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Iron Maiden アイアン・メイデン/Germany 1993

世界中のHR/HM系コレクターが歓喜している「Stephane」氏の大元マスター・コレクション。そのIRON MAIDEN篇が2作同時リリース決定です。その第一弾は新名盤『DEFINITIVE PARIS 1993』で、本作はその姉妹作。「1993年4月20日ザールブリュッケン公演」の極上オーディエンス録音です。【話題沸騰の録音家コレクションから生まれた姉妹作】“REAL LIVE Tour”と言えば公式ライヴ作が豊富なこともあって長らくオーディエンス過疎地だったわけですが、最近では再評価。当店でもこれぞの傑作でレポートしてきました。ツアー自体の概要は『DEFINITIVE PARIS 1993』に譲るとして、ここではより詳細な日程でコレクションを整理してみましょう。・3月25日ー4月9日(8公演)*4月10日『DEFINITIVE PARIS 1993』*4月11日『BERLIN 1993 THE VIDEO』・4月13日ー19日(5公演)*4月20日:ザールブリュッケン公演 ←★ココ★・4月21日:アウクスブルク公演*4月23日『GOTHENBURG 1993』・4月25日ー5月9日(12公演)《5月11日『A REAL LIVE ONE』発売》・5月11日ー6月4日(14公演)《ディッキンソン離脱→一時再共演》*8月27日+28日:ロンドン(2公演) ←※公式RAISING HELL《ディッキンソン脱退》《10月18日『A REAL DEAD ONE』発売》《11月8日『LIVE AT DONINGTON』発売》※注:「*」印は当店コレクションのあるステージ。これが1993年のIRON MAIDEN。同録音家の姉妹作『DEFINITIVE PARIS 1993』は序盤の9公演目でしたが、本作のザールブリュッケン公演は16公演目。全46公演ですから、全体の約1/3にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、今話題の極上オーディエンス。冒頭でも触れた「Stephane」氏の大元DATからダイレクトにトランスファーされているのですが、この人物は今話題の録音家でフランス/ドイツを中心に活動。先日リリースされて大好評を博しているBLACK SABBATHの『DEFINITIVE PARIS 1992』や『WINTERTHUR 1992』、JUDAS PRIESTの『PARIS 1988』『STUTTGART 1991』といった傑作を次々と公表しているのです。今回リリースの2作はその最新弾であるメイデン篇なわけです。姉妹作『DEFINITIVE PARIS 1993』が伝説的名録音なためにコチラは永久保存を逃しましたが、本作も決して負けてはいない。ホール鳴りがオーディエンス録音らしさを感じさせつつ、それが距離感にはならず、ダイレクト感たっぷりの芯に艶と金属光沢を与えている。日本録音で喩えるなら、名門キニーのような美しさに芯の力強さを加味したような鮮やか録音なのです。【悪名高き「手抜きブルース」の実録】そんな絶品サウンドで描かれるのは『DEFINITIVE PARIS 1993』とも似て非なるフルショウ。違いはセットと演奏の両面にあるわけですが、まずはセットから比較しておきましょう。『死霊復活』以前(10曲)・鋼鉄の処女:Prowler/Transylvania/Remember Tomorrow/Iron Maiden/Sanctuary・魔力の刻印:The Number Of The Beast/Run To The Hills/Hallowed Be Thy Name・頭脳改革:The Trooper・パワースレイヴ:2 Minutes To Midnight(★)『死霊復活』以後(10曲)・サムホエア・イン・タイム:Wasted Years/Heaven Can Wait・第七の予言:The Evil That Men Do/The Clarivoyant・ノー・プレイヤー・フォー・ザ・ダイイング:Bring Your Daughter... To The Slaughter ・フィア・オブ・ザ・ダーク:Be Quick Or Be Dead/From Here To Eternity/Wasting Love(★)/Afraid To Shoot Strangers/Fear Of The Dark ※注:「★」印は姉妹作『DEFINITIVE PARIS 1993』で聴けない曲。……と、このようになっています。カンタンに言えば「Where Eagles Dare」が落ちて「2 Minutes To Midnight」が復活。3日後の『GOTHENBURG 1993(Shades 1327)』と同じセットになりました。そのセット以上に違うのが演奏そのもの。楽器人はいつも通り(以上に)力強いのですが、ブルース・ディッキンソンが精彩を欠いているのです。オープニングの「Be Quick or Be Dead」からやや投げやり気味で、2曲目の「The Number of the Beast」では歌が切れ切れになる。ここまでなら「機材トラブル?」と思うところですが、その後も「Remember Tomorrow」で元気がなく、「2 Minutes To Midnight」「Wasting Love」では即興の歌い回しが妙な感じで、「The Evil That Men Do」ではボソボソしゃべるような感じなのです。恐らく、これこそが歴史に有名な「脱退直前の手抜きショウ」というヤツでしょう。”REAL LIVE Tour”ではすでに脱退が決まっていたブルースにやる気スイッチが入らず、心ここにあらずだった。その事にニコやスティーヴが「プロフェッショナルじゃない!」と激怒した。ツアー9公演目の『DEFINITIVE PARIS 1993』ではやる気も熱気も感じられたのですが、そこから10日後の本作では急速にパッションが減退。歴史の逸話を証明するようなショウが繰り広げられているのです。ショウ内容も「ツアー最高傑作」の名に相応しかった『DEFINITIVE PARIS 1993』に対し、サウンドは良くてもショウは微妙な同録音家コレクションの姉妹作です。撮影や録音のあるショウではブルースも全力だったために、これまで実感しにくかった「手抜きショウ」の実態。それを機微まで鮮やかな極上サウンドでフル体験できるライヴアルバムです。ある意味で最高傑作よりも聴き応えの大怪作。 「1993年4月20日ザールブリュッケン公演」の極上オーディエンス録音。サバスやプリーストの傑作で話題となっている「Stephane」氏の大元DATからダイレクトにトランスファーされた銘品で、姉妹作『DEFINITIVE PARIS 1993』にも負けない極上サウンド。ホール鳴りも距離感にはならず、ダイレクト感たっぷりの芯に艶と金属光沢を与えている。ただし、内容は悪名高き「ブルースの手抜きショウ」で、切れ切れになる「The Number of the Beast」元気のない「2 Minutes To Midnight」「The Evil That Men Do」など、精彩に欠けるからこそ面白い貴重なショウを極上フル体験できます。 Saarlandhalle, Saarbrucken, Germany 20th April 1993 TRULY PERFECT SOUND Disc 1 (54:57) 1. Intro 2. Be Quick or Be Dead 3. The Number of the Beast 4. Prowler 5. Transylvania 6. Remember Tomorrow 7. 2 Minutes To Midnight 8. From Here to Eternity 9. Wasting Love 10. Bring Your Daughter...to the Slaughter 11. Wasted Years 12. The Evil That Men Do Disc 2 (53:50) 1. MC 2. Afraid to Shoot Strangers 3. Fear of the Dark 4. The Clarivoyant 5. Heaven Can Wait 6. Run to the Hills 7. Iron Maiden 8. Hallowed Be Thy Name 9. The Trooper 10. Sanctuary

Iron Maiden アイアン・メイデン/Germany 1993

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