多くの英国のバンドがそうであるように、オアシスもマンチェスターのローカル・バンドとして誕生し、まず最初に英国での人気を固め、その後エンターテイメントの本場アメリカという順にビッグになっていった。そしてアメリカでの初ライブが、本作に収録されたニューヨークにあるナイトクラブ「ウェットランズ・プリザーブ」公演である。この時点でシングルはリリースされていたものの、ファースト・アルバムも未発表の段階であり、アメリカにとってオアシスは数ある無名のバンドに過ぎない。裏ジャケットにある当日のポスターを見ると「英国からアメリカ初コンサート」との記述があり、扱いは非常に小さい。掲載されている他のバンドは当時も現在も無名なバンドばかりであり、オアシスもその中のひとつに過ぎなかったのである。ボーンヘッドは後年「この時がバンドの初渡米だった。ニューヨークなんかメンバーの誰も行った事がなかった。初めてライブをしたのはウェットランズ・プリザーブのイベント・ステージで、アメリカでの初お目見えというわけだ。みんなベロンベロンに酔っぱらっていたよ」と回想している。この初渡米時は、本作に収録のライブ1度と「Live Forever」のプロモ・フィルムを撮影したのみである。オアシスがファースト・アルバムをリリースし、本格的に全米ツアーを行なうのは9月である。そのツアーでは、1994年10月29日にWETLANDS PRESERVEでのライブも含まれており、過去にCD化もされている。同じ1994年の同じ会場なので混同しがちであるが、本作は、それに先立つ3か月前、デビュー・アルバムがリリース前の、1994年7月21日アメリカ初渡米時に唯一行なったライブであり、初CD化となるサウンドボード音源である。そしてサウンドボード音源に未収録のライブ前後の会場のイントロとアウトロは当日のオーディエンス音源で補完されており、オアシスのアメリカ初ライブを余すところなく完全収録している。1994年7月21日ニューヨークのナイトクラブへの出演 記念すべきアメリカ初ライブ 高音質サウンドボード収録 WETLANDS PRESERVE, NEW YORK CITY, NY U.S.A. July 21, 1994 01. Introduction 02. Shakermaker 03. Fade Away 04. Digsy’s Dinner 05. Live Forever 06. Bring It On Down 07. Up In The Sky 08. Cigarettes & Alcohol 09. Supersonic 10. I Am The Walrus 11. Outroduction