ニール・ヤングが当時の妻ペギと共に長年に渡って開催していたブリッジ・スクール・ベネフィット。このイベントが画期的だったのは「アンプラグド」という言葉が流行る前からアコースティック編成のライブを前提として毎回行われており、おかげで出演アーティストとがレアなアコースティック・パフォーマンスを繰り広げるという事から話題を振りまいていたのも懐かしいところ。1986年からスタートしたイベントですが、その最初の10年など、もはやビンテージと言えるほど毎年レアな演奏が繰り広げられていたものです。中でも主催のニール自身が繰り広げたステージは毎回が話題を呼んでおり、マニアの間で高い人気を誇っていたのが1990年。何と言ってもこの年のニールは初めてクレイジー・ホースを率いてブリッジのステージに上がったとう点が画期的で、常にエレクトリックなサウンドを身上としていたクレイジー・ホースにしても完全アコースティックなスタイルでライブを披露したのはこの時が初めてだったのです。おまけに名作「RAGGED GLORY」を完成させ、このブリッジの数週間後には「WAY DOWN IN THE RUST BUCKET」として晴れて今年リリースされたサンタ・クルスでのギグを控えるという、正に絶頂にあったタイミングそんな歴史的なアコースティック・ステージは内容も貴重さたっぷり。まずイベントのオープニングにて「Lotta Love」を演奏、その後トリで披露されたステージは堂々たるクレイジー・ホース・クラシックのオンパレード。当時は新曲だった「RAGGED GLORY」収録曲も今や歴史の一部。そんな中でも「Mansion On The Hill」やクラシック「Everybody Knows This Is Nowhere」をアコースティックかつフルバンドというフォーメーションで演奏してみせたのはこの時だけ。さらに名曲「Helpless」をアルバムバージョンと同じキーで演奏してくれたのも何気にこの日が最後というレアな場面。そして自身のステージを終えたエルヴィス・コステロが「Down By The River」で加わった事は当時から話題を呼びました。このようにレア度満点な1990年のブリッジ出演だった訳ですが、同イベント歴代パフォーマンスをまとめたコンピレーションにて「Love And Only Love」や「Down By The River」などがオフィシャルリリースされた実績があったものの、どれもリリース形態が配信オンリー。何よりニール&ホースの超レアなアコースティック・ステージの全貌は日の目を見ずじまい。それどころかオーディエンス録音すらトレーダー間に広まらないという、ブリッジの歴史においても伝説の回とされていたほどだったのです。そんな幻の回のオーディエンス・マスターが今年に入って遂に出土。1990年という近代の音源としては稀に見るほどレアな存在だったブリッジのステージの記録がようやくお目見えしてくれました。ここまで書いてきたように、内容だけでも世界中のニール・マニア感涙のステージだった訳ですが、その音質が実に素晴らしい。出音が控えめになりがちなアコースティック・ショーを捉えた音源でありながら「まるでサウンドボード」と形容したくなるようなオンな音像には驚きを禁じえません。ところが今回の音源、マスターの段階からピッチが高いという問題が玉に瑕。この問題を丁寧にアジャスト。オフィシャル「WAY DOWN IN THE RUST BUCKET」の前哨戦としてクレイジー・ホースを率いて行われた伝説のアコースティック・ステージが最高音質のオーディエンス録音にて遂にリリース!Shoreline Amphitheatre, Mountain View, CA, USA 26th October 1990 TRULY PERFECT SOUND Bridge School Benefit 4 (47:20) 1. Opening Intro 2. Lotta Love 3. Outro 4. Neil introduces Crazy Horse and Thanks people for coming 5. Love And Only Love 6. Everybody Knows This Is Nowhere 7. Days That Used To Be 8. Helpless 9. Mansion On The Hill 10. Down By The River (with Elvis Costello) 11. Neil thanks 12. Rockin' In The Free World 13. Neil & Pegi thank all