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Jeff Beck ジェフ・ベック/Tokyo,Japan 4.10.2010

7年ぶりの新作『EMOTION & COMMOTION』が全米11位まで駆け上がるヒット(ちなみに全英では21位でジェフ史上最高位)となり、成功の風を全身に受けて来日も果たした2010年のジェフ・ベック。その現場を極上体験できるオリジナル録音がリリース決定です。そんな本作に吹き込まれているのは「2010年4月10日:JCBホール」公演。その超・極上オーディエンス録音です。今週は同じ2010年ジャパン・ツアーの姉妹作『FINAL COMMOTION』も登場しますので、まずは当時のスケジュールを振り返り、ショウのポジションを確認しておきましょう・4月5日:中京大学文化市民会館・4月7日:グランキューブ大阪 ・4月8日:アルカイックホール・4月10日:JCBホール ←★本作★・4月12日:東京国際フォーラム・4月13日『FINAL COMMOTION(東京国際フォーラム)』 以上、全6公演。大雑把に「西日本3公演+東京3公演」という構成で、姉妹作の『FINAL COMMOTION』は最終日のライヴアルバム。それに対し、本作のJCBホールは東京初日にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、まさに「超」付きの極上オーディエンス。実のところ、ジェフの来日公演は耳の肥えた音楽マニアが集うだけあって、録音も極上で当たり前。特に人気の東京公演は日本屈指の名手が凌ぎを削る激戦区であり、特に本作のJCBホールは東京3公演でも唯一のソールドアウト・ショウでもある。本作は、そんな過酷なショウにおいてNo.1を勝ち取った伝説の名録音なのです。実際、本作から流れ出るサウンドは心が洗われるほどに美しい。録音家自身から提供されたDATマスターからダイレクトにデジタル化された銘品なのですが、距離感もない極太の芯や細やかなディテールは「まるでサウンドボード」と呼ぶに相応しい。ただ、そう簡単に終わらせては録音に対して失礼にあたるような気がしてならない。クッキリとした芯から立ち上る(極々うっすらとした)鳴りは味気ないPAの出音に得も言われぬ艶を与え、甘露のような甘いトーンを生み出している。もちろん、鳴りによって輪郭がボケるような事もなく、キリッとした締まりが終始揺らぐことなく、4人が紡ぐ1音1音が重なり合っても混じる事がない。文句ナシにサウンドボード級でありつつ、「オーディエンスでしかあり得ない美」も併せ持った美録音なのです。そんな美音で描かれるのは、ノリにノッたジェフの熱演が光るフルショウ。ただし「大名演」というわけでもありません。実のところ、2010年はジェフにはありがちな来日パターンに沿っていました。そのパターンとは「初日が今ひとつな出来で、場数を踏むほどにぐんぐんアンサンブルが向上する」というもの。ただし、単に後の方が良いというほど単純でもなく、「途中で勢いあまってボロが出る」もセットでパターンなのです(もちろん、このパターンにハマらない来日も珍しくはありません)。2010年で言いますと初日の名古屋(4月5日)はワーストであり、その後の大阪地区2公演でグイッと向上。しかし、JCBホール(本作)でミスが多発し、東京国際フォーラム2公演がハイライトの大名演になったのです。しかし! 「なんだダメな日か」と諦めるのも気が早い。ツアー中盤で好調のジェフにミスが増えるのは、勢いあまってのこと。それは本作にも当てはまり、ミスが多いにも関わらずジェフ自身はツアーNo.1と言えるほどの上機嫌。日本後MCや観客タッチに留まらず、演奏面でも恐れずにどんどん攻める(からミスもする)意欲溢れるハイテンションなフレーズが味わえるのです。東京3日間で唯一の完売公演であり、だからこそ燃えるジェフの熱演が楽しめるライヴアルバムの大傑作です。激戦のショウで「ベスト録音」の称号まで勝ち取った王者の2枚組。 Live at JCB Hall, Tokyo, Japan 10th April 2010 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1(45:20) 1. Opening 2. Eternity's Breath 3. Stratus 4. Led Boots 5. Corpus Christi Carol 6. Hammerhead 7. Mna Na Heireann 8. Bass Solo 9. People Get Ready 10. Rollin' And Tumblin' 11. Never Alone Disc 2(55:19) 1. Big Block 2. Somewhere Over The Rainbow 3. Blast From The East 4. Angel (Footsteps) 5. Dirty Mind 6. Brush With The Blues 7. (I Want To Take You) Higher 8. A Day In The Life 9. How High The Moon 10. Nessun Dorma 11. Cause We've Ended As Lovers Jeff Beck - Guitar Jason Rebello - Keyboards Rhonda Smith - Bass, Vocal Narada Michael Walden - Drums

Jeff Beck ジェフ・ベック/Tokyo,Japan 4.10.2010

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