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Black Sabbath ブラック・サバス/OH,USA 1986 Upgrade

BLACK SABBATH史でも秘境の極地であるグレン・ヒューズ時代。その最高傑作ライヴアルバムがまさかのアップグレード。その最高傑作が記録されたのは「1986年3月21日クリーヴランド公演」。そう、かつてShadesレーベルから登場した大名盤『FIRST & BEST』のアップグレード盤なのです。その内容に触れる前に、まずはグレン時代の基礎知識。グレンはトニー・アイオミと三度『SEVENTH STAR』『THE 1996 DEP SESSIONS』『FUSED』タッグを組みましたが、ステージ共演は1986年(5公演)と2010年(1公演)だけ。2010年はロニー・ジェイムズ・ディオの追悼公演でヨルン・ランデと分け合うゲスト参加でしたので、正式なリード・シンガーとしては50年の歴史上でも5公演しかありませんでした。まずは、そんな1986年の流れを振り返ってショウのポジションを確かめてみましょう。《1月28日『SEVENTH STAR』発売》・3月14日:リハーサル・3月21日-26日:北米#1(5公演)←★ココ★ 《グレン解雇:レイ・ギラン加入》・3月29日-4月19日:北米#2(14公演)・5月21日-6月4日:英国(12公演)《10月『THE ETERNAL IDOL』制作開始》 【グレン時代のNo.1サウンドが最高峰を更新】これが1986年のBLACK SABBATH。アイオミのソロに友情出演したつもりだったグレンは、いつの間にやらサバスの正式シンガーとしてツアーにも帯同することに。その経緯に納得していなかっただけでなく、悪化したドラッグ癖やツアー前の喧嘩で眼窩底も骨折。心身共にズタボロのままツアーが開始され、わずか5公演で降板。本作のクリーヴランド公演は、その「北米#1」の1公演目。グレンとの初演だったわけです。そんなショウで記録された『FIRST & BEST』は、その名の通り「最初で最高」でした。「最高」の理由はいくつかあるのですが、まず何と言っても素晴らしいのがサウンド。実のところ、グレンが参加した5公演(+リハーサル)はすべてオーディエンス録音が残されているのですが、そのほとんどが今イチなものばかり。長年「聴けるだけ有り難い」レベルでした。その歴史を終わらせたのが2010年に登場した『FIRST & BEST』。あくまで歓声も生々しいヴィンテージ・オーディエンスなのですが、そのクリアさ鳴りの美しさは他公演とは別次元。キーボードも含めた5人の演奏が1音1音までクッキリと鮮やかで、金属光沢を感じさせるほど。他の録音が「何とか聞き取ろう」という意志が必要な記録資料レベルなのに対し、『FIRST & BEST』は無心に浸りきれ、素晴らしさに酔いしれる音楽作品レベルだったのです。それほどの名作『FIRST & BEST』は大人気のうちに完売・廃盤。登場から10年を経た現在も超える物のない「グレン時代の最高傑作」であり続けています。そして、本作はそんな名作を細心マスタリングでブラッシュアップした最高峰更新盤なのです。何と言っても圧倒的なのが、さらなるクッキリ感とセパレート感。『FIRST & BEST』はグレン録音しては鮮やかとは言っても鳴りに塊感も否めず、特にヴォーカルはバンド・サウンドの中に埋没しがちでした。ところが本作は楽器1つひとつが輪郭までクッキリと浮き立ち、綺麗にセパレート。ヴォーカルは単語1つのニュアンスまで聴き取れ、ドラムの鳴りはまるでサウンドボードのように輝いている。デジタル・リマスターは魔法ではなく、改善できる音とできない音の差が激しいのですが、この録音は幸運にも後者だった。元々グレン時代No.1だったサウンドが一皮も二皮も剥けて生まれ変わっているのです。 【曲数もパフォーマンスもNo.1の大名盤】そんなNo.1サウンドで描かれるショウもまた、グレン時代の最高峰。前述の通り、グレンはツアー前の喧嘩で眼窩底骨折となっていたわけですが、その影響は日に日に悪化。最後の何日かではMCで「風邪をひいているんだ」と言い訳するほど枯れてしまいました。しかし、本作は初日。すでに骨折はしていたものの、まだまだ本来の美声を聴かせてくれるのです。さらに決定的なのがセット。初日ならではの試行錯誤によって美味しい激レア曲もあるのです。ここで、フルショウの内容を整理しておきましょう。オジー時代(5曲)・黒い安息日:Black Sabbath ・パラノイド:War Pigs/Iron Man(★)/Paranoid・マスター・オブ・リアリティ:Children Of The Grave ロニー時代(4曲)・ヘヴン&ヘル:Children Of The Sea/Neon Knights/Heaven And Hell・悪魔の掟:The Mob Rules その他(5曲+α)・セヴンス・スター:Danger Zone/ Angry Heart(★)/Heart Like A Wheel/No Stranger To Love/Turn To Stone・メドレー:Symptom Of The Universe/Sweet Leaf/Zero The Hero/Sphinx (The Guardian)/Seventh Star※注:「★」印はグレン時代でこの日だけの激レア曲。……と、このようになっています。バランス的には「オジー曲」「ロニー曲」「新曲」で三等分した感じで、新曲も貴重ならグレンが歌うクラシックスもレア。中でも激レアなのが「Iron Man」と「Angry Heart」。グレンが「Iron Man」を歌ったのは、後にも先にもこの日だけですし、「Angry Heart」が演奏されたのも半世紀に及ぶサバス全史でこの日だけ。しかも、他公演ではこの2曲がカットされても追加曲はなく、本作1本で「グレンSABBATHの全曲」が押さえられるのです。三度もパートナーとなり「隠れた名コンビ」だったトニー・アイオミ&グレン・ヒューズ。そんな彼らのフルショウを味わえる頂点のライヴアルバムです。曲数も、パフォーマンスも、サウンドもベスト……そんな象徴盤が最高峰を更新した新名盤。「1986年3月21日クリーヴランド公演」の傑作オーディエンス録音。グレン・ヒューズ時代の頂点作として大人気となった名盤『FIRST & BEST』をブラッシュ・アップ。更に向上したクッキリ感とセパレート感が絶大で、楽器1つひとつが綺麗にセパレートされ、特にバンド・サウンドに埋もれがちだったヴォーカルも輪郭までクッキリと浮き立つ。サウンドだけでなくショウもベストで、他公演では聴けない「Iron Man」「Angry Heart」も披露され、怪我で声が出なくなってしまうグレンも初日なので快調。あらゆる意味でグレン時代サバスの頂点に立つ最高傑作です。 Live at Cleveland Public Hall, Cleveland, Ohio, USA 21st March 1986 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(UPGRADE) Disc 1 (49:26) 1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. Danger Zone 5. War Pigs 6. Angry Heart 7. Heart Like A Wheel 8. Children Of The Grave 9. Symptom Of The Universe 10. Sweet Leaf 11. Zero The Hero 12. Sphinx (The Guardian) 13. Seventh Star Disc 2 (52:31) 1. Iron Man 2. No Stranger To Love 3. Neon Knights 4. Black Sabbath 5. Turn To Stone 6. Drum Solo 7. Heaven And Hell 8. Guitar Solo 9. Sabbath BloodySabbath / Heaven And Hell(reprise) 10. Paranoid Tony Iommi - Guitar Glenn Hughes - Vocals Dave Spitz - Bass Eric Singer - Drums Geoff Nicholls - Keyboards

Black Sabbath ブラック・サバス/OH,USA 1986 Upgrade

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