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Rolling Stones ローリング・ストーンズ/AZ,USA 1981 Upgrade

もはや懐かしの「CONCERT VAULT」サイトが公開してくれたストーンズ・ライブのステレオ・サウンドボード録音のバージョンアップ第一弾としてリリースされた「TAMPA 1994 REMASTER」はおかげさまで大好評を博していますが、あのサイトがもっとも多くの音源を公開してくれたのは1981年のアメリカ・ツアー。そのどれもがPAアウトのサウンドボードではなくマルチトラック録音からラジオ用に用意されたと思しきラフミックス音源ばかりだったことにも驚かされたものです。宝の山とも呼べた大量の音源公開。当時それらは世界中のマニアに大きな衝撃を与えてくれた一方で問題がなかった訳ではない。例えば前回の「TAMPA 1994 REMASTER」場合はステージ上で生じていたトラブルまで収録されてしまい、リリース当初はそれがノイズだと誤解された訳ですが、反対にノイズがはっきりと混入されてしまった場合もあったのです。それが今週再発される1981年のサンデビル・スタジアム。映画「LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER」で野外会場ロケーション用の撮影が行われた日としてマニアには有名でした。1990年代末にはVGPレーベルがマルチトラック録音から映画用の音声向けに作られたと思しき音源を元にした「SATISFACTION GUARANTEED」(以下既発盤と称します)の登場によってさらにマニアの間で決定的な地位を獲得したこの日ですが、それとは用途が違うラジオ放送用にマルチトラックから作られたのが今回の「CONCERT VAULT」サイトのバージョン。ラフミックスとは言えど元がマルチトラック録音ですのでキースとロニーそれぞれのギターのステレオ・セパレーションなどは申し分なく、パッと聞いた感じではオフィシャルのライブアルバムと何ら遜色のないほどの音質で楽しめるという事、そして何より既発盤ではラスト二曲が未収録という問題があり、ようやくサンデビル・スタジアムの演奏のすべてが見事なステレオ・サウンドボードで聞き通せるということから「PHOENIX 1981」としてリリースしたところ、瞬く間に売り切れてしまったほどの名盤と化したのでした。ところがこの素晴らしい音源には余計なノイズが混入していたのです。それは「Shattered」から「Neighbours」の間、ミックがMCを発している最中で「ビビビ…」と電波のような音が左チャンネルから聞こえたのでした。そのノイズの類からして元の録音に入っていたのではなく、これは明らかにサイトにアップロード、あるいはアップロード用にファイルに変換される際に生じてしまったノイズであったことは明白。もっともノイズが混入したのは曲間であり演奏とは関係のない個所。そこで2013年「PHOENIX 1981」リリースの際はこの個所をアジャストすることなく、そのままリリースしていたのですが、やはりマニアの皆様から「ノイズが気になる…」という指摘を受けてしまったのです。そこでDACレーベルからこれまた「PHOENIX 1981」というタイトルがリリースされた際にはこの個所で損傷のなかった右チャンネルを生かすことで例のノイズを排除していました。これによって確かにノイズなしで楽しめるようになったものの、右チャンネルのみの収録ということでその個所だけモノラルになっていたという。ここまで触れてきたように、元がクオリティの高いステレオ・サウンドボードですので、モノラルになると今度は別の違和感が生じてしまう。そこで今回の再発に当たっては、ノイズの入るミックのMC個所に既発盤の映画用ステレオ音源をパッチ。このアジャストによってステレオのまま、しかもノイズなしで全編を聞き通せるようになったのです。つまり考えうる限りベストの組み合わせでサンデビル・スタジアムのラジオ用音源ラフミックスのバージョンアップを実現させたのが今回の再発。何しろ元々がオフィシャル・レベルであり、マニアだけでなくすべてのファンに自信を持って推せる名サウンドボード・アルバムが遂に最強の状態にて久々の登場を果たします。それに「PHOENIX 1981」のリリースは2013年。リアタイで幸運にもゲットできたマニア以外にとっては、いにしえのレア・アイテムと化して久しいタイトルでもある。それだけに今回の再発を待ち望んでいたマニアも多くおられることかと。最初に触れたように録音はおろか、映画用の撮影まで行われた日。こうなるとストーンズの演奏は気合が入りまくり…かと思えば随所でずっこけてしまっているの様を極上音質で聞けてしまうのもこの日の魅力でしょう。ハプニングの最高傑作と言えば何と言ってもミックが同じ歌詞を繰り返し歌い続けたせいで演奏そのものが大混乱の様相を呈してしまった「Let It Bleed」。さらにキースが摩訶不思議なイントロから始めたせいで「え、新曲?」と勘違いそうな「Brown Sugar」など、正式な撮影が行われたライブにあるまじきミスが散見されるのがストーンズらしい。そして今回ですが、タイトルがフェニックスからテンピとなっている点には理由があります。実のところ舞台であるサンデビル・スタジアムの所在地はフェニックスでなかった。もちろん同じアリゾナ州の中ではありますが、実際にはテンピにある会場だったのです。地理的には隣がフェニックスであり、なるほどライブ中にミックがずっと「フェニックス」と呼び続けたのも仕方ない事情と言えます。これは町田市を「神奈川県」だと誤解するのと近い感覚でした。そんなサンデビル・スタジアムが待望のバージョンアップ。先のような捧腹絶倒のハプニングを最高音質で捉えつつ、それでもライブ全体はテンピだけにテンポよくサクサク進行してみせるのが流石の1981年ツアー後半。2013盤にあった異音が消え失せただけでなく、遂にライブ全編を完全なステレオ・サウンドで楽しめるようになった決定版です! Live at Sun Devil Stadium, Tempe, Arizona, USA 13th December 1981 STEREO SBD(UPGRADE) Disc 1 (71:22) 1. Take The A Train 2. Under My Thumb 3. When The Whip Comes Down4. Let's Spend The Night Together 5. Shattered ★演奏後の曲間部のデジタルノイズ部を同日別SBDで差し替え(4:46-4:56)★今回版のアッパーポイント 6. Neighbours 7. Black Limousine 8. Just My Imagination 9. Twenty Flight Rock 10. Going To A Go Go 11. Let Me Go 12. Time Is On My Side 13. Beast Of Burden 14. Waiting On A Friend 15. Let It Bleed Disc 2 (63:02) 1. You Can't Always Get What You Want 2. Band Introductions 3. Little T & A 4. Tumbling Dice 5. She's So Cold 6. Hang Fire 7. Miss You 8. Honky Tonk Women 9. Brown Sugar 10. Start Me Up 11. Jumping Jack Flash 12. Satisfaction 13. The Star Spangled Banner STEREO SOUNDBOARD RECORDING

Rolling Stones ローリング・ストーンズ/AZ,USA 1981 Upgrade

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