I’m A Man」も楽しめる。さらにポイントなのが、当時ならではの名曲群。ウィンウッドは1991年にソロ活動に区切りを付けてTRAFFIC再結成へと進むわけですが、ここでは「Valerie」「Split Decision」「Hearts On Fire」「Don't You Know What The Night Can Do?」など、ソロ再始動後にはあまり歌わなくなったナンバーも披露される。もっと言えば、「Help Me Angel」「Take It As It Comes」「Put On Your Dancing Shoes」あたりは、このツアーまででレギュラー落ちする。そんな美味しいレパートリー達をミラードのマジック・サウンドでたっぷりと味わえるのです。大ヒットの風を全身で味わっていたスティーヴ・ウィンウッドと、5年のブランクを越えて第一線に還ってきたマイク・ミラード。まったく分野の異なる2人の天才が同じ時間、同じ場所に居合わせたからこそ生まれ得た音楽文化の傑作です。どちらのファンにも聴き逃せないライヴアルバム。 『ROLL WITH IT』が全米No.1に輝く中で行われた「1988年7月24日コスタメサ公演」の極上オーディエンス録音。約5年間録音から遠ざかっていたミラードの復帰作なのですが、そのサウンドはブランクがウソのように見事。とにかく距離感がなく、輪郭もクッキリと際立った超ダイレクトで、中低音も密度たっぷりなパワフル録音です。ソロ・キャリアを総括するようなセットが素晴らしく、「Split Decision」「Hearts On Fire」「Take It As It Comes」「Put On Your Dancing Shoes」等々、当時ならではの美味しい名曲もたっぷりと楽しめます。 Live at Pacific Amphitheatre, Costa Mesa, CA, USA 24th July 1988 TRULY PERFECT SOUND Disc 1 (71:53) 1. Intro 2. Freedom Overspill 3. Take It As It Comes 4. Help Me Angel 5. Put On Your Dancing Shoes 6. Hearts On Fire 7. Don't You Know What The Night Can Do? 8. The Finer Things 9. The Low Spark of High Heeled Boys 10. Glad 11. Band Introductions 12. I'm A Man Disc 2 (40:57) 1. While You See A Chance 2. Split Decision 3. Roll With It 4. Valerie 5. Higher Love 6. Back In The High Life Again 7. Gimme Some Lovin' Steve Windwood - vocals, guitar, keyboards Anthony Crawford - guitar, vocal Mike Lawler - keyboards Randall Bramblett - saxophone, keyboards Hollie Ferris - trumpet, keyboards, Vocals Michael Rhodes - bass Russ Kunkel - drums Bashiri Johnson - percussion LeAnn Phelan - vocals

Steve Winwood スティーヴ・ウィンウッド/CA,USA 1988

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