Virginレコード栄光の第一弾にして、プログレッシヴ・ロック究極盤であるマイク・オールドフィールドの『TUBULAR BELLS』。歴史的大名盤の激レアな初CD盤がリリース決定です。 【超プレミアな初回日本盤CD】その初CD盤とは、1984年9月5日にリリースされた日本製の旧規格CD『VDP-64』。その極上クオリティ盤から精緻に復刻された1枚です。旧規格盤というのは値崩れするモノと高騰するモノで両極端ですが、本作は思いっきり後者。今や中古でも数万円は当たり前で、帯付き美品なら6桁の値は付くという超プレミア盤です。初CD化という稀少価値もあるわけですが、高価の要因は何と言ってもサウンド。PINK FLOYDの『WISH YOU WERE HERE』『ANIMALS』でも有名ですが、80年代初期の日本盤CDには特別なのです。ご存知の通りCDはPHILIPSとSONYによる規格だったわけですが、その極初期には新メディアを普及させるために様々なジャンルの名盤がCD化。クラシック先導でリリースされていきましたが、ポップスやロックからも定評の大定番が厳選されてCD化されていった。その1つが『TUBULAR BELLS』なのです。そして、ここでポイントなのは後年のCD化とは違ってプレス工場が全世界でも数カ所しかない時代であり、流れ作業が確立していなかった事。後のようにコピー・マスターを各国にバラ巻いて個別にプレスするのではなく、最もジェネの若いマスター(もしくはオリジナル・マスターテープ現物)を借り受け、日本独自にデジタルトランスファー。CDの特性も分からなければ、どんな音に仕上げるかの指標もなく、ただシンプルにコンプレッションも施さないフラット・トランスファーなCDが製造された。そう、アルバムが制作された約10年という若々しいマスターテープが保持していたピュアなサウンドが未加工のまま聴けるCDなのです。 【最もマスター・テープに近い原初の『TUBULAR BELLS』】そのサウンドは圧倒的なまで無作為/無加工のナチュラル感。リミックス盤ではダイナミズムや空間感覚が強調され、「こんな音もあるんですよ」と言いたげな仕上がりになっていましたが、本作は懐かしいオリジナル通りのミックスでありつつ、制作から11年というマスターテープの若さとダイレクトなディテールで音世界に深みを与えている。例えば、ベース。グイグイ前に出てくるリミックスと違ってオリジナル・ミックスはギターやシンセを裏から押し上げるように録音されていますが、その低音ヴァイヴが細かくリッチ。何気なく聴き流しても自然と厚みが身体に染み入ってきますし、ヘッドフォンで集中すると低音のうねりが多重録音された楽器群を縫うようにしてアンサンブルを1枚のタペストリーにまとめ上げているのがよく分かる。もちろん、ベースはあくまで例であり、入れ替わり立ち替わり主役を張っては舞台から去っていく無数の楽器1つひとつにリアリティがある。単に「出している音が鮮明」という次元ではなく、その楽器の弦やボディがそこにあって、実際に振動しているという現実感が宿っているのです。2400回もの多重録音の末に生まれ得た『TUBULAR BELLS』。その原初の姿を当時そのままに描き出した希代の初CD盤です。後年のリミックス/リマスター盤は伝説アルバムにどんな音が入っていたのかが面白かったですが、言わばそれは「答え合わせ」。放射線分析の結果で名画再検証するようなものです。それに対して本作にはそういう作為はゼロ。当時は誰も知らなかった「曲・世界観」を第一としたオリジナルの価値観に忠実で、もっともマスター・テープ現物に近い音をデジタル化した1枚なのです。望んでも数万以上の出費(と良い盤質のものに出逢う幸運)がなければ触れる事も出来ない幻の『TUBULAR BELLS』。フラットなマスター・サウンドで聴ける、激レア・1984年ビクター初盤CD(世界初CD)。圧倒的なまで無作為/無加工のナチュラル感は圧巻!! Taken from the original Japanese CD (VDP-64) (48:54) 1. Part One 2. Part Two