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Ratt ラット/London,UK 2.19.1986

欧州侵攻を計り、本格的な全英ツアーに乗り出した1986年のRATT。その現場を伝える新発掘マスターが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1986年2月29日ロンドン公演」。伝統の名会場“ハマースミス・オデオン”3DAYSの初日で記録された絶品オーディエンス録音です。黄金時代のRATTと言えば、先日も『MONSTERS OF ROCK 1985』が好評を賜り、今週は来日公演の決定盤『YOKOHAMA 1986 DEFINITIVE MASTER』も同時リリース。まずは、そんな名作群のポジションを当時のスケジュールでまとめて確認しておきましょう。1985年・1月4日:ホノルル公演・3月20日-27日:日本#1(6公演) 《6月13日『INVASION OF YOUR PRIVACY』発売》・6月18日-8月13日:北米#1a(41公演)・8月17日:ドニントン公演 ←※MONSTERS OF ROCK 1985・8月20日-12月31日:北米#1b(86公演)1986年・2月6日-28日:英国(17公演) ←★ココ★ ・4月7日-28日:日本#2(17公演)←※YOKOHAMA 1986・4月30日:アンカレジ公演《8月9日『DANCING UNDERCOVER』発売》・12月4日-31日:北米#2(18公演) これが1985年/1986年のRATT。実のところ、上記2作と本作はすべて“INVASION OF YOUR PRIVACY Tour”の記録。彼らにとって『MONSTERS OF ROCK 1985』が初渡英だったわけですが、その8ヶ月後にオジー・オズボーンの前座として全英ツアーが実現。本作のハマースミス公演は、そんな「英国」10公演目にあたるコンサートでした。ちなみに、当時のオジーは“THE ULTIMATE SIN Tour”で、ギタリストはジェイク・E・リー。ジェイクは元RATTでもあり、新旧メンバーが集ったツアーでもありました。そんなショウで記録された本作は、クリアな瑞々しさが眩しい絶品オーディエンス録音。サウンドボード間違えるほどド密着ではないものの、だからと言って遠さも感じられず、透き通った空気感がキラキラと輝く。そのド真ん中を貫く芯はレーザー光線の如く真っ直ぐ鮮やかで、ディテールも鮮明。当店のお客様向けに表現しますと「まるでキニー録音」な感じの美録音なのです。しかも、本作は『MONSTERS OF ROCK 1985』の姉妹作と言っても良い。かの名作も本作も今話題の「G.Mann」コレクションなのです。厳密に言いますと本作は「G.Mann」本人ではなく、どうやら親しい友人が録音した1stジェネ・マスター。機材や手ほどきのレクチャーをしたのかは分かりませんが、音の個性が似ており、トランスファーも仕上げも「G.Mann」。姉妹が正確でないなら「従兄弟録音」といったところでしょうか。そんなフレッシュ・サウンドで描かれるのは、『MONSTERS OF ROCK 1985』とはまたひと味違った初期名曲の濃縮。同ツアーの従兄弟録音ですので、比較しながら整理しておきましょう。インヴェイジョン・オブ・ユア・プライヴァシー(6曲)・Dangerous But Worth The Risk(★)/Give It All(★)/You Should Know By Now(★)/Never Use Love/Lay It Down/ You're in Love クラシックス(5曲)・ラット:Walkin' the Dog(★)/You Think You're Tough/Sweet Cheater・情欲の炎:Wanted Man/Round and Round ※注:「★」印は初渡英の名作『MONSTERS OF ROCK 1985』で聴けない曲。……と、このようになっています。『MONSTERS OF ROCK 1985』では持ち時間が30分ほどでしたが、こちらは前座とは言っても約50分。ボリュームアップした名曲群が楽しめるのです。そして、その演奏ぶりも素晴らしい。テンションは大舞台の一発勝負だった『MONSTERS OF ROCK 1985』の方が勢いがありましたが、一歩間違えると崩れてしまいかねない爆走感もありました。それに対し、本作はグッと完成度の高いアンサンブルで本領発揮。もちろん、たかが約50分で若きRATTが疲れるはずもなく、終始全力運転であり、その上でビシッとした整合感まで宿っているのです。公式ライヴアルバムに恵まれないだけにライヴの本領が今いち知られていないバンドですが、その苛烈なパフォーマンスはLAメタルの旗手に相応しい。そんな黄金時代のステージを本生100%サウンドで現場体験できる新発掘ライヴアルバムです。本作自体が歴史的な記録でもありますが、従兄弟作『MONSTERS OF ROCK 1985』と併せることで英国侵攻に燃えていた彼らの姿をよりハッキリと感じられる。いきなり一世一代の大舞台“MONSTERS OF ROCK”で英国デビューを飾り、帝王オジーに付き従って英国制覇へ乗り出していった黄金時代のRATT。「1986年2月29日ハマースミス・オデオン公演」の絶品オーディエンス録音。透き通った空気感のド真ん中をレーザー光線のように真っ直ぐ鮮やかな芯が貫く名録音で、まるでキニー録音のような美しいサウンド。初渡英の名作『MONSTERS OF ROCK 1985』と同じ“INVASION OF YOUR PRIVACY Tour”でありながら、持ち時間も長くより一層多彩な初期の名曲群が楽しめる。『MONSTERS OF ROCK 1985』の続編としても楽しんでいただきたい傑作ライヴアルバムです。 Live at Hammersmith Odeon, London, UK 19th February 1986 PERFECT SOUND (49:40) 1. James Bond Intro 2. Dangerous But Worth the Risk 3. Give it All 4. Wanted Man 5. You Should Know by Now 6. Never Use Love 7. Warren DeMartini Guitar Solo 8. Walkin' the Dog 9. Robbin Crosby Guitar Solo 10. You Think You're Tough 11. Lay it Down 12. You're in Love 13. Drum Solo 14. Sweet Cheater - Encores (cut, Tape Flip ?) 15. Round and Round Stephen Pearcy - Vocals Warren De Martini - Guitar Robbin Crosby - Guitar Juan Croucier - Bass Bobby Blotzer - Drums

Ratt ラット/London,UK 2.19.1986

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